研究発表の手法学びました(ケアプラン部会:その5)

2015年2月19日|

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 「研究課題を吟味する過程で研究方法を決定します」と講師の宮崎県立看護大学看護研究・研修センター長で地域看護学教授の小野美奈子先生。「日中の傾眠や夜間不眠がある。この利用者の生活リズムが調整できないか」という事例をもとに、次のようにその考え方を示しました。

(1)「この事例はなぜ傾眠や夜間不眠になっているのか?」

・・・事例の対象特性を把握して、傾眠や夜間不眠の要因を見出す研究。看護に役立つ。期限内にもできる。データは看護記録や観察する内容。事例の承諾を得る手続きが必要

→【事例研究】

 

(2)傾眠や夜間不眠の時、職員はどんな対応をとってきたんだろう?どんな対応をとった時には夜よく眠ったのだろう?

・・・職員へインタビューし、職員が行ったこととその時の対象の反応がデータ。看護に役立つ。期限内にもできる。職員と事例の承諾を得る手続きが必要。

→【調査研究】

 

(3)生活リズムを調整する方法はなにかないか?足浴はどうだろう?

・・・生活リズムを整えるために良いと思われることを取り入れながら実践し、その結果生活リズムが整ったかを評価する。看護に役立つ。期限内にもできる。介入(実験)なので、事例の承諾を得る手続きが特に必要。

→【介入(実験)研究】

 

 これらを踏まえて、その目的を達成するには、欲しい結果を得るためには、「その方法(事例研究か、調査研究か、介入研究か、評価研究か)」、「その対象(誰を、どのように、どれくらいの数)」、「そのデータ収集の方法(いつ、誰が、どこで、何を、どのように)」、「そのデータの分析の方法(データの解釈をどのような方法・手段で)」が適当かの吟味をして研究方法を決定するとのことでした。

(つづく)

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