研修会開きました(リハ部会:その7)

2015年2月6日|

 続いて強化型老人保健施設の現状について学びました。平成24年度の改定以降、在宅強化型の要件を満たす施設は増加し、昨年6月の時点で全体の8.7パーセントにあたる174施設が強化型を算定(宮崎県内では5施設)。加算型(16.9パーセント)と合わせると全体の4分の1で、残りは通常型(従来型)にとどまっている現状に触れ、櫛橋先生は「強化型をやらないのか?やれないのか?老健で働いている職員が、「何のために仕事をしているのか?」と考えたなら、強化型をやるべきです。自分がやっている仕事に対する誇り、そして『地域のためにやっているのだ!』という答えが持てるように」と、強化型老人保健施設として利用者の在宅復帰に施設を上げて取り組んでいくことが、職員の士気の向上にもつながることに言及しました。

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 そして、強化型と加算型、通常型の老健を比較した場合、(1)いずれも入所者の要介護度に大きな差は見られない、(2)入所時にアセスメントを積極的に行い、利用者と退所時期についての相談を積極的に行う施設は、在宅復帰率が高い施設が多い、(3)リハビリテーション専門職を多く配置している施設は、在宅復帰率が高い施設が多い、(4)一人当たり居宅サービス費用が低い地域においては、在宅復帰率が低い施設が多い、(5)在宅強化型老健は、同一・関連法人で、訪問リハ等の訪問サービスを運営する施設が多い、在宅復帰率の高い施設は、ベッド稼働率が低い施設が多い・・・などの相違があることを踏まえ、「”在宅のインフラ”をしっかりしていないと家には帰せません。在宅関係を備えているところは復帰率が高くなっていますが、老健は在宅系のサービスを全部作るべきだと思います。その中で、デイサービスとデイケアは根本的に違うということを理解する必要があります。デイサービスはあくまでもレスパイト。デイケア(通所リハビリテーション)はそれではだめで、利用者の落ちていく機能を上げてからデイサービスに戻したり、必要に応じて入所させて短期集中リハビリテーションを行った上でデイサービスに帰してやる、といった具合にやらないといけません」と、施設サービスと在宅サービス両方を充実するとともに、それぞれの連携を強化させて、利用者の在宅復帰・在宅支援をしていく必要性を訴えました。

(つづく)

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