研修会開きました(リハ部会:その8)

2015年2月9日|

リハビリテーション研究部会が117日に開いた第2回研修会の「講演2」。「老健施設の将来のあり方」と題した、介護老人保健施設ひむか苑の施設長で医師の櫛橋弘喜先生による講演は、「老健の潮流」の内容に入りました。

スライドには「退所時関連加算の変化」を提示。平成24年度の改定で設けられた、入所前に入所者の自宅等を訪問し、退所を念頭においた施設サービス計画などを策定する入所前後訪問指導加算や、在宅強化型基本サービス費などに触れながら、「国は在宅復帰に本腰を入れてやりだしたのですが、それに気づいていない経営者が多い」と指摘。また、できる限り住み慣れた地域や故郷での在宅生活が続けられる事を目指す地域包括ケアシステムにについて、「これをやらなければ介護保険は崩壊します」と警鐘を鳴らした上で、「介護保険施設類型の再編では、施設の類型よりも機能が重視されるようになります。リハビリテーションが重点配備されていない『介護保健施設』は、『ケアが組み合わされた集合住宅』と位置づけられ、医療・看護・介護サービスは外部事業者からの外付けとなります」と、老健の本来の機能であるリハビリテーションを通じた在宅復帰支援、在宅生活支援を発揮していくことが、地域包括ケアシステムの成否、そして介護老人保健施設の存立意義を握っていると強調しました。

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 そして「サービスの質の評価に基づいた介護報酬体系が構築されます。『保護型介護』から脱却し、『自立支援型介護』、『予防型介護』という視点に立って『ケアの標準化』をはからなければなりません。その中でリハビリは『どれだけの目標を持ってやったか?』が問われます。目標をきちっと持って計画し、それに取り組んだかどうか?それをやっていないとだめです」と参加者に訴えました。

 さらに、入所、短期入所、通所、訪問のそれぞれにおいて新設あるいは見直された、主な加算項目を示しながら「2025年の地域包括ケアの時代において期待される期待される介護保険施設の方向へ、介護老人保健施設の報酬は舵(かじ)は切られました。賽(さい)は振られました。老健の機能はきちっと評価されます。そして『やっていないところは切り捨てる』と国は言っています」と声を大にしました。

(つづく)

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