研修会開きました(支援相談員部会:その7)

2014年2月11日|

【多重債務にご用心!】

《多重債務とは》

 「すでにある借金の返済に充てるために、他の金融業者から借り入れる行為を繰り返し、利息の支払いもかさんで借金が雪だるま式に増え続ける状態のこと(宮崎県多重債務者対策協議会作成パンフ『多重債務(借金問題)悩んでいませんか?』より抜粋)

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 宮崎県消費生活センターで啓発担当をされている宇土智子先生による研修は、多重債務問題に移りました。多重債務に関する同センターへの相談は減ってきたそうです。しかし、それは多重債務者が減ったのではなく、相談窓口が増えたことによるようです。多重債務の相談は、各市町村をはじめ、同センターおよびその支所(都城、延岡)、九州財政局宮崎財務事務所多重債務相談窓口、さらに弁護士会や司法書士会などの関係団体に窓口が設けられています。

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(↑県多重債務者対策協議会のパンフは赤をベースの衝撃的なデザインで注意を喚起しています)

 「多重債務の問題は、たいていの人は『人ごとかなと?』思うかもしれませんが、決してそうではありません」と注意を喚起した宇土先生。「多重債務に陥るきっかけは、”大きな事業をして失敗した”とか、そういうものではありません」と前置きし、多重債務宇に陥るきっかけとして

(1)失業などによる生活費の借り入れ

(2)知人の連帯保証人になったが、知人が返済しない

(3)ギャンブル等の遊行費のための借金を繰り返す

(4)計画性のないクレジットカードの利用

(5)悪質消費に遇い、その支払いのために借金する

・・・の5つを挙げました。

 そして、「就職して住宅ローンを払っていたところ、失業して支払えなくなった場合など、今までと収支が違って来ることがあったら、その時点で専門機関に相談を」と、早めの相談が重要であることを強調し、債務整理の方法には

(A)任意整理:弁護士が借主の代理人として貸主と交渉し、借金の減額をはかる。和解が成立したら計画に基づき分割で支払っていく

(B)特定調停:簡易裁判所に申し立て、調停委員の仲介で貸主と話し合って返済条件などを変更し、経済的立ち直りを目指す

(C)個人再生手続:弁護士等に依頼し、裁判所を通じて借金を減らし、減額後の債務を3年間で分割払いしていく

(D)自己破産:裁判所を通じて借金をなくす手続き。免責決定により債務を免れる。持ち家などの財産は失うが、借金はゼロになる

・・・の4つがあることを紹介し、「もし周りに悩んでいる人がいたらセンターに電話してください、また、クレジットカードを現金化したり、ヤミ金融から借りたりは絶対にしないで下さい」と述べ、同センターから様々な相談窓口や専門機関の紹介が可能であることを説明しました。

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(つづく)

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