さよなら2012

2012年12月31日|

お奉行様:「おい、越後屋、今日は1231日。いよいよ1年が終わるのだが、何かうまいものが食いたいものじゃ。年越しそばは除夜の鐘を聞きながら食するとして、昼餉(ひるげ=昼食)に良き食い物はないものか?」

越後屋:「ははっ、お奉行様。さすれば当世人気の国民食、ラーメンなどはいかがでございましょうか?」

お奉行様:「ほほーっ、ラーメンか。悪くないものよのお。しかし今の世の中、見わたせばとんこつラーメンが大勢を占めておるようじゃ。決して嫌いではないし、むしろわしの大大大好物ではあれども、たまには別なラーメンが食べてみたいわい。かといって、晩に年越しそばを食う事を考えれば、しょうゆラーメンや塩ラーメンは少々あっさりしておるようじゃ。越後屋、ほかに何ぞないものか、え?」

越後屋:「さすればお奉行様、このラーメンなんぞはいかがでございましょうか?”大豆・米・麦などを蒸してつき砕き、麹(こうじ)と塩とをまぜて桶に入れ、発酵させて製したもの”と、かの『広辞苑』にも載っておるところの調味料を用いた逸品でございます」

お奉行様:「ズズーッ、チュルチュル、ゴックン・・・ほほぉー!これは美味なるぞよ。濃厚かつ芳醇で、そのくせギトギト感がないスープが太めのちじれ麺と絶妙に絡み合ってわしの喉の勘所をくすぐりながら胃の腑へと至りおるわい。醍醐味なることこの上無しじゃ。これ越後屋!わしをこれほどまでに喜ばすこのラーメン。これは何という調味料を用いたのじゃ?申せ!申さねば容赦はせぬぞ!!」

越後屋:「ははーっ、お奉行様。恐れながら申し上げます。このラーメンに用いた調味料は“味噌”でございます。すなわちこれは“みそラーメン”と称するものでございます」

お奉行様:「おおっ、みそか!おお味噌か(^o^)これは至極美味なる逸品じゃ。よし、これにちなんで本日この日、すなわち師走の三十一日のことをこれから“おお味噌か”」と呼ぶことにしようぞ。

越後屋:「なるほど、“おおみそか”ですか。さすがはお奉行様、よきお名前をおつけあそばされたものでございます。承知つかまつりました。今後は十二月三十一日のことを”おおみそか”と呼ぶことといたしましょう。おおみそか、おおみそかっと・・・」

 

・・・とまあこういうわけで、これが本日1231日を「おおみそか(大晦日)」と呼ぶようになったゆえんです・・・・・・・・・・・・え?違う?全然違うって???これまた大変失礼いたしました。ご指摘の通り、これはまったくのデタラメの話です。ほんのちょっとでも「ははぁ、そうなんだ。お味噌から”おおみそか”って言うようになったんだ」と思われた方がおられましたら、ごめんなさい。

 なにはともあれ、色々あった2012年も今日で終わりです。当協会に対しては、会員施設の皆様はもとより、多方面の方々から並々ならぬお力添えをいただき厚く御礼申し上げます。来年もまた、変わらぬご理解、ご協力方お願い申し上げます。

 2013年が皆様にとって幸多き年でありますことを祈念いたします。

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