ターミナルケア学びました(看護介護部会:その12)

2014年3月19日|

QOLの構成要件に含まれる要素】

スピリチュアルケアにおいて、支えになる対応を一通り説明したのに続き、林先生は「QOLの構成要件に含まれる心理・社会・スピリチュアルな要素」として次の11項目をスライドに示しました。

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 (1)意味や役割を感じられること

 (2)希望を持って生きること

 (3)他者の負担にならない

 (4)家族との良好な関係

 (5)自立していること

 (6)人として尊重されること

 (7)人生を全うしたと感じられること

 (8)信仰に支えられていること

 (9)死を意識しないで過ごすこと

 (10)自尊心を保つこと

 (11)他者に感謝し心の準備ができること

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その上で、「このようなことを感じることができると、『日々の中で人として生きている』ということが感じられると言われています」との説明がありました。

 

【患者自身からみた気持ち】

 「けれども、そんな難しいことばかりではないこともわかっています」と林先生は、患者さん89人に「辛かったときに、どんなことが一番支えになりましたか?」直接インタビューして調べてまとめた「患者自身からみて有用だと評価されたスピリチュアルケア”全ての精神的苦悩に関すること”」というスライドを示して説明しました。

それによると、これまで説明してきた「関心をもっている事が伝わる」、「患者の意思が一番尊重される」ということよりも、「気持ちをわかって一緒に考えてくれる」や「朗らかで親切である」、そして「病気以外のことも良く聞いてくれる」という事の方が比率が高く、これらの事の方が「支えになりました」とのこと。

つまり「難しく哲学的で”スピリチュアル”ということよりも『一緒になって考えてくれて、朗らかで、親切に何でも聞いてくれること』そして皆さんの笑顔に救われているということが示されています。皆さんも利用者の日常のことを大事にしてあげてほしいと思います」と解説し、日頃からの親身になった対応の重要性を強調しました。

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(つづく)

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