キャリアアップ研修(管理者)開きました(県委託事業:その1)

2017年2月15日|

 当協会が県の地域医療介護総合確保基金にかかる介護人材確保推進事業として、宮崎県の委託を受けて昨年度から実施している「平成28年度キャリアアップ研修」。8日の午後からは「管理者研修」を開催しました。26人の受講がありました。001IMG_0121

 開会にあたり、当協会の櫛橋弘喜会長が挨拶に立ちました。002IMG_0125

 前半は「管理者が目指す講師は午前中の「中堅者研修」に続き、株式会社インターリスク総研の本田 茂樹 先生にお願いしました。003IMG_0142

 講義は利用者、家族、そして社会の「沸点」が低くなってくるなどといった、世の中の変化に伴い昔と今では経営環境が変わってきたことから始まり、安定経営の要素、経営とは何か、介護老人保健施設の経営状況、利用者満足、労務管理などについて説明がありました。004IMG_0148

 安定経営の要素として「経営者満足」、「利用者満足」、「職員満足」の3つがあり、そのバランスが重要とのことでした。そして見える指標の一つとして経営状況があり、平成25年度から同27年度における介護老人保健施設の経営状況を示し、その中で従来型施設の事業収益が減少し、赤字施設の割合が拡大している一方で、在宅強化型施設の事業収益は増加し、赤字施設の割合が縮小していることを指摘しながら、「在宅強化型施設に向けてかじを切ることを求められているのではないか、と考えるのは私だけではないはず」との見解を示しました。

 一方見えない指標として「利用者満足」を上げ、利用者満足が低下することが引き起こす悪循環に触れながら、「何事も入り口が肝心です」としてインテーク、アセスメントの重要性を強調しました。005IMG_0135

 サービス計画書に利用者本人または家族の納得、同意、承諾を得る際、すなわち入り口の段階で「ボタンの掛け違い」があると後に不満、苦情になること、そして「利用者満足度」は「実際に提供された商品・サービス」を「利用者の期待」で除したものであることを踏まえ、「老健なら転倒はないし、なんでもしてくれてずっと面倒みてくれる」などといった過度な期待を持たれないよう、入り口で十分時間をかけて利用者や家族の期待を適正なものにすることが満足度は違ってくると指摘しました。

 また3つ目のポイントである「職員満足」については「職員が満足していないのに利用者が満足するでしょうか。職員が不満を持っていたら適切なサービスはできません」と不適切なサービスにならないためにも職員満足を高める必要性を説きました。そして職員満足を考える上で必ずでてくる人事労務について、法律の考え方や定めておくべき職場の規律、人事評価および処遇のあり方などについて解説がありました。

 さらにキャリアアップやハラスメントについても言及した上で本田先生は「利用者に選ばれる施設、そして職員に選ばれる施設を目指しましょう」と呼びかけ講義を締めくくりました。006IMG_0138

(つづく)

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