竜吐水で火の用心

2011年12月15日|

  「りゅうどすい」と読む「竜吐水」。一体何かというと、昔の消火ポンプです。水がたっぷり入った大きな木の箱の上に横木があって、これを人力でギッコンバッタンやると水が勢いよく噴き出す仕組みで、時代劇などでは時々登場していたと思います。「火事と喧嘩は江戸の華」などと言うらしいですが、火事はいけません。年末の火の用心を呼びかけるため、毎晩各地の消防団員が巡回しています。頭が下がる思いです。「火事あとの火の用心」とは、その時機におくれて間に合わないことを言いますが、本当に、後から用心してもどうしようもありません(参考:『暮らしの中のことわざ辞典』、集英社)。

 さきごろ、当協会が会員施設を対象に、災害対策に関する調査を実施したところ、43施設中、33施設から回答がありました。これによると、当然ではありますが、全ての施設が防災訓練を定期的に実施しているとのことでした。もちろん、火災を起こさないことが重要ですが、今年ほど災害への備えの大切さを思い知らされたことはありません。起こりうるであろう、様々な事態を想定して、日頃からの心掛けを徹底したいと思います。

 来年はたつ年ですが、竜吐水が活躍するような年になっては困ります。くれぐれも、火の用心に努めましょう。

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