マラソンで脳が若返り!?
これを発表したのは産業技術総合研究所。筑波大との協同研究だそうです。たんぱく質の名前は「ウィント3」。これが記憶などにかかる海馬で新しい神経が作られるのを促進するとのこと。若いマウスでは多く、老齢では少ないこの「ウィント3」、アルツハイマー病やうつ病の治療に役立つ可能性があるというから、老健に勤める者の一人としては福音です。
そして、何と言っても目を引いたのは「ウィント3」が「運動によって増える」というくだりです。研究では、マウスに1日20分のランニングを2週間させると、「ウィント3」の生産が大幅に増え、新しく生まれる神経細胞が増えたとのだそうです。これは、ランニングを続けると、脳が若返る、ということなのでしょうか?時あたかも、巷は未曾有のマラソンブーム。長年マラソンを続けている者の一人として、もしそうならば、これはすこぶる喜ばしいことと飛び上がらずにはいられません。
しかし、そうなると、これからの老健におけるリハビリテーションのあり方はどうなるのでしょうか?認知症リハビリテーションへの取り組み強化が叫ばれている中、そのプログラムの一環として、マラソンを導入する、ということも近い将来訪れるのかも!?と思ってしまいました。当然ながら、走って鍛えられるのは脳だけではありません。脳も身体も元気になれば、老健のリハビリテーション機能は一層強化されることでしょう。「ウィント3」の今後の研究の進み具合に、要チェックです。
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