真夏の夜のラジオ

2011年8月16日|

  全国的に暑い日が続いています。寝苦しい夜に寝返りばかりを繰り返し、「羊が足りない!」嘆いている方もおられるのではないでしょうか。

 そんな老健職員と利用者様に絶対お薦めのラジオ番組があります。それはNHK総合の「ラジオ深夜便」の中の、「にっぽんの歌 こころの歌」のコーナーです(午前3時から4時まで)。いわゆる「懐メロ」が中心の1時間。一人の歌手について特集することもあれば、「作家でつづる流行歌」と銘打って往年の名作詞・作曲家の代表作を集めることも。さらに、「昭和歌年鑑」では同一年代に流行った歌手や曲を集めて特集したり、同じ出身地の歌手や、全国津々浦々のご当地ソングを揃えたり、はたまた唱歌や童謡特集もあったりと、趣向を凝らした内容。しかも放送は毎日ですから、日課として耳を傾けているリスナーも少なくないようです(全国各地で「深夜便の集い」というリスナー同士の会合も開かれているほどです)。

 老健職員にとってありがたいのは、「にっぽんの歌 心の歌」は、仕事に非常に役立つ!ということです。このコーナーで流れる曲の多くは、利用者様にとって、いわゆる「青春の歌」。覚えて一緒に歌うと、大変喜ばれます。また、「思いでのフォーク&ポップス」の日は、やや年配の現役老健職員の皆様にとってもまさに「青春の歌」のオンパレード。若かりし頃の事をあれこれ思い出して、ノスタルジック&センチメンタル度120%です。さらに、曲を途中でフェードアウトしたりせず、最初から最初までしっかり流してくれるのも有り難いです(ただし、緊急の災害情報などに急きょ切り替わることはあります)。

 先日、ある寝たきりの利用者様の前で、映画「愛染かつら」の主題歌として有名な「旅の夜曲」を”はーなーも、あらしもー、ふーみこーえーてー”と歌ったところ、涙を流しながら「『歌が病気を治す』って本当なんですね。走って飛び回ているような気持ちです」とおっしゃられました。その言葉にこっちが感動し、しばし返す言葉もありませんでした。

 音楽って本当にいいものですね。熱帯夜の不快なひとときを、「にっぽんの歌 心の歌」でちょっとだけ癒されてみてはいかがでしょうか。

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