さぼてん

2014年7月29日|

 729日の誕生花はサボテン。花言葉は「燃える心」で、いかにもこの季節にふさわしい植物です。漢字では「仙人掌(せんにんしょう)」とか「覇王樹(はおうじゅ)」などと書き表します。

 中高年の宮崎人でサボテンとくれば、「サボテンハーブ園」を連想する人も少なくないのではないでしょうか。1937年に「サボテン公園」として日南市富土(ふと)の国道220号線沿いにオープン。小弥太郎峠の丘、50万坪の敷地に130万本のサボテンが出迎えると、観光客はその異国情緒たっぷりの風景に圧倒されたものです。そして展望台から眺めると、そこは眼下いっぱいに広がる日向灘。他県では拝むことができない景勝を見ようと、かつてはバスや自動車がひっきりなしに立ち寄っていたものです。施設内のレストランではサボテンのステーキも堪能でき、サボテンハーブ園は、観光宮崎を代表する施設の一つで、県民の一人として誇らしく思っていたものでした。

 しかし、68年間で4500人が来場した同園は、2014年の331日をもって惜しまれながら閉園してしまいました。観光宮崎の灯火が一つ消え、寂しい思いをしたあの日から、もう9年以上が経ってしまいました。月日の過ぎるその早さに驚かされ、寂寥(せきりょう)の感もひとしおなるものがあります。

 729日の誕生花はサボテン・・・「宮崎にサボテンハーブ園あり」と、今一度脚光を浴びる日が来ないものかと思った次第でした。

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