転んだことへの関心

2016年6月24日|

 「あなたが転んでしまったことに関心はない。そこから立ち上がることに関心があるのだ」と言ったのは奴隷解放の父として知られる16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーン(「偉人のアフォリズム101」、紫月尼蜜香 著、東邦出版)。

 「七転び八起き」と日本でも言う通り、たとえ転んでもそこから起きて立ち上がっていくことが、その人をさらに強くしていくわけで、失敗したり挫折したりした時、「なにくそ!」そこから奮起することが成功の鍵となると言えます。リンカーンも数々の苦労を重ね、そこから立ち上がって偉業をなし得たのだと思います。それゆえにこの言葉には重みを感じます。

 とはいうものの、老健施設ではそういうわけにはいきません。利用者の転倒防止をはじめとするリスク管理は最重要課題のひとつ。利用者が転んでしまったことに関心をもたないなんてもってのほか。万が一転倒があった場合、その原因を様々な視点から分析し、その後の転倒防止策に活かしていくことが重要です。

 雨が続くこの季節は、転びやすい条件が増え一層リスクが高まることが懸念されます。転倒防止に細心の注意を払ってケアにあたりましょう。

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