特別養護老人ホームマナハウス(福岡市)ではこれらのICTツールに加え、介護ロボットや自動体位交換エアマット、高機能オムツなどを積極的に導入、これらを組み合わせて生産性向上をはかっているそうです。
そのうち介護ロボってについて、マナハウスは走行式リフト、移乗サポートロボット、電動リフトチェア(入浴支援機器)を導入し、ノーリフティングケアを実践。6ヶ月後に行った腰痛調査では、腰痛者が減少したという結果が出たとのこと。
また自動交換エアマットは、15分ごとに小さな体位変換を自動的に繰り返す機能がついているもので、利用者の快眠を守り、介護者の負担を軽減するもの。これを導入することで職員が介助する体位変換は、6~8時間に1回のみという説明に、受講者は興味津々の表情で聞き入っていました。
そんな受講者を見渡しながら、坂下委員長はこれらを導入することで向上した生産性について、具体的な数値を用いながら次のように説明しました。
【介護ロボットを活用して生み出された時間】
①見守り介護ロボット、見守り支援システムの活用により、安否確認のための定期巡回が減り、所要時間が導入前の133分から80分に削減できた
②体位交換エアマットの活用により、体位交換回数が減り、所要時間が導入前の200分から40分に削減できた
③排泄ケアに関し、高機能オムツ選定と技術向上を通じ、1人1日あたりの平均交換回数が導入前の4.99回から3.24回に削減できた
(つづく)