雑談

五月晴れ

  おとといの夜から、昨日の午前にかけての宮崎市は、梅雨時とは思えないほどの快晴!特にお月様の美しかったこと!思わず見とれてしまいました。この、「梅雨の晴れ間」のことを、「五月晴れ(さつきばれ)」と言うのだそうです(『広辞苑』より)。もちろん、「五月の空の晴れわたること」も読んで字のごとく、「五月晴れ」と言いますが、六月になった今頃にも「五月晴れ」というのは案外知られていないのかもしれません。それにしても、本当に爽やかなひとときでした。

 そして、今日はまた。本当なら、明日の明け方は皆既月食。すばらしい天体ショーが楽しめるところなのですが、予報は雨。期待薄ですね。

 それはしかたないとして、老健施設に勤める者として、この時期に注意しないといけないことは色々あります。感染症や食中毒予防、転倒防止・・・気が抜けません。そして、雨が続けば、気分もしけって滅入りがち・・・。メンタル面への配慮も忘れてはいけませんね。そんな中、本県出身のプロ野球選手である寺原隼人投手(オリックス)が、昨夜は大活躍の6勝目!寺原選手を見習ってスカッと全力プレーを心がけたいと思います。

「端座位」のすすめ!?

「利用者の〇〇さんがベッドで端座位(たんざい)になっておられました」などと表現することがあります。そのまま読めば、「はしっこにすわる」。椅子にちょこんと座る時にも、そう言ったりする方も多いのではないでしょうか。この「端座(坐)位」。一般には馴染みの薄い、いわゆる私たちの「業界用語」みたいにも思えます。

 ところが、『広辞苑』をひもとくと、ちゃんと「端座」の文字。でも、意味は「?姿勢を正して座ること。正座」。私たちが使っているのと、何だか違うようです。不思議に思って「端(タン)」を調べてみると納得。そこには「きちんとしていること。正しいこと」という意味と、「はし。さき」という両方の意味が併記されていました(このほか、「はじめ。糸口」という意味もありました)。なるほど。はしっこに座るのも、正座をするのも、どちらも「端座位」と言っていいのかも。

 いずれにせよ肝心なのはその座り方だと思います。高齢者の座り方でよく見られるのがいわゆる「仙骨(せんこつ)座り」。横から見ると、骨盤が後方に倒れ、背中は曲がっている座り方で、背もたれが無くては、座っていられない場合もあります。この「仙骨座り」、決しておすすめできるものではありません。食事の時にテーブルの奥のおかずが取りにくかったり、車椅子がこぎにくかったり、はたまた腰痛や床ずれの原因になったり、さらには呼吸もしにくくなって、気分も滅入りがち・・・。「仙骨座り」は、”百害あって一利なし”と言ってもよいのではないでしょうか。したがって、「姿勢を正して座る」という意味での「端座位」をすすめていくことが大切なのではないでしょうか。

 と、ここまで述べてきましたが、『広辞苑』の「端座」の記載にはまだ続きがありました。それはなんと、「?何事もせずにすわること。茫然と日を暮すこと」。つまり「気抜けして、ぼんやりとして暮らすこと」も「端座」と言うのだそうです。こっちの「端坐位」はおすすめできません。利用者様が心身ともに充実した日々を過ごせるよう、そして、決して「茫然(ぼうぜん)と過ごされる」ことの無いよう、私たちのやるべきことはたくさんあるのだ、と再認識しました。

 それにしても、すすめるべき「端座位」と、すすめるべきでない「端座位」があるなんて。この「」という字の持つ意味の広いことには驚きです。まさに「両極端」なんだなあ、と思わざるを得ませんでした。たんたん。

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