「かあさんの家」特別講演のお知らせ

 315日(金)宮崎市の宮崎観光ホテルで開催する第10回(社)宮崎県老人保健施設協会研究大会の特別講演(公開講座)のお知らせです。

 講師にお招きするのは、新聞やテレビなどでその取り組みが紹介され、宮崎のみならず全国から高い関心が集まっている、NPO法人ホームホスピス宮崎の市原美穂理事長です。講演テーマは「最後まで暮らしと『いのち』を支えるためにかあさんの家の実践から」。

 講演時間は1415分から1545分まで。またこの講演は公開講座となっていますので、どなたでも受講することができます(一般の方の受講は無料です)。

 この特別講演に関する問い合わせは(社)宮崎県老人保健施設協会(0985-48-3941)までお願いいたします。たくさんの参加をお待ちしております。

「負けぬように」は何歳から?

「四十歳より前は勝つように、四十歳からは負けぬように」と言ったのは武田信玄(「人生の指針が見つかる『座右の銘』1300」、別冊宝島編集部編)。

 しかし現代は、プロ野球の山本昌投手や、サッカーの三浦知良選手など、40代の現役選手達が大活躍中です。「負けぬように」なんてとんでもない!勝利を目指して今年もキャンプを開始しています。

 武田信玄が病に倒れたのは51歳。今から440年前のこと。現代の日本の様子を見ながら、「むむ、四十歳はまだ若すぎるわい。今から言い直せぬものか・・・」と頭をかいているかも?ともかく今シーズンの「中年の星」の活躍を応援したいと思います。

努力って難しい!?

 むかしむかしの話です。時代はバブル絶頂期。車はハイソカー(つまり高級乗用車ですね)全盛期。ウン百万円もする車が飛ぶように・・・あ、車は飛ばないんですが・・・売れていた頃です。

 道端に停められた某メーカーの代表的ハイソカー。その運転席側に若い男女が立って何やら悪戦苦闘中。窓とドアの隙間に針金らしきものを差し込んでガサガサ。どうやらキーを閉じ込めてしまっていたようでした。季節は真夏。炎天下で汗ビッショリの二人を通り過ぎながら「うーん、大変だけと、頑張ってるなあ」と感心しました。しかし、その一方で私は疑問に思ってしまったのです。「助手席側の窓が全開になっているのに、なんでそっちを開けないんだろう???」と。

 キーを閉じ込めたという焦りから、状況を冷静に判断することができなかったのでしょうか?汗をいっぱいかいて、頑張っている様子には感心しながらも、「『無駄な努力』とはこういうことをいうのかなあ」と思ったものでした。

 213日の日本経済新聞にヤンキースのイチロー選手のインタビューが掲載されていました。その中でこんなコメントがありました。

 「努力をすれば報われると本人が思っているとしたら残念だ。それは自分以外の第三者が思うこと。もっと言うなら本人が努力だと認識しているような努力ではなく、第三者が見ていると努力に見えるが本人にとっては全くそうでない、という状態になくてはならないのではないか」。

 これはイチロー選手が、レギュラーが保証されているわけではないヤンキースの中で、厳しい生存競争に臨む武器としてプロフェッショナル意識の高さであることを紹介している箇所で紹介されたコメントです。さすがイチロー!と思いながら、先に述べた「炎天下に”無駄な努力”をしていた若い男女」のことを思い出してしまいました。

 しかし、これは他人事ではありません。私たち老健施設に勤める者にとっても同様の事が言えると思います。チームケアを宗(むね)とする老健施設においては、一人の思い込みの「努力」では利用者様の真のケアは実現しないのではないかと思います。利用者様やご家族の意向を十分聞き、それぞれの職種、スタッフが意見を出し合って利用者本位のケアプランを作成。それに基づいて各々が共通認識のもとで正しい「努力」をしていくことが大切なのではないでしょうか。

 イチロー選手の大リーグ13年目のシーズンは開幕間近。今年もきっと大活躍してくれるものと期待し、応援したいと思います。そして世界は違うけれど、私たちもイチロー選手を見習って「努力」をしたい、と思った記事でした。

邪馬台国?

 222日。なんとも並びが良い日です。同じ数が3つ並ぶ日は、111日と222日、そして111日の3つしかないんですね。

 今から24年前、1989年、つまり年号が平成に変わってすぐの222日。世間をあっと驚かせるような大発見が佐賀県でありました。そうです。吉野ヶ里遺跡です。『広辞苑』にも、「旧石器時代から中世に至る複合遺跡」と紹介されていますが、国内最大規模の環濠集落発見に、日本中が湧きました。「これはひょっとすると”邪馬台国か!?”」と。

 なんというタイミングでありましょうか。ちょうどその年、福岡市では「アジア太平洋博覧会」が開催され、そこで公演されることとなっていたミュージカルが他ならぬ”HIMIKO(ヒミコ)。言わずもがな、邪馬台国を支配していた”女王卑弥呼”をテーマにしたミュージカルだったのです。初演まであとわずかとなっていた時期の大発見に、主演の夏木マリさんをはじめ、関係者一同の驚きと興奮はひとしおならぬものがあったことと思います。

 もちろんミュージカルは大盛況。公演期間中に夏木マリさんご自身も吉野ヶ里遺跡におもむき、当時の人々の暮らしに思いをはせられました。

 あれから24年。邪馬台国がどこにあったのかは未だに解明されていませんが、謎が謎のままであり続けること、それはそれでいいのかもしれません。神懸かり的な力を持っていたと言われる女王卑弥呼は、歴史上の人物というよりむしろ、伝説の存在としてベールに覆われたまま語り継がれるのも悪くないかなあ、と思う今日この頃です。

つ、つながったー!

 パソコンが「パーソナルなコンピューター」などとはとても言えなかった高価でオタクな存在だった時代。「つなげる」のは大変な作業でした。機器同士を「つなげる」作業はもちろん、ネットに「つなげる」のも苦労したものです。ネットと言ってもインターネット紀元前。パソコン通信の頃です。それゆえにそれらのハードやソフトが「つながった」時の感動と言ったらひとしおならぬものがありました。

 基本ソフトも仕様も各社まちまちだったものからMS-DOS(エムエス・ドス)に、そして世界をあっと驚かせたWindows3.1、さらにパソコンをついに「パーソナル」な存在にぐぐっと近づけたWindows95と変遷し、今やWindows8となり、「つなげる」作業はうんと楽になりました。「つなげるのに”ドライバ”が必要だ」というわけで、工具箱からドライバーを持って来た、なんて笑い話はもう皆無だと言えるでしょう。「最初からつながってる」と言ってもいいくらいの時代になりました、ほんと、便利。でも、あの「やったー!!つ、つながったーo(^^)o」という感動は、もう味わえなくなって、一抹の寂しさもあります。

 そんな時代において、「やったー!!つ、つながったーo(^^)o」というあの感動が再び甦るような、いやいや、それどころじゃないほどの大きな喜びいっぱいのニュースが宮崎県を走りました。そうです。東九州道の蒲江と北浦の間が開通!「陸の孤島」とも言われていた宮崎県が、ついに大分県と「つ、つながったー!」のです。

 217日の宮崎日日新聞の一面トップ・・・ではなくて、一面は全てこの朗報でしたが、その四段縦見出しもやはり「大分県と初接続」とありました。例えるならば今回の「つながったー!」は、国道10号線で細々と(?)つながっていた”1200bpsのモデム”から”9600bpsISDN“に速度がドドーンとアップしたようなものでしょうか。あのとき味わった衝撃もすごかったのですが、今回の開通がどれだけの時間短縮をもたらすのか、是非実体験したいものです。

悲願の全線開通は2016年度。こうなればいよいよ”光回線”時代到来と言ったところでしょうか。もちろん車が光速で走るわけではありませんが、今後交流人口の拡大や観光振興に拍車がかかることと期待されます。そして老健施設に勤める者としては、「命をつなぐ希望の光の道」として、その役割を十二分に発揮して欲しいと思います。一日でも早い全線開通を願ってやみません。

割り切れない話

 28日の宮崎日日新聞の小さな、だけど大きな記事に目が留まりました。「史上最大の素数が発見された」とのことです。あれまあ(´Д`)

 素数とは、『広辞苑』には「一およびその数自身のほかに約数を有しない正の整数。普通は一を除いた、二、三、五、七、一一など。無限に存在する」とあります。つまり、1とその数自身以外には割り切れる数がない自然数ですが、それを2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, ・・・というふうに延々と数えていって、その史上最大のものを発見したということらしいです。

 その数とは257885161乗から1を引いた数。最初の6桁が581887で、最後の6285951(゜◇゜)。全然ピンと来ませんね。だめもとで関数電卓で計算してみたら「-E-」、つまりエラー表示が出ました。そりゃそうだ。はたしてこれに約数があるか?割り切れる数があるか?見当もつきません。「河内のおっさん」なら「割れそうやんけ、割れー」とチャレンジするかもしれませんけど(本当は”ワレー、そやんけ、ワレー”と歌っていますね。って、知らない?☆=>(+_+。))・・・。

 この「史上最大の素数」を発見したのはアメリカセントラルミズリー大の数学者グループ。常人なら41くらいまで探して、「もう、これくらいでいいんじゃない?くたびれたよ」と割り切ってやめてしまうところを、コンピュータを用いたとはいえ、よくぞ割り切らずに頑張って探したものだと感服します。飽くなき探求心にあっぱれ!です。

 翻ってみますと、私たち老健施設で働く者にとっても、この「素数」から学ぶべき事があると思います。それは利用者様のケアをする際の心構え。「”まあ、これでいいや!こんなもんでいいだろう”と割り切って考えてはいけない!」ということです。今日やっているケアが明日もそのままでいいとは限りません。刻一刻と変化しかねない利用者様の心身の状態を注意深く観察するとともに、在宅復帰を果たすために必要なケアはいかにあるべきか?決して割り切ることなく、探求していくべきではないでしょうか。

 素数は無限。ケアの質にも上限はありません。アメリカの数学者に負けないよう、「史上最大のケア」を追求しようではありませんか。

春期発動機(しゅんきはつどうき)

 とうに立春は過ぎたけれど、まだまだ寒い日々が続いています。「寒いのイヤイヤ!」という人も多いかと思いますが、なんと、冬の寒さを吹っ飛ばして、お日様ポカポカ、春風そよそよ、小川さらさら・・・と、春爛漫にしてくれるマシーンがある、らしい、そうです、げな。

 寒がり屋にとって福音となる迎春招春成春呼春機械とは、そのスーパー・ドリーム・スプリング・ハズ・カム・マシーンとは、ドロドロドロドロ(ドラムロールのつもり)・・・・・

 じゃーん!その名も「春期発動機」!やったー?(^O^)/。これさえあれば一気に寒さ解消。春満開だーっ!でも、この「春期発動機」、どこで売ってるの?燃料はなに?「発動機」というくらいだから、まさかあの農機具で有名な某大手メーカー・・・?『広辞苑』にもちゃんと載っている、はずの「春期発動機」・・・ん?(´Д`😉あっ!!違うじゃん☆=>=>=>(+_+。)

 そうです。『広辞苑』に載っているのは「春期発動機」ではなく、「春機発動期」「春期」じゃなくて「春機」「発動機」じゃなくて「発動期」。意味は「二次性徴があらわれ、生殖可能となる時期。11-12歳から16-17歳までぐらいの時期。青春期。としごろ」。つまり、「思春期に同じ」ということです。あれまあ、またまたやっちまいました<(_ _)>

 青春時代の思い出は甘くすっぱいものですが、冬の寒さはまだまだ辛口。利用者様の健康管理には十分ご留意の上、春到来を待ちましょう。

なんと55題もエントリー(◎o◎)/!

 315日(金)、宮崎観光ホテルで開催します第10回(社)宮崎県老人保健施設研究大会。あと1か月を切りました。研究発表予定の皆様におかれましては、スライドや読み原稿の作成およびその練習に余念がないところではないでしょうか。

 さて、その研究発表に前回の39題を大幅に上回る、55題ものエントリーがありました。前年比なんと141%!関係者一同喜びと感謝に念に堪えないとともに、各会員施設とも、利用者様によりよいサービスを提供しようと日々研鑽されていることの表れだと頭の下がる思いです。

 このような状況を受け、当初予定していた8分科会から10分科会に増やすとともに、会場も4会場から5会場にして研究発表を実施することとしました。どの演題も甲乙つけがたい素晴らしい内容で、どこの分科会に行くべきか?迷ってしまうのが悩みの種となってしまうかもしれせません。

 また、例年5団体であったレクレーション研究発表の部も、今年はなんと7団体がエントリー!!例年以上に内容が濃く、熱気あふれる大会になるものと大いに期待されます。

 大会情報は今後随時アップしていく予定です。大会テーマは「「地域を担う老健へ -Create! Challenge! Change!-」。大会を通じ、施設や職種の垣根を越えた交流をはかり、地域を担う老健の足掛かりを築きましょう。

食うべきか食わざるべきか

  125日の朝日新聞。「おなかすくと記憶力アップ」という記事がありました。東京都医学総合研究所のチームが、ショウジョウバエを使った研究で「空腹で血糖値が下がりインスリンの出る量が減ってくると、記憶に必要なたんぱく質(CRTC)が活発に働いた」ということを発見したそうです。

 この研究で使った”はらぺこショウジョウバエ”、なんと9時間から16時間も絶食にしたものを用いたそうです。これはなかなか辛いですよね。「腹が減っては軍(くさ)は出来ぬ」と言いますし・・・。しかし研究結果によれば、食事をしたハエよりも記憶力が良かったとのこと。

「人間でも同じ仕組みが働いている可能性があり、朝食前の空腹時に勉強すると効率よく記憶できるかもしれない」と記事にはありました。老健施設に勤める方等におかれましても、資格試験をはじめ、色々と勉強をされることがあるかと思います。この”空腹時勉強法”、はたして人間でも効果が認められるかどうか!?気になるところです。

そう思いながら読んでいたこの記事の横に載っていたのは・・・なんと「あずきバーの商標登録が認められた」という何とも美味しそうな話題。両方の記事を読み比べているうちに、たまらなくおなかがすいてきてしまいました。食うべきか?食わざるべきか?それが問題だ。うーん<(_ _)>

入浴中の急死

 23日の宮崎日日新聞の1面。入浴中に急死される人が年間17千人にも上るという記事が載っていました。何とも痛ましく、悲しく、そして重たい数字です。

 これは東京都健康長寿医療センター研究所が推計したもの。「入浴関連死」と呼ばれ、高齢者が入浴中に意識障害を起こしておぼれたり、脳卒中や心筋梗塞により急死したりすることを言うのだそうですが、それが全国で年間17千人。あまりにも多すぎる数であり、本来ならば楽しく快適であるはずの「バスタイム」が、実は死の危険と背中合わせであるということを、数字は示しているように思います。記事によれば、厚生労働省は具体的な発症要因を探り、防止策につなげるべく実態把握を進める方針だそうです。

 大沢在昌の小説『ダブル・トラップ』(集英社)の中で、主人公の加賀哲とその妻、美里が交通事故に遭い、妻が死亡するのですが、それを主人公は「事故にあったとき、私達が数字に含まれた。死者一・・・私の妻、美里が数字にかわった」と表現しています。尊い命が数字に置き換えられる事の虚しさを改めて思い知らされました。

 老健施設に勤める者の一人として、安全で楽しく快適な入浴を提供する責任の重さを痛感した記事でした。

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