続・三十日に月が出る

 去る1130日のブログで「三十日に月が出る」と銘打って、それは「あり得ないことのたとえ」という意味であるが、それは太陰暦の頃の話で、太陽暦の現代においては「三十日でも三十日でも新月でなければ月は出る」などとうんちくを述べさせていただきました。これを踏まえ、「”あり得ない”ということはない!”絶対大丈夫”という油断は禁物!!」  とも。

 でもって当の1130日の夜。見上げたその空に浮かんでいたのがこれ(↓)。

 

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どうです!あり得ないことががあり得ました(^^)y-.o

 

  拡大してみますとほとんど満月(^o^)うさぎさんものびのび(↓)!?

 

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よく見ると、右側が欠け始めてるようですね。

 

 それはそれは明るく見事な立待月(たちまちづき)でした。ひょっとしてお月様も当協会のブログをお読み下さっていて、「ほーらご覧あれ!これが”太陽暦版三十日の月”ですことよ(^o^)とお示しいただいたのかも!?いや、そんなはずはない。月ではネットは使えまい。いやいや!!それこそこれが”太陽暦版三十日の月”。「”あり得ない”ということはない!」かも。月も読んでる(?)(社)宮崎県老人保健施設協会ブログ、今後ともどうぞごひいきに<(_ _)>

研修会開きます(支援相談部会)

 (社)宮崎県老人保健施設協会支援相談員研究部会は平成25125日(金)14時から、宮崎市のホテルニューウェルシティ宮崎で研修会を開きます。

 講師に新井法律事務所所長の新井貴博弁護士を招き、「介護事故と介護訴訟 ~介護訴訟は何故怒るのか~」と銘打って講演をしていただきます。

 この研修会はどなたでも受講できます。老健職員は参加費として一人500円が必要ですが、他団体および一般の方は無料です。

 詳しくはこちらをご覧の上、別紙により111日(金)までにお申し込み下さい。

 この研修会に関するお問い合わせ、申し込みは、介護老人保健施設しあわせの里、担当笠原までお願いいたします(電話:0987-55-4800、ファックス:0987-55-4507)。

 多数の参加をお待ちしています。

歓迎!?「ながら族」

 マンガを見ながらご飯を食べたり、ラジオを聴きながら勉強したり、歯磨きしながら新聞を読んだり・・・。とかく「ながら族」は良くないイメージが付きまといます。それどころか、携帯やスマホを扱いながら自転車に乗る行為に至っては非常に危険であると、社会問題にもなっています。五木ひろしが鵜飼の宿での叶わぬ恋を切々と歌い上げる「ながらがわえんか」じゃなくて「長良川艶歌」は名曲中の名曲ですが、すべからく「ながら族」はよろしからずべきことなり・・・と、そう思い続けていましたが、決してそうとばかりは言えないようだということが、927日の日本経済新聞に載っていました。

 「学ぶ 磨く
育てる」のコーナー。「脳科学で介護予防探る」という見出しの記事は、高齢者の転倒を、脳科学の知見から予防する方法を、京都大学大学院人間健康科学系専攻の山田実助教のチームが考案したという内容でした。その名も「ステッププラス・エクササイズ」。その名の通り、足踏みしながら体に手をあてるなど、別の動作を加える運動とのことだそうです。単純に身体を動かすだけでなく、同時に頭も働かせて行うもののようです。

 これによってなぜ転倒が防げるか?それは、「加齢に伴う二重課題をこなす能力の低下」の維持・向上が期待できるからだそうです。人の日常生活は、何かをしながら別なことをするという、二重課題をこなす連続ですが、高齢者はその能力が低下するとのこと。元気な高齢者でも家の中で転倒するのは、「高齢者は何かに意識が集中すると他に意識が向かなくなる」と考えた山田助教が考案した「ステッププラス・エクササイズ」、従来の筋力トレーニングやウォーキングと一線を画すもののようです。老健施設に勤める者として、興味津々です。

 たしかに日常生活の中で、「ただ単に歩く」、あるいは「歩くために歩く」といった「単純課題」とでも言うような動作はあまりありません。取り込んだ洗濯物を抱えながら家に運び入れたり、スーパーで献立を考えながら、財布の中身も考えながら店内を回ったり、はたまた必死に我慢をしながらトイレに急いだり・・・。二重、三重の課題の課題をこなしながら人は動いています。その遂行能力が加齢とともに低下し、転倒につながるとあれば、それを鍛える必要大ありです。

 ということは、高齢者のエクササイズはいかに「ながら族」としてのパフォーマンスを向上させるか?ということが重要になってくると言えそうです。そう考えると、従来はマイナスイメージが強かった「ながら族」、よろしきものとして見直さなければならない側面もある、と思った記事でした。

三十日に月が出る

 わぁーお(゚д゚)!。もう30日!!11月も今日で終わりとは( ̄□ ̄😉2012年があと一ヶ月しかないなんて、そんなのあり得ない。ありえねー、絶対ありえねー(´Д` )

 とまあ、冒頭から「あり得ない」とごねてみた本日、三十日ですが、「三十日(みそか)に月が出る」という言葉があります。『広辞苑』によれば「あり得ないことのたとえ」という意味。太陰暦に由来する言葉ですから、三十日に月が出るはずはありえなかったのです。

しかし現代は太陽暦。三十日でも新月でなければ月は出ます。それどころか、今日の月齢なんて16.2。旧暦でいうと17日ですから15日の「十五夜」、そして16日の「十六夜(いざよい)の月」の次の「立待月(たちまちづき)」です。つまりほとんど満月に近いのです。したがって、「あり得ないことなんてあり得ない」わけです。

 そんなこんなで今年もあと一ヶ月。何かと慌ただしくなりますから、普通なら「あり得ない」と思えるような事故も、起こりうる危険性があると肝に銘じなければなりません。言うなれば「三十日の月は出る」。つまり「”あり得ない”ということはない!”絶対大丈夫”という油断は禁物!!」ということです。日々の業務に当たる上で、より一層の注意を払い、2012年を乗り切ろうではありませんか(^_^)v

いい肉、宮崎牛

 1129日です。ずばり「いい肉」の日です。でも今年のいい肉の日は、例年になく感慨深く思える宮崎県民は、私だけではないと思います。

 なんてったって宮崎牛!日本一になったんですから。5年に1度開かれる和牛オリンピックで、前回に続いてV2達成です。県内各地で号外が出されましたが、畜産関係者のみならず、宮崎県民にとって大変に嬉しいニュースでした。

 前回大会で日本一の栄誉に輝いた後に起こった口蹄疫。実に30万頭近くの家畜が殺処分され、県内畜産業や地域経済だけでなく、県民の心にも大きな打撃を与えました。本当に辛く、悲しい現実を目の当たりにし、「もう宮崎の畜産はだめかも」と肩を落とす人も少なからずいました。

 そんなどん底からの見事な復活ですから、テレビが伝えるその朗報を、涙無くして見ることはできませんでした。畜産農家や関係者の「並々ならぬ」という表現ではまだまだ足りないようなご尽力があったことと感服の念に堪えません。

 「いちど失った大事なものを、もう一度取り戻す」という観点からとらえると、この宮崎牛の復活劇は、リハビリテーションの考え方と相通ずるものがあります。そして老健はリハビリテーションを通じて利用者様の在宅復帰、社会復帰を目指す中間施設。今回の快挙にならって、老健施設がその役割を十二分に発揮していくためにはどうすればいいか?宮崎牛に舌鼓を打ちながらじっくりと考えてみる、そんな「いい肉の日」にしてみてはいかがでしょうか?

されど肩凝り

 むかし、むかしの事じゃった。大学受験を控えた今頃の季節の事。彼は目まいが続き、食欲不振。血圧もびっくりするくらい高く、気分のすぐれない日々が続いていたのでした。

これは何かの病気だろう、と病院を受診するが不明。ついにコンピューター断層撮影、つまりCT検査を受けるも脳に異常無し。絶望と不安が入り交じり、ますますクラクラ感が強まったその時、18歳の少年を前にした医者はおもむろに立ち上がると彼の背後に回り、肩に手を置いてこう言いました。「ものすごくこっちょるが」(´ω`)。その後マッサージを受けた彼の諸症状は雲散霧消したのでありました。めでたしめでたし。

1121日の宮崎日日新聞の「健康歳時記」のコーナーは肩凝りと狭心症というタイトルでした。長年肩凝りに悩まされていた70代の女性、数ヶ月前から胸にも時々軽い痛みを覚えるようになって受診すると狭心症の診断。医師から「特に左肩の肩凝りは狭心症のシグナルとなるケースがあります」と言われた、と書いてありました。(狭心症は)「命の危険もあるので、たかが肩凝りとあなどれない」とも。

だんだんと冷え込みが厳しくなり、肩も凝りがちの今日この頃。むかし、むかしの事を思い出しつつ「されど肩凝り」と念頭に入れておかなければ、と再認識した記事でした。

認知症かかりつけ医研修会のお知らせ

 認知症疾患医療センターである大悟病院が1130日(金)の19時から2030分にかけて、都城市北諸県郡医師会館3階で「認知症かかりつけ医研修会」を開催します。

 この研修会は医師向けです。宮崎県福祉保健部長寿介護課の依頼にもとづき、別紙の通りご案内申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。

いい風呂の日

 1126日です。「いいふろ」と読めるから「いい風呂の日」でもあります。もっとも、毎月26日は「ふろの日」なんだそうですが・・・。

 それにしても現在のお風呂は昔のそれと比べて格段に快適になりました。昔のそれは「ごえもん風呂」が主流。今だと「浴槽」と表現するそれは「風呂釜」と言いました。下から風呂焚き係が「たきもん」を焚いてお湯を沸かすので、時間がかかるし、お湯加減も難しかったものです。沸いたら沸いたで、さめないうちに家族が順番(あるいは一緒)に、とっとと入らなければなりませんでした。

 何より難しかったのは入る時。風呂板がひっくり返らないよう、上手に踏みながら入らなくては火傷してしまいます。下から火を燃やしているわけですから。踏み外したら郷ひろみじゃないけど、「ぅわーちーちー、あーちー?(o)/!」となりますし、上手に踏んでいても、お尻が風呂釜に当たったら飛び上がっていたものでした。

 だからといって不便なばかりではありませんでした。お風呂を沸かすのは子供にとって「許される火遊び(?)」。ちょっとしたキャンプファイヤー気分でした。また、一緒に焼き芋を焼いて食べたりしたのは楽しくおいしい思い出です。それから年末の大掃除となれば、煙突掃除。親と一緒に屋根に上って、ワイヤー付のブラシを煙突の上から下ろしてゴシゴシ。普段は見られない屋根からの風景を眺めるのも楽しかったです。

 今ではお風呂の事情は一変し、夕方に家々から煙が上り立つ景色はほとんど見られなくなりました。いつでも入りたいときに入れるお風呂、浴室は快適で浴槽も足をのばしてリラックス。ラジオはもちろん、テレビも楽しめたりするようになりました。

 その一方、入浴中の事故が無くなったかというと、そうではありません。トイレと同じく、一人きりになる浴室には様々なリスクが潜んでいます。高齢者の場合、若年者より一層の注意が必要です。

そしてもちろん、一人きりにならずとも、入浴時の事故は起こりうるものです。老健施設を利用されている利用者様が安心・安全に「いい風呂」を楽しめるよう、気を引き締めて、そして心を込めて入浴介助にあたりましょう。

勤労に感謝!

 本日、1123日は勤労感謝の日です。勤労感謝の金曜日だから略して「きん・かん・きん」って、何でも略すればいいというわけではないのですが(´△`)

 もちろん、老健施設に勤める私たちに祝祭日は関係ありません。多くの老健職員が今日も元気に仕事に勤しんでおられることと思います。私たちが日々仕事に打ち込めるのは、介護を必要とする方の存在があってこそのもの。その多くの方がかつて勤労に励み、そして今の社会を築き上げてこられた人生の大先輩です。

 そのような方々を相手に仕事ができることに感謝しながら、今日一日をしっかり勤めましょう!

転倒事故増加

 老健施設に勤める者の一人として、利用者様の転倒は、最も回避すべき事故の一つだと考え、その予防策について頭を悩ませているところです。

 しかし、この転倒事故、利用者様だけの問題ではないということが浮き彫りになってきました。1114日付けの日本経済新聞に「「介護でバランス崩す/商品仕分け中に滑る 職場で転倒事故増える」という見出しが目を引きました。職場で転倒する事故が徐々に増加し、2005年に労働災害のトップとなり、全体の2割を占めるまでになっているのだそうです。つまり、老健施設で働いている私たち自身も、転倒のリスクが高まっているということです。

 厚生労働省によると、2011年に全国で起きた労災は12万件弱で、1999年と比較して15%減ったとのこと。しかしその一方で「転倒」は25千件と19%も増加しているのだそうです。しかもその割合は2011年全体の5分の1

 この転倒事故の内訳を業種別に見たとき、医療保健、社会福祉関係が含まれており、その数も急増しているから看過できません。また、事故の内容について、「介護施設で1人で介助していてバランスを崩した」という報告が上がっているとありました。介護する側が転倒するわけですから、ややもするとその際、介護される側にも危険が及んではいないだろうか?という懸念も湧いてきます。

 「非正規雇用者の割合が高く、業務に熟練していない人が多いという事情がある」という厚労省関係者の談話がありました。そして全国社会福祉施設経営者協議会の関係者は「介護などの労働市場の全急拡大に労務管理が追い付かない面がある」とコメント。全国的に介護の担い手が不足している中で、転倒事故のリスクは増加の一途というこの現状を早急に解決することが、介護する人、介護される人双方にとって喫緊の課題だと痛感しました。

 また、この記事の示すデータは労働災害に限った話。自宅で介護が必要な人の世話をされている方の事故に関しては、ここに上がっていません。自宅で介護をされている方々が皆、介護の知識や技術に関して「熟練」しているか?というと、決してそうとは言えないでしょうし、高齢者が高齢者の介護をする、いわゆる「老老介護」をされている方も少なくない現状を鑑みると、問題はさらに深刻ではないか?と危惧されます。

 県内の老健施設では、職員を対象とした介護技術の研修や勉強会はもとより、ご家族や地域住民の方々向けの介護教室を開いているところもあります。介護する側、される側。双方にとって安全で安心な生活が送れるよう、老健施設の果たすべき役割について改めて考えさせられた記事でした。

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