Aβ42とAβ38

 14日の朝日新聞の記事。「Aβ(アミロイドベータ)42」と「Aβ38」いう言葉が目に留まりました。新たなアイドルグループの名前ではありません。私たち老健施設で働く者にとって関係深い物質です。 

 「アルツハイマー物質 できる仕組みを解明 大坂大のグループ」と見出しの立ったその記事。神経細胞にあるたんぱく質の一つが、ガンマセクレターゼという酵素で切断されてできる毒性の高いAβ42が脳内にたまることで起こるアルツハイマー病について、この酵素とAβ42をさらに反応させると、毒性の低いAβ38に分解されることを、同大学のグループが突き止めたのだそうです。

 今まではAβ42ができないよう、この酵素の働きをじゃまする薬剤の開発が進められてきたとのことです。しかし今回の研究結果により、むしろ酵素を活性化させて、Aβ42Aβ38に分解する薬の方が、治療効果が高まるのではないかと新たな治療薬づくりにつながる可能性があるのだそうです。

 一度読んだだけでは理解しにくかったのですが、掲載された模式図を参考にしながら読み直すうちに、「これはすごいことだ」とわかってきました。老健施設に限らず、高齢者を対象にした仕事に携わる者にとって、認知症への理解と対応は避けて通ることはできません。そのような中、認知症に関する研究も、国内外でこのように進められていることを改めて知らされた記事でした。実用化に向けてさらなる研究が進められることを切望しながら、私たち自身もまた、認知症ケアのスキルアップを目指さなければならない、と思いました。

冷やし○○

 今から39年前、昭和49年の116日は石油第2次消費規制が始まった日です。都市部ではネオンの明かりが消えたそうです。

 いわゆるオイルショックまっただ中。石油はもちろん、関連する製品、だけじゃなく、関係ない製品までもが軒並み値上がりしたり、品薄になったりしました。「狂乱物価」などという言葉も飛び交いました。

 その中でもとりわけ「トイレットペーパー騒動」は忘れられない出来事です。スーパーにはトイレットペーパーを買い求める人だかりができ、商品棚はすぐ空っぽ、買占め騒ぎもあったりして、学校では先生が特別授業を行い、「いいですか皆さん、鼻紙は一度チーンとかんでポイと捨てるのではなく、半分に折ってまたかみましょう、そして半分に折って使いましょう」などと子供たちに教えていたりしたのですが、実の所トイレットペーパーの生産は安定しており、「紙がなくなる」という噂だけが先行したためにパニックに陥ったのだと知ったのは後々の事でした。

 そんなことがありましたが、灯油はさすがに値上がりし、石油ストーブもずいぶんけちって使っていたものです。ですから随分冷え冷えとした冬を過ごしていた記憶があります。

 そんな116日の誕生花はなんと・・・「冷やしンス」・・・じゃなかった、「ヒヤシンス(黄)」。耳にしただけで冷え冷えする感じがしますが、花言葉は意外にも「勝負」。実は熱い思いを秘めた花なんですね。おあとがよろしいようで<(_ _)>

かき入れたものとは?

 もう去年の話になってしまいましたが、年末、スーパーに買い物に行った時のことです。警備員を配した駐車場はほぼ満車。何とか車を停めて店内に入れば黒山の人だかり。レジには行列。さすが年末モードです。

 「うーん、これはまさしくかき入れ時だねえ」ふっと洩らしたその瞬間、頭上に「?」マークが浮かびました。

 

「一体何を”かき入れる”と言うのだろう(´・_`)

 

 その時点までは「掻き入れる」つまり、「(指・爪・熊手などで)かくようにして中に入れる」(『スーパー大辞林』より)という意味合いで「掻き入れ時」とずーっと信じ込んでいたわけです。

 「まさかまさか、テレビでよく見るお正月風景のあれ!大きな社寺の初詣での時に賽銭箱のかわりに広いシートを敷いて、そこに遠くからポーンと投げるお賽銭の山!あれを熊手で掻き入れる、ってところから”掻き入れ時”と言うようになった・・・そんなわけはないよなあ、絶対に」

 などと非常に不謹慎な事(もちろんそんなことはしませんよね)を考えていてはらちが開かない、というわけで、同じく『スーパー大辞林』で調べてみました。すると意外や意外(゜Д゜)。そこには次のように掻いて、じゃなくて書いてあったのです。

 

【書(き)入れ時】:〔帳簿の記入に忙しい時の意から〕商売が繁盛してもうけの非常に多い時。『盆と暮れは商店街のだ』」

 

そうです。「掻き入れ時」じゃなくて「書き入れ時」。帳簿の記入が忙しいからだったとは!己の無知に恥じ入るばかりです<(_ _)>

今や帳簿は電算化の時代。「書き入れ時」というよりもパソコンで「打ち込み時」、あるいはバーコードで「読み取り時」とでも言うのかなあ。まあそれはよい。とにかく長年の誤解が正せたことでよしとしよう、そう思った次第でありました。

余談ですが、佐藤正午の著書『ジャンプ』(光文社文庫)には、この「書き入れ時」という言葉が2度使われています。この作品を読んだのは、時あたかもこの誤解が解けた直後。うーん、もっと早く読んでおけばよかった(+o+)・・・いやいや、そういう問題ではありません。これは名作です。たった一杯のカクテルが人の人生を変えてしまうのです。それを飲んで酔っぱらった男性のために「五分で戻ってくるわ」と、翌日の朝食のリンゴを買いに出かけた彼女が忽然と姿を消してしまうというミステリー(?)です。その真相は意外や意外!!すっごく面白い上に、「書き入れ時」の正しい使い方までわかる傑作です。一気に読み進めなくては気が済まなくなるような、超望遠レンズも顔負けの引き寄せ効果抜群の小説、是非ご一読あれ。

祝!新成人(^.^)/~~~

 114日は成人の日です。今年の新成人は、男性63万人、女性59万人の122万人。去年と同数で過去最低数とのこと。また、総人口に占める割合は0.96%で、3年連続で1%を割り込んでいるのだそうです。最も多かった1970年の246万人と比べると、半分以下、うーん。

 これはつまり、日本の人口そのものが減少していることと、日本の人口構成比率の中で、若年層の占める割合が減少していることの両方を示しているわけです。

 この実態が抱える問題は少なからずあるわけですが、それはさておき、ともかく日本の将来を担う新成人の晴れの門出を祝いたいと思います。

 また、各老健施設におかれましても、今年成人を迎える職員がおられるかと思います。心よりお祝い申し上げますとともに、今後老健スタッフとしてはもとより、社会人としてより一層ご活躍されますことを祈念申し上げます。

応援しよう!市町村対抗駅伝!

 新春の日向路を駆け抜ける3回宮崎県市町村対抗駅伝競走大会114日開催されます。県内全26市町村から38チーム、456人の老若男女が参加。宮崎市の県庁前を発着点とする12区間39.2キロで健脚を競います。

 この大会は第55回宮崎県駅伝競走大会も兼ねているものです。しかし一昨年から市町村対抗に形式を変えてから、その様相は一変したと言っても過言ではありません。何といっても「市町村対抗」です。県内の全市町村も共催するようになって、これは盛り上がらないはずはありません(共催はその他公益財団法人宮崎県体育協会、主催は宮崎日日新聞社と宮崎陸上競技協会)。

 それぞれの市町村を代表して走るのは、小中高生、一般、40歳代、そして50歳以上。小学生が走る4区間のうち、2区間は女子の部となっているのも大きな特徴です。それもそのはず、この大会の目的は「宮崎県駅伝の伝統を継承し、ジュニアの育成と駅伝王国宮崎の復活を期し併せて県内各市町村のさらなる交流の促進、県民スポーツの振興をはかること」なのです。

 元旦のニューイヤー駅伝、期待された旭化成は残念ながら10位に終わりました。しかし高校駅伝では小林高校男子が駅伝王国宮崎の復活を予感させる12年ぶりの7位入賞。そうです!復活の胎動は既に始まっているのです。ジュニアを育成し、駅伝王国復活を目指すためにも、市町村対抗駅伝競走大会をみんなで応援しましょう。その中から将来のオリンピック選手が育ち、そして金メダルをとれるように。どの市町村も、どのチームも、そしてどの選手もがんばれー!!

快進撃が止まらない

 一日中寒かった15日。それなのに手に汗握った宮崎県民も多かったのではないでしょうか。そう、サッカーの第91回全国高校選手権。宮崎県代表の鵬翔高校がやりました!島根県代表の強豪、立正大淞南高校を相手に31で勝利(*´▽`*)。堂々のベスト4入りを果たしました。同校はもちろんのこと、我が県初の快挙ですバンザーイ!バンザーイ!

 6日の宮崎日日新聞には紙面の大半を割いてその快挙を報じていました。写真も見だしもドンドンドーン!!とでっかくて、今回の勝利がいかにすごいことかを視覚的に訴えていました。そして15面左隅には「夢は見ればかなう。歴史を変えてくれた。神懸かりですかね」と感極まって話す監督の談話が紹介されていました。

 それはそうでしょう。神話の里宮崎県です。しかも昨年から古事記編さん1300年で湧いているとあれば、神様も手をさしのべて、じゃなくて足をさしのべて下さってもおかしくはないかも。しかし考えてみたら両県とも神話の里。天上界では日向神話の神々チームと、出雲神話の神々チームで熱戦を繰り広げておられたかもしれませんね。

 それはともかく、( 」´0)」。この夢にはまだまだ続きがありますよ!「ここまできたら日本一を目指す」と、同紙には主将の頼もしいコメントも載っていました。12日には憧れの国立競技場で準決勝が行われます。対するは石川県の強豪星陵高校。みんなで応援しましょう(^_^)v

四半世紀

 さかのぼること24年前の昨日、つまり1989年の18日、「平成」がスタートしました。干支も今年のヘビのように、ぐるりぐるりと2周りしてしまったわけです。なんとまあ早い時の流れでしょう。昭和だと88年、大正だとなんと102年に相当する2013年。そして平成ですら25年目、つまり四半世紀目に入したなんて☆=>=>=>(+_+。)

 甲子園球児に平成生まれが出場するようになったと思ったのも束の間、全員平成生まれになって、今では箱根駅伝もオール平成生まれの選手になってしまいました(´д`)

 平成の声を聞いてから、デジタル技術は飛躍的に進歩し、それに伴い世の中はそれまでとは段違いのスピードで変化しているように思えます。ただし、それが全て良い方向への変化なのかどうかは、この先の未来から振り返って検証する必要があるかもしれません。

 とにかく平成25年目スタート!早い早いと言ってはいられません。11日を大切にしていこうではありませんか。

研究大会抄録原稿様式再訂正しました(重要!!)

 1231日付けの「おにもアップしていましたが、さきごろご案内しておりました第10回社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会の抄録の原稿様式(syouroku.doc)について、段組の設定等に不具合があることがわかりました。

 つきましては、再度修正を加えた上で下記の通りアップロードしております。再三にわたりご迷惑をおかけし、重ねて申し上げます。

(1)書式の見本

 PDFファイルで示しています。上下左右の余白、文字のフォントおよびサイズなどにつきましてはこちらのsyourokusyosiki.pdfをご参照下さい。

(2)ダウンロード用ワードファイル

 ワード用ファイルとしてsyourokusyosiki.docをアップしています。こちらからダウンロードしてご使用下さい。A41枚で作成願います。なお、既に前の文書ファイルをダウンロードされた方は、破棄していただいた上で、改めてアップロードして下さいますようお願いします。

 

 なお、抄録の提出期限は平成25213日(水)までとなっておりますので申し添えます。

ノロウイルスに最大限の警戒を!

 宮崎県から20121228日付けで感染性胃腸炎に関する注意喚起が出されています。ノロウイルスを主な原因とする感染性胃腸炎の報告数は第45(115日から1111)で流行警報レベル開始基準(20)を超え、現在も報告が多い状況となっています。

 また、例年より早く増加傾向にあり、今後も流行の継続が予想されているとのことであり、日頃の手洗いの徹底や発症時の対応などに留意し、感染予防・感染拡大防止に努めましょう。詳しくはの宮崎県ホームページ感染性胃腸炎に関する注意喚起をご覧ください。 

仕事始めです

 14日は多くの企業が仕事始めです。「なーんでか?」(”なんでかフラメンコ”え?知らない(+o+))と思って「ウィキペディア」で調べると次のようなのがありました。

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【官公庁御用始め(日本)】

 官公庁は1873年より、1229日から13日までを休暇とすることが法律で定められており、4日が仕事始めとなる。民間企業も銀行等ホワイトカラー系はこの日を仕事始めの日とする所が多い(ブルーカラー系など大体の企業は15日)。

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 なるほど、ニッポン独自の年末年始の行事や習わし、そしてそれらが醸し出す雰囲気は、法律によって造景されているとも言えるわけですね。やはり日本の年の瀬とお正月が、いつもと何の変わり映えもないものだったら、何だか味気ないかもしれませんね。

 もちろん、老健施設に勤務する者にとって、年末年始は関係ありません。それぞれの職場でいつもと変わりなく利用者様のケアに当たっておられる方、あるいは正月の行事を催して、利用者様やそのご家族に楽しいひと時を過ごしていただくべく、いつも以上に頑張っておられる職員もおられることでしょう。

 しかし、世の中は一応、今日が仕事始め。平成25年のスタートにあたり、気持ちを新たにして業務にあたっていけるよう、この機会に「介護老人保健施設の理念と役割」をおさらいしたいと思います。公益社団法人全国老人保健施設協会が毎月発行している協会機関紙、「老健」からそれを抜粋し、以下に記します。さあ、2013年もがんばりましょう!!

 

「介護老人保健施設の理念と役割」

 介護老人保健施設は、利用者の尊厳を守り、安全に配慮しながら、生活機能の維持・向上をめざし総合的に援助します。また、家族や地域の人びと・機関と協力し、安心して自立した在宅生活が続けられるよう支援します。

 

1.包括的ケアサービス施設

 利用者の意思を尊重し、望ましい在宅または施設生活が過ごせるようチームで支援します。そのため、利用者に応じた目標と支援計画を立て、必要な医療、看護や介護、リハビリテーションを提供します。

2.リハビリテーション施設

 体力や基本動作能力の獲得、活動や参加の促進、家庭環境の調整など生活機能向上を目的に、集中的な維持期リハビリテーションを行います。

3.在宅復帰施設

 脳卒中、廃用症候群、認知症等による個々の状態像に応じて、多職種からなるチームケアを行い、早期の在宅復帰に努めます。

4.在宅生活支援施設

 自立した在宅生活が継続できるよう、介護予防に努め、入所や通所・訪問リハビリテーションなどのサービスを提供するとともに、他サービス機関と連携して総合的に支援し、家族の介護負担の軽減に努めます。

5.地域に根ざした施設

 家族や地域住民と交流し情報提供を行い、さまざまなケアの相談に対応します。市町村自治体や各種事業者、保健・医療・福祉機関などと連携し、地域と一体になったケアを積極的に担います。また、評価・情報公開を積極的に行い、サービスの向上に努めます。

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