協会活動報告

迫田 前副会長退任の挨拶

当協会の副会長として長年協会運営にご尽力いただき、このほど退任されました迫田耕一朗先生より、退任にあたってのお言葉を協会にお寄せ下さいました。

 以下、その内容を原文のまま掲載いたします。

 

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老健協会の役職退任にあたって

                            2014/6 迫田耕一朗

宮崎県の老健協会は全国に先駆け公益社団法人化を成し遂げた。これは大野和男会長の先見性と強力な牽引力の賜である。氏のリーダーシップに憧れたのは小生だけではあるまい。代を引き継いできた事務局長諸氏は実働部隊のトップとしてその実現に奔走された。今後老健がより公益性を発揮するためには時代の要請に柔軟に呼応できる体制作りが必須であろう。勿論その前提要件は老健施設を有する各法人の経営の安定化である。それは次世代リーダーの台頭にかかっていると言っても過言ではない。小生は副会長として総務委員長と理事や全老健予備代議員を仰せつかり会長補佐役として約14年を務めさせていただいた。その任務の一つとして次世代を担う人材の育成を目標に掲げたことを想い出している。会員の皆様のお役に立てたか否かは心許ない限りであるが、ここにご支援を賜った皆様へ委員会活動の一端をご紹介申し上げ御礼とし御願いを申し添えるところである。任を賜った当初「県内全ての老健施設から委員会の委員を出していただこう」と県老健誌に載せていただいた。委員を供出し協会運営に加担させることはリーダー育成につながり優秀なリーダーが必ずや会員施設を発展させるであろうと考えたからである。現在、宮崎県老健協会の会員施設は44施設である。組織は3部門(総務・学術・事務長会)の9委員会で構成され各施設から100名を越える委員を出して頂いている。今や委員会活動に精を出した委員諸氏は著しい成長をみせ各法人施設や老健協会と社会活動におけるリーダー的役割を果たしている。委員会活動はボランティアであるが委員会活動への参加は優秀なリーダーを育成するのに大変有用な手段であったと自負している。今後更に多くの施設から委員を供出され人材育成に役立てて欲しいと願う由縁である。委員総数は年々増加しているが供出施設数は未だ半数に止まっている。供出施設数を増やす特効薬はないが次世代リーダーを育てるというトップの意思決定が最も重要であることに論は待たない。全老健の会長選挙や九州ブロック理事の推薦においても若返りの傾向が伺える。宮崎県老健協会も役員の若返りや委員のローテーション等について一考を要する時期かも知れない。余談を許さない日本経済のなか医療法人は社会医療法人化を余儀なくされる時代である。様々な変化に自在に呼応できる次世代リーダーの育成と登用に関する方策が協会に求められている。ついては人材育成に関わる物心両面のサポート体制を累々と推し進めて欲しいと願っているところである。事務局は潤和会リハビリテーション記念財団へ間借りし会員の負担軽減を図っていただいている。潤和会のご助力に感謝を申し上げるとともに大野会長におかれては我が国の現状と施策を熟知した先達として今後とも我々の歩むべき道をリードして欲しいと願っているところである。

最後になりましたが皆様の健康が支えられ益々良いお仕事がなされますように、そして会員施設と老健協会が益々発展されますよう念じながら退任のご挨拶とさせて頂きます。

会員情報更新作業終了しました

当ホームページ(http://www.miyazaki-roken.jp/)の「会員施設一覧」における、各会員施設の情報の更新作業がこのほど終了しました。

これは、去る419日に開催した第11回(公社)宮崎県老人保健施設協会研究大会の抄録集を作成するに当たり、県内44の会員施設より施設紹介に関する情報を提供いただき編集・掲載したものを、協会ホームページに反映させたものです。

会員施設の中には独自のホームページを設けているところもありますので、併せてご覧下さい。

在宅復帰率等調査報告アップしました

 (公社)宮崎県老人保健施設協会在宅支援研究部会が作成した「在宅復帰率等の調査報告」を下記の通りアップしました。

 これは、同部会が県内会員施設の在宅復帰率に関する調査をおこない、老健施設の機能・実績を広く一般に公開するとともに、会員施設が在宅復帰成功のノウハウを共有することによって、県民の医療福祉の増進を図ることなどを目的に、「在宅復帰率」、「ベッド回転率」、「延べ入所者数」、「各月末日入所者の要介護度別の人数」について県内44の会員施設を対象に調査、分析したものです。

 なおこの調査報告は、去る419日に行われた当協会の研究大会でも発表されましたので、その際の抄録も併せてアップしておりますのでご参照下さい。

 

 

1.掲載資料

【在宅復帰率等の調査報告】(2,154キロバイト)

【在宅復帰率等の調査報告(研究大会抄録)】(92キロバイト)

以上

事務長会資料アップしました

 昨日付けのブログでお知らせした通り、626日に開催した当協会事務長会の全体会議で使用した資料の一部を、下記の通りアップしましたのでご活用下さい。

 


【資料3-1:検証委員会での検証報告について】(253キロバイト)

 

【資料3-2:平成24年度 実地指導報告書】(568キロバイト)

 

【資料3-3:平成25年度実地指導報告書(594キロバイト)

 

以 上

全体会議開きました(事務長会)

 (公社)宮崎県老人保健施設協会事務長会は626日、宮崎市のニューウェルシティー宮崎で全体会議を開きました。県内会員施設から36人が参加しました。

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 会議の中で同事務長会の川崎豊彦委員長は「宮崎県内の老健は44施設。他の県と比べると少ないと思いますが、施設間で積極的に情報交換をしていきましょう。職員が良い環境で働けるようにすることができるのは皆さんだと思います。本日も様々な情報や資料を準備していますので、それぞれの施設に持ち帰って有効活用して下さい」と施設間における連携の強化を呼びかけました。

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(↑川崎委員長)

 会議では新体制報告と執行部および正副ブロック長の紹介や平成26年度の事業計画に続き、実地指導(平成24年度、25年度)の報告および事務長会実地指導検証委員会による検証報告が、資料に基づき行われました。

 さらに、今年度2回予定開催を予定している事務長会主催のセミナーの内容について協議が行われました。事務長会ではこのセミナーをはじめ、各ブロックでの会議や行政機関との意見交換、全体会議などを通じ、県内会員老健施設の資質の向上や、広く県民の医療および福祉の増進に寄与していく事を申し合わせ、閉会となりました。

 

※この日の全体会で使用された資料の一部を、明日付けの「ブログ」および「お知らせ」にアップロードします。

褥瘡治療学びました(看護・介護部会、その12)

 看護・介護研究部会主催の褥瘡対策研修会。閉会にあたり、同部会の上村久美子委員長は「どの施設においても褥瘡は避けては通れない問題です。正しい理解と最新の知識をもって勉強していかなくてはなりません。本日の研修会で学んだことを持ち帰り、みなさんの施設での勉強会などで活かしていただきたいと思います」と挨拶しました。

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(↑上村委員長)

 このようにして非常に有意義な研修会は終了しました。しかし、閉会とともに津守先生に詰め寄り質問する参加者達で、たちまち行列ができました。

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 それぞれの職場で抱える褥瘡に関する悩みや疑問を相談する参加者ひとりひとりに、津守先生は資料を片付ける手を休め、それまで通りわかりやすく答えていました。ご多忙にもかかわらず、参加者の立場に立って、懇切丁寧に指導して下さった津守先生。本当にありがとうございました。

(終わり)

褥瘡治療学びました(看護・介護部会、その11)

古賀総合病院皮膚科部長の津守伸一郎先生による褥瘡治療研修会。講義が終わり、質疑応答に移りました。参加者からは日々の業務の中で抱える褥瘡治療に関する様々な疑問や悩み、相談が相次ぎました。

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これらひとつひとつの質問に対し、津守先生は丁寧にわかりやすく答えていました。日頃から患者や家族の立場に立ち、親身になった診察、治療を行っている津守先生の優しい人柄が垣間見えました。

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(つづく)

褥瘡治療学びました(看護・介護部会、その10)

【34.褥瘡治療の実際(5)

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 このようにラップ療法を用いた治療成果を紹介してきた津守先生。しかし、「今までいい所だけしか話してきていませんが、気をつけないことはいっぱいあります」と切り出し、「ラップ療法の主なトラブル」というスライドを示して話始めました。

 「ラップ療法に限らず、被覆材により密封して浸出液が中にたまって起こしやすいのがやはり細菌感染です。じめじめと湿った環境では細菌や真菌などの微生物が増えやすくなります」と感染のコントロールは重要性を強調。「誤ったラップ療法」として、中等度熱傷に患者にラップを貼付し、数日間洗浄せずに放置した結果、発熱、ショック症状、全身の潮紅を来した事例を紹介しつつ、「ラップ療法自体が悪いのではなく、ラップ療法への理解なしに治療を行うと、こういうことになる恐れがあります」と念を押しました。たまった浸出液によりじめじめした環境の中でブドウ球菌が増え、菌体外毒素により全身が真っ赤になった写真を、参加者は真剣な表情で見入っていました。「褥瘡や熱傷の、特に病初期には、密封させる被覆材やラップを貼りっぱなしにしないこと!」と大きく書いたスライドを示しながら、「最初の時期(炎症期)は感染も起こり、ばい菌もつきやすくて浸出液も多く、そういう時期はラップ療法はやりにくく、それが理解できない方の場合、貼りっぱなしにしたり、『きずをぬらすとばい菌がつく』と処置しないでいたりすることもあるので、ラップ療法はしない方がいいのではないかと思います。またラップ療法をする場合でも、とにかくキズの処置はこまめに観察をしながらやらないといけません」強調しました。

 また、ラップ療法をしている時は貼付部に白癬やカンジダがつきやすいとのこと。これもやはり浸出液のコントロールがうまくできていないことによるもので、その場合はフィルム使用をやめておむつのみにし、乾燥させると軽快してくるとのことでした。「浸出液のコントロールという点でフィルムを使うか使わないかというのを分けてもらうといいと思います」と判断基準を示しました。

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 研修会も終わりに近づき、津守先生は「褥瘡ケアのポイント」として次の4項目をスライドに示しました。

 

(1)何はともあれ徐圧

(2)局所を洗う、入浴は清潔を保ち循環をよくする

(3)消毒は必要ない

(4)栄養は、抵抗力・治癒力の源

 

 最後に「治せる褥瘡と治せない褥瘡がある」として、「現実問題として、私たちのいる病院では初期の褥瘡をみて、ある程度良くなったら皆さん達の勤める老健施設などにお願いしていくので、その方がその後どうなるかというのは正直あまり知りません。褥瘡が治って元気になった方もいれば、全身状態が悪化して褥瘡が治る前にお亡くなりになる方もおられるなど、色々な患者さんがいます。長く寝たきりの状態で動かない方はずっと治らないままで経過している方もおられると思います。そのような方は褥瘡を『治す』というのは難しいのではないかと思います。そういう場合はやはりマンパワーの問題や栄養面など、やれる範囲の中でどうするか、ということを考えていくと『キズが悪くならなければいい』、『生きて行く上でキズがその方に悪さをしなければいいのではないか』という考えもあるのではないかと思います」と、「褥瘡が治らないからだめだ」というのではなく、「褥瘡の状態が悪化せず、利用者の負担にならなければ”よし”」とする考え、つまり「キズと共存していく」という考え方を呈示して講義を締めくくった津守先生に、会場からはわれんばかりの拍手が送られました。

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(つづく)

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