研修会を開きます(栄養給食部会)

(社)宮崎県老人保健施設協会栄養・給食研究部会は712日(木)午後1時半から4時にかけて、研修会を開きます。会場は宮崎市小松の介護老人保健施設ひむか苑1階会議室。

 今回の研修会では、高齢者の自立を妨げる大きな要因として注目されているサルコペニアについて、ネスレ日本株式会社の木元太一郎さんをお招きし、正しい知識を学んでいきます。

 また、会員施設職員による研究発表や、グループワークも行う予定です。くわしくはこちらをご覧下さい。多数の参加をお待ちしています。

台風4号接近中

台風4号はこれから宮崎県に最接近するものと予測されています。情報を迅速・正確に入手して備えましょう。

 

気象庁台風情報

http://www.jma.go.jp/jp/typh/

 

国土交通省川の防災情報

http://www.river.go.jp/nrpc0302gDisp.do?areaCode=89

 

宮崎河川国道事務所

http://www.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/

 

NHK気象・災害情報

http://www3.nhk.or.jp/weather/

 

MRT宮崎放送警報・注意報

http://mrt.jp/weather/keiho/

研修会開きました(看・介部会:その4)

 研修会の後半のテーマは、「部下をやる気にさせるコーチング ?出来る人から伸ばす人へ?」。前半での講義を踏まえ、参加者はまず「関わり方チェックシート」を用い、自らの部下への関わり方を振り返りました。これを踏まえて、”コーチング(Coaching)“と”ティーチング(Teaching)“および”カウンセリング(Counseling)“との違いを学びました。

 「コーチング」とは、「個人の自己実現をサポートするコミュニケーションスキル」とのこと。ティーチング」とのこと。例えば、ティーチングが知識を与え、カウンセリングが気持ちに寄り添うのに対し、コーチングは「気づきを生み出す」のが特徴。小宮先生は (1)「答え」は、自分自身が持っている、(2)人はみんな、無限の可能性を持っている、(3)その「答え」を見つけるために、サポートするコーチが必要なのである、という「コーチング3つの哲学」を示しました。そしてその技術として「傾聴」「承認」「自己管理」「確認(リクエスト)」「質問」というコーチングの技術(5つのスキル)について具体的に学んだ上で、参加者はグループワークに取り組みました。

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(↑グループワークの様子。それぞれの立場に立って、みな真剣に取り組みました)

 グループワークでは、「あなたが改善しようと考えている課題について」をテーマに掲げ、31組になった参加者がそれぞれ聞き手(コーチ役)、話し手(クライアント)、オブザーバーとなり、役割を交代しながら真剣にその手法を習得していました。

 悪天候にもかかわらず多数の参加があり、会場は熱気にあふれていました。参加者達にとって、各施設における看護・介護の管理職として、自己を振り返る機会が得られた意義深い研修となりました。 (終わり)

研修会開きました(看・介部会:その3)

 続いて、”ハーズバーグの動機付け理論・衛生理論”についての紹介がありました。これは人がどういうときに満足度が高まるか、またどういう場合に不満足度が高いか、に関する理論とのことです。その中で、「達成感がある」という場合、非常に満足度が高くなるが、達成感がないからと言って、不満足度が高くなるわけではない。

一方、不満足度が高いのは「自分の価値観と会社の方針や管理が違う」ときだが、自分の価値観が会社の方針や管理と合っていたとしても、高い満足が得られるわけではなく、合っていて当たり前、と思う程度。つまり、不満と満足の要因は別物であり、不満を解消したからといって、満足が得られるわけではない、というものだそうです。これを踏まえ小宮先生は、「みなさんの関わり方次第で満足度は非常に高まる。満足を高める担い手になろう」と訴えました。

 具体的には、部下を(1)「無視する」のではなく「見守る」、(2)「おだてる」のではなく「ほめる」、(3)「皮肉る」のではなく「励ます」、(4)「怒る」のではなく「叱る」(※「怒る」が感情をぶつけるのに対し、「叱る」は相手のために言う)・・・というコミュニケーションをすることで、部下のモチベーションは大きく変わる、との説明に参加者は身を乗り出して聞き入っていました。

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(↑80人の参加者で会場は熱気に包まれました)


 さらに、「管理職に求められる役割」として、(a)目標達成の軸になる、(b)上司への提言、(c)戦略的管理を行う、(d)業務の効果的管理、(e)人材を育成する・・・の5つを提示し、「よき上司、よき部下がよきコミュニケーションをとり、日々レベルアップすることがいい施設づくりへの道である」と呼びかけました。 (続く)

研修会開きました(看・介部会:その2)

 今回の研修会の講師は、総合メディカル株式会社DtoDコンサルティング本部の小宮裕恵先生を福岡からお招きしました。中小企業診断士である小宮先生は、各地の医療機関で経営改善の指導をされています。人材育成の重要性を熟知し、そのための人事制度の構築・運用を研究されたり、コミュニケーションのあり方などに関する研修や講演も数多くこなすなど、多忙なスケジュールを割いてお越し頂きました。

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(↑講師の小宮先生。ご多忙にもかかわらず、福岡からおいで下さいました)


 研修会の前半は「管理職のリーダーシップとコミュニケーション」について、スライドを用いて行われました。研修の冒頭、小宮先生は「皆さん中間管理職は、概念的思考能力、対人関係能力、そして実技的能力のいずれの技量も幅広く必要とされる、難しい立場にある」と切り出しました。

そして、”リーダー”と”リーダーシップ”の違いについて、「”リーダー”が『グループ、集団を代表、始動、統率する存在』であることに対して、”リーダーシップ”とは、一般的には『一人一人の人間がその他の人間から、服従・信頼・尊敬・忠誠・協力を得られるような方法で、人間の思考・計画・行動を指揮でき、かつそのような特権を持てるようになる技術および才能を指す』と考えられている。つまり、『目指すべき方向(ビジョン・方針・方法)を伝え、その方向に向かって他者を動かすのが”リーダーシップだ”』と双方の違いを示しました。

 また、最近のリーダーマネジメント事例として、『もしドラ』(「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネージメント』を読んだら」)と、オリンピック水泳の金メダリスト、北島康介選手を育てた平井伯昌(のりまさ)コーチの取り組みを紹介した上で、

リーダーシップを発揮するためには、(1)環境変化に適用する情報収集・選択、(2)成果責任の明確化・目標設定・管理、(3)人間関係の良好な構築・コーチング、(4)メンバーの理解納得性と動機付けの4つが必要と強調しました。さらに組織を成長させるために、「共通目標」、「コミュニケーション」、「貢献意欲」の3つ要素の必要性を説きました。

なお、マネジメント(management)とは、「管理」と訳されていますが、それだけでは言葉足らずであり、「目標、目的を達成するために必要な要素を分析し、成功するための手を打つこと」とのことだそうです。 (続く)

研修会開きました(看・介部会:その1)

 (社)宮崎県老人保健施設協会看護介護研究部会は68日(金)、宮崎市のニューウエルシティー宮崎で管理者研修会を開きました。県内の会員施設などから80人が参加し、管理職のリーダーシップや、部下をやる気にさせるコーチングなどについて学びました。

IMG_1973.JPG(↑挨拶に立った仮屋委員長)

 同部会は平成19年に発足以来、施設見学や研修会等を通じて研鑽を積み、情報を交換してきました。今回の研修会は、全国的に介護職の離職率が高いことが問題視される中、会員施設からの要望を受けて、管理職が職員と十分コミュニケーションを取り、職員のやる気を引き出し、伸ばせる職場環境作りができるようになることを目的に開催したものです。開会にあたり、同部会の仮屋美喜子委員長は「今日は十分学んで、そして実践に活かして欲しい」と呼びかけました。 (続く)

すぎまるた日本一

 「すぎたるはおよばざるがごとし(”過ぎたるは((なお))及ばざるがごとし)」とは全然関係ありません。「すぎたるは」じゃなくて、「すぎまるた」。そう、「スギ丸太」の話題です。63日付けの宮崎日日新聞によると、昨年の宮崎県におけるスギ丸太の生産が21年連続日本一となったそうです。それも過去最高の1442000立方メートル!思わず”バンザーイ”してしまいました?(^O^)/。

 いいことで日本一になるのはうれしいことです。しかも、2位の秋田県を大きく引き離してのぶっちぎりの一位!!かつてのニューイヤー駅伝で、他の追随を許さなかった旭化成の怒濤の走りを想起してしまいました。

 記事ではそれに加えて、林道路網密度も1ヘクタール当たり36メートルで全国1位であることも紹介されていました。他県に比べて交通事情が遅れている本県ではありますが、林道に関しては日本一だなんて、「やったね!」って、小さくガッツポーズしてしまいます。

 ただしご存知の通り、木が育つのは長い年月を要するもの。過去最高の生産となった主な原因として、「戦後の拡大造林期に植林した林が伐採期を迎えていること」という県山村・木材振興課の見解が紹介されていました。老健施設の利用者様の中にも「林業をしていた」という方が少なからずおられます。つまり、今回の朗報は、そのような先人達のたゆまぬ努力の結晶と言えるのではないでしょうか。

 県は本年度から、知事のトップセールスなどにより、売り込みを支援していくとのこと。その立役者も多数おられる、老健の利用者様と共に、今後の展開に大いに期待を寄せたいと思います。

ハイテク今昔物語

 「10年ひと昔」と言っていたのはひと昔前の事?などと思ってしまうくらい、世の中の色々なことがぐんぐん変わっている今日この頃ですが、その「今日この頃」にしたって、あっという間に過去になってしまうくらいだから、時間のスピード自体が速まっているんじゃなかろうか?と、そんな気さえしてしまいます。

 本棚の奥に、「世の中のしくみが見えてくる!『今日から使える』雑学282」(雑学ハウス編著、ワニ文庫)という本がありましたので、パラパラと読み直してみました。2000年に発行されていますから、今から12年前です。

 その中に、”時代を先取る「ハイテクの秘密」”という章があり、その一つに「欲しい本がすぐ手に入るオンライン書店」という見出しがありました。この「オンライン書店」は、地方都市や大都市近郊の町などの書店で、欲しい本が手に入らないという不満に応えつつある、と紹介されていました。

 早い話がネットで本を注文すると自宅に届けられるというものです。さらに本の受け取りと代金の支払いができるよう、コンビニと提携する動きもある、と書いてありました。つまり、今では当たり前になっていることが、12年前の辰年には時代の最先端だったわけです。もちろん、電子書籍については触れられていませんでした。本当に、時の流れは速いものです。

 繰り返しますが、この本が出たのは2000年。付け加えますと45日初版発行となっています。つまり、介護保険がスタートして4日後というわけです。

同書のやはり「ハイテクの秘密」の章には、「お年寄りの介護を手助けするロボット」という見出しがありました。それによると、お年寄りが「朝だね」と言うと、ロボットが「おはよう」、「もう昼だよ」などの簡単な会話ができ、さらにそのように会話をしたり、ロボットに触ったことが、地域や病院などに伝わり、お年寄りが元気かどうか、離れていても確認することができるという、そんなロボットが開発中だと紹介されていました。そして、「もしかしたら、実の子供よりロボットの方が役に立つ、という時代がくるかもしれない」と結んでありました。

それから12年。介護保険も12年。うーん、いかがでしょうか。介護ロボットの研究は当時よりうんと進んできているようですが、果たして実の子供より役に立っているでしょうか?そして、介護老人保健施設は、高齢者の役に立っているでしょうか?次の辰年は2024年。その時代から振り返られたとき、「あの頃の”老健”はまだまだだったよなあ」と思われないよう、今この時を、しっかり取り組んでいかなければならないと思います。

頂上に立つということ

 世界一の高さを誇る東京スカイツリーが開業し、連日多くの観光客でにぎわっていることは周知のことですが、こっちはその東京スカイツリーを約14個積み上げた高さです。そう、世界最高峰のエベレスト。8848メートル(諸説あり)の頂上に立つには、エレベーターなんて便利なものはありません。

529日の宮崎日日新聞「ひと」のコーナーに、そのエベレストに女性最高齢の73歳で登頂した渡辺玉枝さんの記事が載っていました。その最高齢記録も、10年前に自らが樹立されたものを更新したわけですから脱帽です。

記事では、登頂、そして記録更新の喜びよりも、「苦しかった」という苦難と反省の弁が語られていました。かつて腰に大けがを負い、手術、そして懸命なリハビリに努めてきたとの事ですが、苦しんで苦しんで、苦しみ抜いてきたからこそ、「苦しかった」と言えるのではないでしょうか。そう考えると、その言葉の重さがひしひしと伝わってきました。

中でも衝撃的なのが、「岩場は険しく、過去の登山者の遺体が横たわっていた」というコメントでした。そういう光景を目の当たりにしながらも、さらに上を目指すためには、身体を鍛えるだけでなく、どんな状況でも屈せぬ精神力を磨かなければならないのだと思いました。

繰り返しますが73歳。エベレストに登ること自体、誰にでもできることではないのに、この年齢で最高峰を極めるとは、まさに最高の賞賛に値するものです。実際にエベレストに登ることは無いにしても、渡辺さんがエベレストに挑む姿勢や考え方は、私たちにとっても学ぶべきものが多いと感じた記事でした。

健康寿命初算出

 「こんなん出でましたけどー(^o^)」という言葉が昔はやりましたが、覚えている方も多いのではないでしょうか。まさしく今回のニュースはそんな感じです。「健康寿命」が出ました。

 62日の宮崎日日新聞によると、健康寿命とは、「一生のうち、介護が必要だったり、日常生活に支障が出るほどの病気にかかったりする期間を除き、健康に日常生活を送れる期間」。世界保健機構(WHO)2000年に打ち出した概念とのこと。

そして、厚生労働省が初めて算出した2010年の健康寿命は、男性70.42歳、女性73.62歳。都道府県別にみると、宮崎県は男性71.06歳、女性74.62歳とありました。そして厚労省はこの「健康寿命を延ばす」方針で、具体的な目標を盛り込んでいくとのこと。健康寿命が延びるということは、それだけ健康的な生活が長く送れるということであり、生活の質、人生の質も向上するものと期待されます。

介護保険制度のもとで働いている私たちにとっても、「”介護を必要とせず、健康に日常生活を送れる期間”を延ばすこと」に注力していかなければならないと思います。そして、それと同じくらい、「介護が必要になったとしても(つまり、健康寿命を過ぎたとしても)、その人らしく、生き生きと生活を送ること」に全力で取り組んでいかなければならない、とも。そうなると、老健施設の果たすべき役割は、ますます重要になるのではないか、そう思ったニュースでした。

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