協会活動報告

研修会を開きました(ケアプラン研究部会)

 ()宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会は115日(土)、宮崎市花山手の宮崎市民文化ホール会議室で、リーダー研修会を開きました。今回は熊本から「()地域ケアプラン研究所・海(かい)」の大石逸子代表を講師に招き、施設ケアプランの効果的活用について学びました。会員施設等から57人が受講しました。

 大石先生は医療法人萬生会西合志病院副院長兼総婦長を経て独立。同研究所を開設されました。現在、熊本県および宮崎県の介護支援専門員現任教育教師や日本総合研究所講師、熊本看護専門学校講師なども務め、さらに九州各県で市町村介護給付適正化事業に関わったり、NPO法人理事、第三者評価委員もこなされるなど、八面六臂の活躍中です。この日はそんな激務の合間を割いて駆けつけて下さいました。

 

 

 

IMG_1501.JPG  エネルギッシュに語る大石先生。 時間がいくらあっても足りないくらいのためになるお話でした。

 

 「老健が老健の役割を果たさなくなくなっている。介護保険前は自宅にちゃんと帰していたが、介護保険が始まったと同時に、老健全体が特養化しだした。『老健って何なの?』と問われる時代がもうそろそろ来る。私は介護保険が始まるずーっと前から老人と関わってきた。寝かせっきりの時代もあった。それじゃあいけない、と平成元年あたりから言い出して、平成2年から家に帰そう、と取り組み始めた。そうすると、帰れない人はいない。これは現場で何十年やってきて確信したことだ。『うちの施設は帰れない人が多いんです。家族が受け入れられないんです。行くところがないんです』と言ってる施設が、要らない施設になる。これは間違いないことだ」──。開口一番、老健がその本質的使命である、在宅復帰機能を果たしていない現状を切り出した大石先生の話に、受講者の背筋がピンと伸びました。

 

IMG_1506.JPG 一言も聞き漏らすまい、と熱心に聞き入る受講者の皆さん。

 

 利用者の意欲を高める支援方法や、多種チームとの連携の重要性、「生活支援」の視点と施設ケアプランのあり方、さらにそれらのために必要となる能力などについて、スライドを用いて講義が行われた他、グループワークも交えながら研修が進められました。

 講義の中で、大石先生は「ケアプランで人を教育し、組織を育成できる」と強調されていました。ケアスタッフを教育していくには、(1)理念、方針、考え方、現状を直接示す、(2)ケアに関連した学習ができる環境をつくる、(3)患者が療養しやすい環境をつくる努力をする、(4)スタッフが教える、尋ねられる環境をつくる・・・の4つを、また、組織を育成するためには、(1)指示命令系統をはっきりさせる、(2)確実に指示、決定事項が伝わるようにする、(3)管理者を育てる・・・の3つを示されました。

 一方、利用者や家族との関係において、「ケアプランは契約!3ヶ月の目標を立てておきながら、3ヶ月後それを果たせていなかったら契約違反。『訴える』という人が出てきてもおかしくない」と指摘。ケアプランの重要性を改めて思い知らされました。

 グループワークでは、参加者自身やそれぞれの職場について、その強みや弱み、機会、諸環境などについて各自が分析した後、意見を交換し合いました。

 

 

 

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グループワークでは、各自がそれぞれの現状を踏まえ、意見を交わしました。

 

 研修の終わりに、「強みをいかに機会に変えきるか、それがこれからの皆さんや、皆さんの職場が生き生きする方法論だ。そうするとケアプランも生き生きする。自分たちで自分たちの職場を悪循環から良い循環に変えていくしかない。今回の研修を、自分や職場の強みと弱みを考え、どういうケアマネージャになりたいか、どういうケアプランを作りたいか、を考える機会にして欲しい」と締めくくられた大石先生。限られた時間の中で、本当に内容の濃い研修会となりました。

研修会を開きました(在宅支援部会)

  (社)宮崎県老人保健施設協会在宅支援研究部会は1029日、宮崎市清武町の生活遊裕館で研修会を開きました。テーマは『デンマークの福祉制度と介護サービスの実際』。

 講師にはデンマークからベンツ・ラワーセンさん、いつみ・ラワーセンさんご夫妻にお越しいただきました。ベンツ・ラワーセンさんは、障害児の福祉に関するデンマークの国家資格「ペタゴー」を持ち、オトゴップガーデンの施設長の他、障害者の在宅自立支援訪問チーム長も兼任されています。いつみ・ラワーセンさんは、かつて介護老人保健施設サンヒルきよたけ(宮崎市清武町)で介護福祉士として勤務されており、その縁あって、今回の研修会が実現しました。会員施設等から63人が参加し、会場は熱気に包まれました。 

 2006年の調査で「世界で一番幸福な国」となったデンマーク(これに対して日本は何と90位!)。その介護と福祉の実際について、実例を交えながら、わかりやすくお話ししていただきました。

 「世界一幸福な国」であるために、デンマークの社会サービスは「平等」ではなく「公平」の考え方を取り入れている、ということでした。これは、全員に差別無く同じサービスを提供する「形式的平等」ではなく、一定のレベルの生活の質に対し、不足しているところを必要な分だけを提供してやることで、皆の生活の質が一定のレベルから落ちないように支え合おうとする、「実質的平等」を目指そうというものだそうです。そして、そこが日本の考え方とは異なるのだと強調されていました。IMG_1450.JPG

 いつみ・ラワーセンさん。「平等ではなく公平」の説明に、一同納得。

 

 そのために、所得税は45%?67%、消費税は25%と、デンマークの税率は日本のそれよりかなり高くなっていますが、それが国民の義務であり、国民はそれを果たすことで、国民の権利である生活の保障が約束されている、という国と国民との信頼関係ができているとのことでした。

 また、デンマークの高齢者福祉生活と住まいの変遷について触れられました。従来の「プライエム」という介護提供型の施設では「高齢者は介護を受ける人」と考えられていたのが、1987年に高齢者・障害者住宅法が成立してからは、プライエムの建築は禁止。「プライエボーリ」などの高齢者住宅がこれに取って代わり、高齢者は「自立して生きる人」として、自立支援型の介護観のもと、残っている能力を活かし、自己決定を尊重した、生き生きとした人生継続できるようになったとの説明に、参加者達はうなずいたり、メモを取ったりして聞き入っていました。

 

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ベンツ・ラワーセンさん。デンマークと日本の考え方の違いを解説して下さいました。

 

 なお、日本で言うところの母子手帳には「あなたの子供は、あなたの子供ではない」と書いてあるのだそうです。これは、子供は両親だけの所有物ではなく、国の将来を担う「国家の財産」と位置づけられています。そのため、幼稚園から大学まで学費は無料とのこと。そのほか、「世界一幸福な国」を裏付ける様々な充実した福祉制度などの話題がてんこ盛りで、驚きと感動の連続。あっという間の2時間でした。

 

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熱心な質問が相次ぎ、時間をオーバーしても会場の熱気は冷めませんでした。

 

 いつみ・ラワーセンさんの里帰りの機会に合わせて開かれた研修会とはいえ、遠く離れたデンマークの福祉と介護の現状について、生の情報を拝聴することができた貴重な研修会となりました。

栄養教室開きます(栄養給食研究部会)

 (社)宮崎県老人保健施設協会栄養・給食研究部会(瀧井 修委員長)は118日(火)10時から14時まで、西都、児湯ブロックの会員施設の役職員や利用者のご家族等を対象に高齢者栄養教室を開きます。会場は西都市の西都市公民館。

 同部会では、事業活動の中で、食事を通して地域の高齢者の在宅支援を行おうと活動しています。今回は農学博士で管理栄養士の潤和リハビリテーション研究所の黒田留美子客員研究員を講師に招き、高齢者ソフト食についての講演や、調理実習を行います。

 今回の教室は西?・児湯ブロックが対象。管内会員施設(菜花園、シルバーケア新富、なでしこ園、並木の里)には開催文書を送付し、案内しています。栄養士、調理師の皆様はもとより、ヘルパーや利用者のご家族様、その他どなたでも、興味のある方は奮ってご参加下さい。なお、食材費として参加費500円をお願いしております。詳しくはこちらをご覧下さい。この件に関する問い合わせは、並木の里の管理栄養士、井上(電話:0983-44-6066)までお願いします。

宮崎県の最低賃金が改正されます。

 宮崎労働局より本年度の宮崎県最低賃金についての通知がありました。本年112日から「時間額646円」に改正されます。また、これは臨時、パート、アルバイトを含む宮崎県内で働くすべての労働者に適用されます。

 なお、この件について、当協会の各会員施設には協会事務局より10月6日付文書にてお知らせしていますので、こちらをご参照方お願いいたします。

「老健みやざき」アップしました!

 かねてよりお知らせしていましたが、当協会の広報誌「老健宮崎第24号」のPDFファイルをアップしました。そのまま見るなり、ダウンロードして楽しむなり、自由にご利用して下さい。「老健みやざき第24号」へのページはこちらこちらからどうぞ。

 なお、今回号の巻頭に掲載しました、隔号企画(予定)の「老健ルポルター寿」。来年度も県内いずこかの会員施設を、企画広報委員のメンバーで訪問、取材したいと考えておりますが、現在のところ訪問先がまだ決まっておりません。「是非うちに来て!!」という施設がありましたら、どうぞご一報下さい。

研修会を開きます(ケアプラン研究部会)

()宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会は115日(土)、午後1時から4時にかけて、宮崎市花山手の宮崎市民文化ホール会議室で、リーダー研修会を開きます。

 今回の研修会は()地域ケアプラン研究所・海の大石逸子代表を講師に招き、施設ケアプランの効果的活用について学んでいきます。

 この研修会は無料です。また老健職員だけでなく、どなたでも受講できます。詳しくはこちらをご覧下さい。沢山のご来場をお待ちしています。

 なお、この研修会に関する申し込み、問い合わせは介護老人保健施設並木の里(担当:宮田 諭、電話:0983-44-6066FAX0983-44-5109)までお願いします。

研修会を開きます(在宅支援研究部会)

(社)宮崎県老人保健施設協会在宅支援研究部会1029日(土)午後155分から、4時までの間、宮崎市清武町船引の清武Aコープの2階の生活遊裕館で研修会を開きます。

 今回のテーマは『デンマークの現場から学ぶ』。講師にデンマーク在住のサイコセラピストで、長年障がい者支援に携わっておられるベンツ・ラワーセンさんをお招きし、デンマークの福祉制度と介護サービスの実際についてお話をしてもらいます。

 老健職員はもちろん、どなたでも参加できます。参加費は老健職員500円、一般の方は無料です。詳しい内容および申込み方法については、こちらをご覧ください。申込み締め切りは1021日(金)正午までですが、定員(150名)になり次第、締め切らせていただきますのでご了承ください。

 この研修会に関するお問い合わせは、特定医療法人耕和会介護老人保健施設サンヒルきよたけ(担当:黒木勝久、TEL0985-84-0333)までお願いします。多数の参加をお待ちしています。

「老健みやざき」発送しました。

  ()宮崎県老人保健施設協会が年2回発行しております「老健みやざき」の第24号が刷り上がり、このほど発送作業を終えました。早い所では本日中、遅くとも来週はじめには届くと思いますので、ご笑覧くださいますようお願いいたします。

 

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 また、発刊に併せ、本ホームページ上にもPDFファイルとして近日中にアップする予定です。

 今後とも当協会広報活動へのご理解、ご協力方お願い申し上げます。

 

「老健みやざき」もうすぐ発行!

 ()宮崎県老人保健施設協会が年に2回発行している広報誌「老健みやざき」。その第24号の原稿が昨日、協会企画広報委員会の元を離れ、ついに印刷会社入りをいたしました。

 今回の内容は何と言っても巻頭企画、「老健ルポルター寿(じゅ)」!これは、昨秋発行した第22号から始まった隔号掲載予定の新コーナーです。県内の会員施設(現在43の老健がありますが、来春44施設になる予定です)を協会企画広報委員で構成する”ルポルター寿隊”が訪ね、そのいいところ、ユニークな取り組み、すごい経歴を持つ有名職員、利用者様の声、そしてトップの熱い思い、などなどを盛りだくさんに織り交ぜながら紹介していくものです。

 今回、我々ルポルター寿隊が探訪したのは、宮崎市にあるシルバーケア野崎!!宮崎駅から大島通線を北上すること約5kmにある老健施設です。このシルバーケア野崎のすごいところは、何と言っても・・・おっと、「それを言っちゃあおしめえよ」と寅さんに怒られてしまうところでした。続きは読んでからのお楽しみ!です。

 「老健みやざき第24号」はこのほか、協会研究部会の活動報告や、会員施設の職員によるリレーコーナー、さらにはおすすめ人気メニューコーナーなど、読みどころ満載・・・とは決して言えませんが、ご笑覧いただければ幸いに存じます。

 なお、今回は「編集後記」に替えて「みやろうけんブログ」を巻末に掲載しました。つまり、この協会ホームページで好評(?)連載中のブログを、一部改編したものです。果たして、いつのブログを使ったのか?これもまた読んでのお楽しみ!・・・となるものかどうだか?ただし、「編集後記」を新たに書くのが面倒くさかったからブログを使った、というわけでは決してありません。格好良く言うと、ネットとペーパーのメディアミックスを狙った、というところでしょうか。

 「老健みやざき第24号」は、県内の会員施設や宮崎県とその出先機関、県内市町村役場、そして全国老健協会および同協会の各都道府県支部などに配布予定です(10月上旬までにはお届けできるかと思います)。そして、それだけではありません!「老健みやざき第24号」は、このホームページにもPDFファイルにてアップする予定ですので、どなたでもご覧いただけます。どうぞ、どうぞお楽しみにお待ち下さい。

第9回研究大会開催決定!!

 9()宮崎県介護老人保健施設研究大会が、平成24316日の金曜日、宮崎市の宮崎観光ホテルで開催することが決定しました。詳しい内容は追って第ご案内いたします。年々盛り上がって来ている同大会、今回もより充実した内容にしようと、スタッフ一同、頑張って準備をすすめていきますので、奮ってご参加下さい。

 また、今回も研究発表の演題を大・大・大募集!!いたします。詳細は近日中にお知らせしますので、たくさんのエントリーをお待ちしております。

 平成24316日は宮崎観光ホテルでみんなで明日の老健を語り合いましょう!!

 今後、文書やホームページ上で、情報を逐次お知らせしていきますので、どうぞお楽しみに!!!

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