アイデンティティ:僕が僕であるために

 512日はアメリカの心理学者で精神分析家のエリク・ホーンブルガー・エリクソン(Erik Homburger Erikson)の誕生日です。今から113年前の1902年のこの日に生まれました。

 エリクソンは「アイデンティティ」の概念を唱えたことで知られています。アイデンティティとは「自己同一性」とも言われ、ウィキペディアには「『これこそが本当の自分だ』といった実感」と記されています。尾崎豊の言葉を借りれば「『僕が僕であるために』必要なもの」ということではないでしょうか。そして尾崎はそのために、「正しいものは何なのか」がわかるまで、勝ち続けようとしたのではないのでしょうか。

 またエリクソンは「ライフ・サイクル論」を説いた事でも知られており、その中で「アイデンティティを形成すること」が青年期の発達課題とされています。そして「自分とは何か?」という問いに対する答を発見し、自分の存在の証明を獲得し、安定した自己を形成することとで社会の一員となることができると言われています。尾崎豊は「存在」の中で「小さくかがめて守らなければ、自分の存在すら見失う」と歌っていましたが、尾崎のみならず、青年期に自分の存在の証しを得ることは簡単なことではなく、その過程で様々な葛藤と向き合い、あがき続けた経験のある人は少なくないのではないかと思います。

 そして青年期のみならず、アイデンティティは老年期においても重要なのは言うまでもありません。老年期の発達課題は「『自我の統合性の感覚』の獲得」。老年期においては自分のそれまでの人生を振り返り、それ(良いことも、そうでないことも)を受け入れることで尊厳ある生き方を守り通すことができると言われています。逆にそれができないと、自分の生き方を悔やみ、人生を悲観し、絶望して生きる意欲を失いかねないとも言われています。

 しかし、エリクソンが「ライフ・サイクル論」を説いた頃より日本の平均寿命は大幅に延びています。したがって今の時代において、老年期は後悔や絶望のみのためにのみ費やすにはあまりにも長く、「若いときにああしておけばよかった」などと悔やむ前に、今一度やり直してみたり、今までと違う生きがい作りに取り組んでみるための時間は十分あるのではないでしょうか。

 今年度の報酬改定では、高齢者の「参加」と「活動」の要素が全面に打ち出されました。その中で「リハビリテーション計画書」の策定にあたっては、「興味・関心チェックシート」が導入されることになりました。これは利用者の生活行為の諸項目について「している」、「してみたい」、「興味がある」を尋ねるものですが、その項目には「自分でトイレに行く」や「自分で食べる」などの基本的な日常生活活動だけでなく、「生涯学習・歴史」や「旅行・温泉」、さらには「居酒屋に行く」や「デート・異性との交流」、さらには「賃金を伴う仕事」など、まさに「高齢者の将来」をポジティブに捉え、やれなかったことをやり直したり、新たな価値観を求めて物事にチャレンジできるような、QOLの向上をも見据えた内容になっています。

 もちろんこれはリハビリテーションのみに限局したことではありません。利用者ひとりひとりの「『僕(私)が僕(私)であるために』何をやるべきか?何をしたいか?」を実現・達成させるために、他職種が共同してそのサポートをいく事が大事だと思います。

尾崎豊は「十七歳の地図」で「素敵な夢を忘れやしないよ」、「強く生きなきゃと思うんだ」、「どんな生き方になるにしても自分を捨てやしないよ」、「今心の地図の上で 起こる全ての出来事を照らすよ」と歌いましたが、利用者ひとりひとりが描いた「七十歳の地図」、「八十歳の地図」、「九十歳の地図」、「百歳の地図」をそれぞれの生きがいの道しるべとしながら、「自由への扉」を開き、希望に充ち満ちた人生がおくれるよう、老健職員の一人として注力したい・・・エリクソン誕生日を迎えるに当たり、そのように考えた次第です。IMG_9959-1.jpg

とうきびの根(みやざきの防災・減災を考えよう)

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 とうもろこし(スイートコーン)収穫量全国第10位(「都道府県別とうもろこし(スイートコーン)収穫量ランキング」、平成24年度より)の宮崎県には、「とうきび(トウモロコシ)が根を多く張れば台風が来る前ぶれ」ということわざがあるそうです。(『宮崎県のことわざ・格言』、宮崎県農業改良普及協会編、鉱脈社)

 同書によると「トウモロコシの支根の発生状況から台風来襲の予想をしたものである。一般的にトウモロコシの支根は発生が多い程、丈夫で倒伏もしにくいものである。」とのこと。その信ぴょう性はさておき、現在のように気象衛星などによる詳細な気象予測が難しかった時代は、様々な自然現象から災害を予測し、その備えに当たったのだと思います。

 現在の気象予測は格段に向上してはいますが、だからといって全ての災害を未然に防ぐことができないことは周知の通りで、「減災」という考え方も重要視されるようになってきました。今年は既に7つの台風が発生しています。5月上旬までに7つもの発生というのは1951年の統計開始以降、最も早いペースだそうで、今後が懸念されます。

そして今年は平成179月に本県を襲い、甚大な被害をもたらした台風14号から10年。「台風14号水害の記憶を風化させず、その貴重な教訓や経験を振り返り、将来起こりうる大洪水への備えを改めて考え、防災意識の高揚と地域防災力の向上」を目的に、国土交通省(宮崎河川国道事務所、延岡河川国道事務所、宮崎地方気象台)、宮崎県が主催となって「平成179月台風14号大水害10年行事「『備えあれ!』あの大洪水を忘れない みやざきの防災・減災を考える」が開催されます。

 その内容はパネル展(7月から10月頃まで、展示場所:宮崎県庁および県内関係市町村の予定)、紙面インタビュー(8月頃)などですが、614日(日)にはその先陣を切って「のべおかの防災・減災を考えるシンポジウム」が延岡市の野口記念館で開催されます。

 災害への備えは老健施設にとっても最重要課題のひとつです。各施設における防災・減災への取り組みを見直す機会になればと思います。

「老健」に投稿しよう!!(全老健機関誌)

 公社全国老人保健施設協会全老健が毎月発行している機関誌『老健』では8月号より読者参加新連載を企画、投稿を呼びかけています。

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 全老健のホームページによると、募集企画内容(仮称)は「老健アートギャラリー」、「わたしのペット自慢」、「わたしの趣味自慢」、「老健おもしろスナップ」、「老健あるある」など。「老健で切磋琢磨する全国の仲間に知ってもらう、また仲間の活動を知ることの出来る企画」とのことです。

 詳しい内容や投稿の方法はこちらをご覧頂きますようお願いいたします。宮崎県内からもどしどし投稿していただき、会員施設の活動内容はもとより、宮崎に関する様々な情報を全国に発信して参りましょう。

 なお、この件に関するお問い合わせは公益社団法人全国老人保健施設協会総務部情報管理課(電話:03-3432-4165、ファックス:03-3432-4172e-maile-roken@roken.or.jpまでお願いいたします。

空の芸術

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 これは去る530日(土)の午前524分、西都市の某所で撮影した一枚です。南西から北東に向かう飛行機雲。それが時間の経過とともに広がって、白い竜のようにも見えます。それを待ち受けるのが真っ赤な朝焼け雲。あと数分で顔を出す朝陽がその向こうに待ち構えながら「これでもか!」というくらいの紅色に染め上げています。そして空はすでに宮崎ブルーとなり、一日の始まりへの準備を万端に整えています。その一方、地上では逆光の杉林が真っ黒となり、なかなかに良いコントラストとなっています。

 そうこうしているうち、どなたかが草でも燃やしたのか、ほぼ正面から煙が立ち上ってきました。これによってそれまでの景色にさらなる色と形が加わって、ご覧の通りの光景となりました。

 とても感動的なこの瞬間・・・。これをたった一人で見ることができたのはすごくラッキーだったのですが、できれば他の人、特に利用者の方々と、この感動を共有できれば良かったなぁ・・・とも思いました。さすがに524分というのは早すぎるかもしれませんが、宮崎の自然が織りなす風景の美しさは他にも誇れるものだと思います。四季折々の宮崎の花鳥風月、風光明媚を、出来うる範囲でみんなと楽しめたらいい・・・。そう思いながらシャッターを切った次第です。

第4回認知症看護ケア研究会のお知らせ

大悟病院認知症疾患医療センター主催による「第4回認知症看護ケア研究会」が718日(土)1330分から、北諸県郡三股町の藤本メディカルシステム付属医療専門学校4階視聴覚室で開かれます(1630分まで)。共催は宮崎県認知症ケア専門士会。

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 詳しくはこちらをご覧の上、参加申込書に必要事項をご記入の上、大悟病院認知症疾患医療センター看護部(FAX0986-62-5573)までお申し込み下さい。申し込み締切は710日(金)です。

 また、この研究会のお問い合わせは同センター(電話:0986-52-5800)までお願いいたします。

 なお、この研究会に関しては、宮崎県長寿介護課医療・介護連携推進室地域包括ケア推進担当より当協会に開催の告知・周知依頼がありましたことを申し添えます。

研修会開きます(ケアプラン部会)

 すでに「お知らせ」のページでも紹介しましたが、公益社団法人宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会は74日(土)の10時から16時まで、宮崎市のJAAZMホール別館301研修室で、包括的自立支援プログラムケアプラン策定研修会を開きます。

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 今回の研修会は初任者が対象。ケアプランを策定したことがない方や、自信がない方等を対象に、わかりやすく説明・研修を行う予定です。特に今までに参加されたことがない方は、是非ご参加ください。

 会員施設の方は参加費として一人500円が必要ですが、会員施設以外の方は無料です。受講を希望される方は、こち参加申込書により、620日(土)までにファックスにてお申込み下さい。

 申込みおよび問い合わせは、介護老人保健施設 並木の里(担当:宮田 諭、Tel 0983-44-6066Fax 0983-44-5109)までお願いします。詳しくはこちらをご覧ください。

転倒予防研修会開きます(リハ部会)

 (公社)宮崎県老人保健施設協会リハビリテーション研究部会は718日(土)15時から17時にかけて、宮崎市の宮崎リハビリテーション学院で研修会を開きます。今年度第1回となるこの研修会のテーマは「転倒予防」。施設や在宅における転倒予防について、現場の第一線で活躍中の理学療法士がわかりやすく説明します。

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 この研修会は会員老健施設の職員はもとより、その他の施設や高齢者の介護に関わる関係者やご家族など、どなたでも受講できます。会員老健施設の方は会費として一人500円が必要ですが、その他の方は無料で受講できます。また、研修会後は懇親会も予定しています。

 詳しくはこちらをごらんの上、別紙「参加申込書」により介護老人保健施設こんにちわセンター(FAX0986-22-8055、担当:中村 豪志)までお願い致します。なお申し込み締切は713日(月)です。

 またこの研修会に関するお問い合わせもこんにちわセンター(担当:中村、TEL0986-22-7100)までお願いします。多数の参加をお待ちしております。

「高齢者施設での看取り」学びました(看・介部会:その14)

 (公社)宮崎県老人保健施設協会看護・介護研究部会はが59日、宮崎市のJAアズム別館で研修会を開いた「高齢者施設での看取り」研修会。認定特定非営利活動法人ホームホスピス宮崎(HHM)の市原美穂理事長による講演「高齢者の看取り・尊厳死とは …ホームホスピスかあさんの家の実践から…」もいよいよ終わりに近づきました。

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 市原理事長は映画『おくりびと』の原作者である青木新門さんのネット詩集から「いのちのバトンタッチ」という詩を紹介した後、スライドに柏の木の葉っぱを示し、「『看取り』というのは『命のバトン』を渡す場です。そういうふうに見ると、『自分はどうしたいのか、自分の親をどうやって看取りたいのか、ということを自分の中でよく考えていくことが必要だと思います。柏の葉っぱは新芽が出てから枯れ葉が散るそうです。ユズリハもそうです。私達もみんなそうです。私達も必ず『散る』時が来ます。その時に次の世代にちゃんと『いのちのバトン』を渡していくのが最後の仕事ではないかと思います』と、死から目を背けることなく、限りあるからこそ尊い命の散り際をしっかり看取ることで「いのちのバトンタッチ」をしていくことの大切さを強調しました。

 そして最後のスライドとして市原理事長がノルウェーに行った際、ベルゲンの丘で撮影した夕陽の写真を映し出し、「この夕陽は3時間くらい続いていました。日本の高齢社会もそうだなと思ったのでこの写真を用いました。『なかなか沈みそうで沈まない』ですよね。だけどこの写真のように輝いていればいいわけです。どういうことかというと、『その人が生きてきた場所で、馴染みの人に囲まれて時を過ごし、人生の幕を下ろすとき、そのプロセスは自然であり、最期は穏やかであることが最も価値のあること』です。このことを一般市民みんなが共有していかないとなかなか難しいと思います。そういう意味で看取りのケアを施設でする場合に大切なのはご家族です。ご家族に『大切な人がなくなっていくこと』をきちんと共有できるように、その人が元気なときからきちんと話をしていくことが大事だと思います」と会場を見渡しながら講演を締めくくりました。

 「かあさんの家」で「最後まで普通に暮せるよう」入居者を支え、そして「悔いのない看取りができるよう」家族を支え続ける市原理事長の日々の実践に裏打ちされた講演は、会場を埋め尽くした120人の参加者ひとりひとりにとって、それぞれの施設における看取りケアを行う上で非常に役に立つものでした。大きな感動と学びを与えて下さった市原理事長に、参加者からは惜しみない拍手がおくられました。

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(おわり)

「高齢者施設での看取り」学びました(看・介部会:その13)

 「かあさんの家」では看取りを行った後のエンゼルケアも、家族と一緒に行うそうです。市原美帆理事長は「ご家族は亡くなった事に動転されますが、一緒にエンゼルケアをしながら『綺麗だね』などとやっていると少しずつ落ち着いていき、表情も段々変わっていかれます。12時間かけてていねいに化粧をしたりマッサージしたりしていくと、ご家族の顔が落ち着いていかれるのがわかります」とのことでした。

 そして「人が死ぬって、曖昧ですね。僕たちは人が死ぬときはばっとわかると思っていました」と、ある入居者のエンゼルケアをしている時にその息子さんが言われた言葉を紹介しました。「息をしなくなって、家族が声をかけたらまた息をし始めて、そうやりながら『え?もう死んだ?息してない?』、『いやまだ生きてる、まだあったかいよ』という感じで看取ったわけです。そういう意味で家族にとって看取りはそれまでのプロセスの全てを含んでいます」と家族が看取り、そしてエンゼルケアを行うことの意義を説明すると、参加者は「自分たちで看取った」という気持ちを家族が共有することの重要性を再確認していました。

 次に市原理事長は、空に月が浮かんだ月に虹がかかっている一枚の写真をスライドに示しながら、ある女性の入居者を家族で看取り、葬儀社が来て全員でお見送りに出た真夜中の出来事を紹介しました。「ハワイでは月に虹がかかっていると、『感謝』を表すそうです。この虹がかかった月を見上げながら、『ああ、お母さんが感謝してくれたんだ』と家族は思ったそうです。この写真は大きく引き伸ばして今でもお仏壇の前に飾ってあります。ということは、家族にとってはここも看取りなんですね。グリーフケアが遺族に必要だと言われます。しかし『かあさんの家』では悲しいけれども悲嘆はあまりありません」。

 さらに「私たち家族は今幸せな気持ちでいます。」というスライドを示してこのように続けました。

 「『私たち家族は今幸せな気持ちでいます』というのは葬儀の際、家族が会葬者への御礼で言われた言葉です。結婚式ではなく葬式で『幸せな気持ち』というのはなかなか言えないですよね。でもご家族は『思い出す時は穏やかに過ごしていた姿しか思い浮かばない。これでよかったんだと思います』とおっしゃいました。そういう意味では最後の数時間は家族の記憶にずっと残ります。ですから私たち医療や介護の関係者にどのようにかかわってもらったかが家族にずっと残りますし、それが悲嘆のケアにつながります。病院で『外に出て下さい』と言われてエンゼルケアが始まりますよね。ある家族はお母さんのエンゼルケアを病室の外で待っている時に、中から看護師がしゃべりながらやっているのが聞こえてきたそうです。それは30年前の看取りのなのですが、娘さんはいまだに心に傷を持っていました。『お母さんのエンゼルケアをしているのに、世間話をしながらやっている看護師が許せない』とのことです。そういう気持ち、家族の心に刺さったとげは何十年経っても抜けません。ですから本当に最後のときに家族への言葉かけなどへの配慮が必要だと思います」。

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 市原理事長の優しい口調の中にも強いメッセージを込めたこの言葉は、静まりかえった会場で、参加者の胸の奥まで響く打つものでした。

(つづく)

「高齢者施設での看取り」学びました(看・介部会:その12)

 「死は特別のことではありません。人間にとって自然な経過です。だから『そろそろかな?』という時に、その人が本当に自然に亡くなっていくのであれば、家族もそんなに深刻な顔はせずに、みんな声を掛けながら笑っています」と「ホームホスピスかあさんの家」で看取りを実践している、認定特定非営利活動法人ホームホスピス宮崎の市原美穂理事長は、在宅で看取りを行うことで、看取りの主人公である家族が「死」を生活の延長線上にある自然なものとして受け入れ、悲しみの中にも安堵感が生まれ、涙はやがて笑顔に変わるという、昔ながらのプロセスをたどることを説明しました。

 その一方、「看取りの経験がない家族が増えています」と指摘。「症状の変化にどうしてよいかわからず、医者や看護師をいつ呼べばいいか、タイミングがわからなかったり、寝ている人のそばで、どうやって座っていればいいかわからないなど、寄り添い方がわからない人もいます」と述べ、そのような家族へのアドバイスの必要性を強調しました。「かあさんの家」では、「最後まで聴く力はあると言われています。聞き慣れた声は最後まで届いていますよ」、「手を握ったり、身体をさすったり、語りかけたりして下さい。大切な時間です」、「聞いておきたいことや伝えておきたいことがあれば、伝えておいてくださいね」など、具体的なアドバイスを行っているとのことでした。

 そして「いよいよ今日か明日か?」という段階になると「かあさんの家」では家族に泊まってもらうそうです。「家族が横で寄り添えるように布団を準備したり、夜食を作ったりするなど、家族の支援にシフトしてきます。私達が看取るのではなく、その人にとって一番そばにいて欲しい人に看取ってもらいます。そしてそれを私達が支援していくわけです」と、実際に家族に適切なアドバイスをしながら、看取りを行った入居者の事例を紹介しました。

その中で市原理事長は看取りを迎えた入居者のひ孫が、ベッドの横に立ち入居者の手をさすっている写真を参加者に見せながら、「ぜひ皆さんのところでも、小さいお子さんを臨終の場に居合わせて欲しいと思います。子供達は『人が亡くなっていく』というのをみたことがないのでなかなか寄りつきません。だけどちゃんとアドバイスをするとそばに来てくれます。この子も足をていねいに拭いて、靴下を履かせてくれました」と、幼少の頃から看取りの機会に触れることが、施設でも大切だと呼びかけました。

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(つづく)

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