協会活動報告

特養待機者52万

  4月から診療報酬が改定され、重症患者向けの急性期病床が減らされます。その一方で、症状が落ち着いた患者が、リハビリを集中的に行いながら在宅復帰をめざす回復期病床を増やすことで、高度な入院医療に偏った現在の医療提供体制を、在宅医療を重視したものへと方向転換が進められます。「団塊の世代が全員75歳以上となる2025年を視野に入れた改革」と320日付け宮崎日日新聞には書いてありました。病気や障害のある高齢者が、長年住み慣れた自宅、そして地域社会で生活を継続していけるように支えること。それは老健施設にとって重要な使命と言えますが、今回の改定でその役割はますます重みを増してくると思います。

 そんな中、「特養待機者52万人超」という4段見出しが326日の同紙を飾っていました。この記事は厚生労働省が25日に発表した調査結果を報じたもの。それによると、特別養護老人ホームへの入所希望の待機者が今年3月の全国集計で522千人となっており、これは200912月の集計より10万人も増加しているとのことで、「急速な高齢化の進行で、自治体が特養を整備するペースを入所希望が上回り待機者が増加した」と記事にはありました。また、本県においては3,983人の待機者がいることも紹介されていました。

 待機者の中で、自宅以外にいる人のうち老健施設の入所者は約9万人とのこと。「自宅で暮らしたいが自信がなく、入所を望む人が多い」という厚労省の分析を読みながら、2025年を見据え、老健の在宅復帰、そして在宅支援機能のさらなる充実強化を急がなければならないと、具体的な数値をもって痛感させられた記事でした。

九州大会7月に熊本で開催!

 「第15回九州ブロック介護老人保健施設大会in熊本」717日(木)、18日(金)の両日、熊本市の市民会館崇城大学ホール、国際交流会館、そして城彩苑を会場にして開かれます。

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 大会テーマは「これでいいのか!?老人保健施設 地域包括ケアを目の前にして」。2025年問題を見据えた地域包括ケアシステムの構築が進められている中、地域住民の期待に応えられる老健施設はいかにあるべきか?九州各県の老健施設の役職員が一堂に会して考え合う絶好の機会になるものと期待されます。

 大会チラシのPDFファイルをアップしていますので、こちらから閲覧・ダウンロードしてご活用下さい。

研修会開きました(リハ部会:その5)


 次に筋活動の準備も大切で、高齢者の場合や感覚障害、意識障害のある方はどこに力を入れていいのか分からない方も多いです。介助者が実際に力を入れる部位をタッピングして筋力を発揮しやすい状態にする事も大事です。頭でイメージして力を入れる場所を具体的に教えてあげるということです。

そして適切な開始姿位です。車椅子の位置、被介助者の足・臀部の位置を適切にセッティングするということです。足を肩幅ぐらいに開き膝関節を曲げる(足を引く)。足を前に出していると立ちづらいですよね。これだけで能力を発揮できる方は多いです。また、立つとき手すり等の距離です。近すぎると立ちづらいですよね。前に重心がいきません。このように最初の姿位は大切です。視覚情報の掲示も大事で足がどこにあるのか、どのくらい開いているかという視覚情報をしっかり与えます。また、モジュール型車椅子を活用してアームサポート。フットサポートを跳ね上げて動き易い環境をつくる事も大切です。環境整備も大切で例えばベッド周囲に物を置かないようにして移乗時に邪魔なものが存在しないようにすることも大事です。

腰部に負担をかけない動作というのは、できるだけ持ち上げない。できるだけひねらない。できるだけ上肢を体幹から離さないということになりますので考えてみましょう。

介助バーを使用する方法では、一部介助で立ち上がりや回転動作ができる方になりますが、自然な動きを妨げず必要な部分のみ介助します。側方から、また後方からの介助も有用です。しかし、問題なのは全介助の方です。よく見られている対面式での抱え形介助ですが、メリットとしては、道具を使わないため場所や時間の制約が少ないです。しかしデメリットとして介助者の腰痛に負担がかかりやすい。被介助は前傾姿勢がとりづらいので自然な立ち上がりが妨げられることです。やらざるを得ないときは分割して一度止まって立ち上がる動作だけ、その後回転するという感じにすると少しは介助者の負担も減るのではないでしょうか。

できるだけ持ち上げない方法として考えられるのが、頭部抱え込み式移乗、座位式移乗、スライディング移乗と紹介していただきました。それぞれメリットやデメリットが考えられますが持ち上げない方法としてぜひとも試したい実践したい移乗方法であります。写真にて参加者が実践している所を添付していますのでよろしかったらどうぞ。

これらが通用しないケースもあり、前屈が困難な方、体が後方・側方へ強く引けてしまう方、極端に身長が高い(足が長い)方などです。対応としてはベッドの昇降機能を利用したり、2人でのスライディングボード利用の紹介がありました。

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 さぁーそれでは実践しましょうという事でみんなで移乗動作に熱心に取り組みました。

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 今後移乗動作の方法としての引き出しが増え、参加者は有意義な時間を過ごす事ができました。(W

(おわり)

研修会開きました(リハ部会:その4)

【テーマ2「移乗動作の介助方法」講師 中村豪志 こんにちわセンター】

 

次に移乗動作の介助方法として、リハビリテーション研究部会の委員長である、介護老人保健施設こんにちわセンターの理学療法士、中村豪志さんから、今すぐに使える移乗動作の介助を中心に話がありました。

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移乗動作の特徴として、まず、座位という安定している姿位から重力に逆らって運動を開始する。水平・上下・斜めと様々な方向に重心が移動するためにバランスがとりにくい。歩行できる方でも移乗のできない方がいるという事が考えられます。つまり、移乗動作は要介護高齢者にとって、非常に難しい動作であり、介助者にとっても非常に難しい動作であるといえます。この移乗動作が上手にできるだけ本人も介助者も楽にできるためには何が必要かということですが、被介助者の能力をできるだけ引き出すこと。つまり、いかに本人の残っている手足の筋力やバランス能力などを引き出してあげるかという事が大事。それから適切な環境設定を行うということ。つまり動作をし易い適切な環境設定を介助者ができるかということ。そして介助者が適切に動くということ。つまり自分の腰を痛めないように、相手の動作を妨げないように動くかということ。これらが、移動動作が上手にできる要素であると考えます。

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では、具体的にどのようにすればよいのかということですが、今からどの様にして移乗するのか、具体的に説明してイメージしていただく事が大事。人間の動作というものは必ず上手にできるためには動作の前にイメージがつくられます。このイメージがつくられると効率よく動作ができるということです。無意識のうちに事前に必要な筋肉等システム化されていきます。だからこそ具体的に本人に理解し易いように例えばこちらの手すりを握ってゆっくり回って向こうのベッドに腰掛けましょうという感じで説明する。言葉で理解が難しい方はデモストレーションしてみる。そうするとイメージし易くなるのではないでしょうか。はい立ちますよ、せーのなどとするのではなく、具体的に説明しましょうという事です。(W)

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(つづく)

研修会開きました(リハ部会:その3)


 次は起居動作の介護技術についての実技がありましたが、被検者にベッドに寝ていただきベッドの頭部をあげてみました。やはり身体が足側に滑ってずれていきます。

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ベッドの曲がり部分と身体の曲がりが一致していないのが原因です。

やはり考えて横になる。どこに寝るかです。ただ枕のある所に寝るではないですよとの事。ベッドの曲がる位置、身体の曲がる位置(股関節)を考えてやってみると違うと思います。

また、ベッドをヘッドアップした状態からゆっくりフラットにしていくと、約10?20度あたりでベッドに寝ていた被検者はフラットになったという感覚になるそうです。2名に体験していただきましたが2人とも10?20度あたりでフラット状態と感じていました。本当のフラット状態では頭部がかなり沈んでいる状態つまり身体が反ったような状態になる感覚になります。だから食事後など休まれる時にはヘッドをあげたほうがいいのではないかという事です。もちろんその方が食物や唾液などが逆流して誤嚥の危険も低くなります。

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 またベッドに寝るときのポジションが重要であるという事は、車椅子からベッドへ移ったときの座る位置も重要であるという事になります。おおかたはベッドに移乗して寝ていただいたはいいが、かなり足元よりに身体が寄っている事と思います。これでは先ほど示した通りベッドの曲がる位置と身体の曲がる位置とのずれが生じてしまいますし、足元へ身体が寄っている分頭元へ身体をずらしてしまわなければならないという事が発生してきます。ずらすという事は介護負担も伴ないますし、褥瘡の発生や悪化も懸念されます。ではどうすればよいのかというと、身体をずらさなければならない位置に移乗時座らなければいいという事です。その為には柵が障害となっている事が多いですので、手間でも柵をはずし移乗すればよいのではないでしょうか。そのほうが後の手間よりもはるかにお互いにいい関係になりそうです。

他にもベッドでの寝返りや起き上がり時の状態、起き上がる時のベッド上の空間確保など実技を交えて興味深いお話が聞け、実技を交えながら分かり易く講義をしていただきました。

(つづく)

研修会開きました(リハ部会:その2)


  やはり、具体的に指示してあげることは大切だと思います。「お辞儀をしてくださいね」「頭をこちらに向けてくださいね」「足を手前に引いてくださいね」などの誘導指示のほうが具体的でどうすれば良いのか解りやすいものと思います。介護される側は自分で力を入れますので筋力等身体の維持になりますし、自分でできるという自信にもつながります。介助者は余計な負担が減り腰痛予防等につながります。まさしくお互いにプラスな関係です。

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また、依存する立場の気持ちについてですが、心理面で介護される側は引け目を感じるわけであります。つまり「借り」ができるということになります。借りが多ければ介助者の言うがままにならざるをえない事態が生じやすくなるのではないでしょうか。つまり弱者と強者の関係になり易いことに注意をして下さい。

そしてこういう場面もよくみられている事ですが、オムツ交換がはやいとか食事介助がはやいということで、素晴らしい人材だと尊重されることがあるようです。介護技術とははたしてそうなのでしょうか?と言わずも分かっている事です。スピードではありません。家庭でもできるオムツ交換や食事の介助をするのに国家資格は要らないんです。

このような話を聞いていて久しぶりに思いだした言葉がありました。「介護力士士」「過介護福祉士」。これはベッドから車椅子での移乗で例えるならば、力士のごとく投げ飛ばすように車椅子にえいっと力任せに移乗させたり、本人様のできる事もすべてを全介助でしてあげることが美徳と考えているという方の例えを揶揄した言い方だそうです。

さて、話をもどしてみますが、介護される方の動作獲得の為にはどうすればよいのかという事ですが、毎日ケアされている方々の協力がなければレベルは上がらない。その為にはやはりケア提供での意識が大切である。つまり毎日のケアの統一が重要であると熱弁されていました。ケアをされる側も今日は脇の下に手を入れられて介助された、しかし他の人は腰をもって介助していたなど介助される方はとまどいもあると思います。だからこそ毎日介助してくれている方々に動作を知ってもらって日々の生活動作の中で細かくケア統一ができ、自立支援を促していく介護技術は何かと意識できればと思います。

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(つづく)

研修会開きました(リハ部会:その1)

 リハビリテーション研究部会は315日、宮崎市の宮崎リハビリテーション学院で「起居動作・移乗動作介助方法に関する研修会」を開きました。今年度から介護職員等を対象に、介護動作に関する勉強会を取り入れようと、開いた研修会には56名が参加しました。その模様を連載していきます。

 

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【テーマ1「起居動作の介助方法」講師 濱砂好治さん 介護老人保健施設菜花園理学療法士】

 

介護・看護の連携、実践の中から、その人の機能を活かせる様な介護技術を知る必要があり大事ではないかと思います。まず利用者様が何ができて何ができないかを理解、確認する事が必要であるという事です。

そこでまず移動動作とは何かという事になるのですが移動動作とは定義として「ある点から他の点へと、距離の長短にかかわらず、空間で水平、順重力方向、抗重力方向に身体の重心の位置を変化させること」をいいます。つまり重心が動けば移動動作であるという事です。ではこの移動動作には5つの基本があります。

つまり?力学的側面、?神経生理学的側面、?運動学的側面、?介護学的側面、?心理学的側面・・・です。

力学的側面では支持基底面、重心の高さ、重心線の移動と平衡、ベクトル、物を持ち上げる力・動かす力、てこの原理が関係してきます。ふむふむ、なるほどです。物体が不安定ならば動かし易い、動き易いという事を利用すれば、効率の良い動きや介助ができる事になりますので、人間の身体の動きを知る事、つまり生理的な動きに添って動かす事がいかに重要なものかがわかってきます。

神経生理学的側面では眼・頭頚部のコントロールは重要で、体幹への動きに影響がでてきます。運動学的側面では押す動作と引く動作の違い、安定した状態の移動動作、回転動作のコントロールが挙げられます。物体の重心の動きや、肩甲帯や骨盤帯を上手くコントロールするにはどうすればよいのか、例えば立てる要素のある方は立つ方向に誘導してあげるという事、本人様に押してもらう事で重心も前方に移り立ち易くなる。背臥位の際では広い支持基底面を持つ骨盤帯や肩甲帯は浮かす事、つまり上肢を伸ばしてみたり下肢を重ねたりと支持基底面を狭くして、丸い状態をつくる事で不安定にさせる事がポイントです。

介護学的側面や心理学的側面では、できない部分のみを介助し、口頭指示ははっきりと具体的にすること。そして安全であること、恐怖心を抱かせない介助が大切です。

この介助を最小限にして、口頭指示をはっきり具体的にするという部分ですが、みなさん必ず思いあたる部分だと思います。介助される側ができることまで介助していませんか?例えば移乗動作として重心の誘導さえしてあげれば、自分で立てる方に対して全介助で行っている介助者・・・たしかにみたことあります。「はい起きましょう」「はい立ちましょう」「イチ・ニ・サン」と言っている介助者・・・たしかにいます。

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(つづく)

第11回研究大会参加費減額のお知らせ(重要)

  会員施設の皆様、日頃より当協会活動のご理解とご支援をいただき、誠にありがとうございます。

11回公益社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会の参加受付は328日(金)までとなっております。なお、会員施設の皆様には先頃文書にてお知らせしました通り、参加費用を、本大会に限り減額することにいたしました。恐れ入りますが、既にお申込いただいたご施設についても、送付済みの申込用紙をお使いの上、再度お申込いただきますようよろしくお願いいたします。

また、既にご入金を頂いたご施設には、返金処理等について、当協会よりご連絡いたします。多くの方々のご参加をいただきますことを、心よりお願い申しあげます。ご不明な点がございましたら、ご遠慮なく事務局までご一報下さい。

参加申込締め切り:328日(金)

【参加費変更額の内容】

 (1)レクリエーション研究発表までの参加費

 (旧)4,000円  (新)2,000

 (2)研究発表(分科会)までの参加費

 (旧)3,000円  (新)1,000

 (3)レクリエーション研究発表のみ参加費

 (旧)1,000円  (新) 500

【問い合わせ先】

 公社)宮崎県老人保健施設協会事務局 

 TEL 0985?47?3941

 FAX 0985?47?3967

ターミナルケア学びました(看護介護部会:その17)

【母を看取り感じている事】

看護介護研究部会主催のターミナルケア研修会。講師にお招きした東京都中央区にある聖路加国際病院の緩和ケア科部長、林章敏先生(都城市出身)が、最後に示したスライドには「母を看取り感じていること」というタイトルが打ってありました。「実は昨年の1212日に母を亡くしまして、それからまだ間もないわけですが・・・」と林先生は話し始めました。

「それでも思い出が生きてるなあ、と思ったりしています。母の表情や、母の仕草、母の語り、母がしてくれた事。そして母にしてあげられた事や母がやり残した事を引き継ぐことなど・・・。色々なことがあって、亡くなったという実感がなかったりもします」と述べた上で、「しかし、『やってあげられた事』というのはすごく大事じゃないか、と思います。私は隔週で宮崎に帰っています。実家の親の世話というか話し相手になるぐらいしかできていないのですが、その中でも『やってあがられてるな』という感覚はあります。十分じゃなくても、自分の中で無理なく継続できるような形でやっていけることが大事だと思っています。そんな中でやれて良かったなと思っています」と説得力のある説明に、受講者は聞き入っていました。

最後に受講者に「伝えたいメッセージ」として、「続けることです。『どうしたら続けられるか?』ということが大事です。無理なく続けることです。くたびれてしまったらやりたくてもやれなくなりますし、みなさんのお世話になりたいと思っている人たちも、お世話になれなくなってしまいます。ですから、いろんな意味で自分を守りながら、継続ができるようにしてください。そしてそれを利用者やご家族に提供できるようにするにはどうしたらいいか?を考えながらやっていっていただければ、それが一番だと思います」と呼びかけた林先生に、会場から感謝の拍手が鳴り響きました。

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(おわり)

ターミナルケア学びました(看護介護部会:その16)

【身近な人を亡くした人に接する時に大切なこと】

そして、大切な人を看取った後、残された家族に対してどのように接するか?林先生は「『誰でもあることだから』などとわかったつもりの事を伝えるよりは、「辛いですね」と正直な気持ち、さらに思いやりの気持ちを持って接して下さい」と、次の4点をスライドに示しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(1)かくさない

・・・相手を理解できたふりをせずに正直に接する

(2)えらぶらない

・・・アドバイスや指示をしない。興味本意の質問をしない

(3)なぐさめない

・・・わかったつもりで発する言葉は相手を傷つけることがある

(4)いっしょにいる

・・・ありのままで、そばにいる。相手の言葉の背景を多様な視点から理解するように努める

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【宮沢賢治に教わる:『こわがらなくてもいい』】

林先生はターミナルケアに関わっていく中で、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」のすばらしさを改めて再認識したそうです。その「特にすごい」という箇所は「南に死にそうな人あれば 行ってこわがらなくてもいいといい」という一節とのこと。「『また痛みがくるの?』、『苦しくなるの?』、『誰もいなくなるの?』、『死ぬの?』、『死んだ後ってどうなるの?』など、色々な思いで過ごされる患者さんに『こわがらなくてもいいですからね。大丈夫ですからね』と言えるでしょうか。これはとても大きなことです」と受講者に問いかけました。

「『怖い』というのは感情です。認知症のあるなしにも関係なくみんなが持っています。その方に対して『こわがらなくていいですよ』と言えるためには痛みの事から家族の事など色々なことを含めて対処していく必要があります。その上で初めて『こわがらなくていいですからね。ちゃんとしますからね』と言えると思います。私自身もそう言えるようになっていきたいと思います」と、柔らかな口調の中にも強い意志を言い表す林先生に、受講者は胸を打たれていました。

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(つづく)

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