協会活動報告

研修会開きました(在宅支援部会:その1)

 (社)宮崎県老人保健施設協会在宅支援研究部会は1020日(土)、宮崎市中央公民館中研修室で研修会を開きました。会員施設等から40人が参加し、地域包括ケアについて学びました。

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 今回の研修会は、講師に宮崎大学教育文化学部講師で経済学博士の鶴田禎人先生を招き、「地域包括ケアと介護のゆくえ:老人保健施設を中心として」と題し講演をしていただきました。「長寿化や少子高齢化が急速に進む中、単身や夫婦だけで暮らす高齢者世帯が増加している。そのような高齢者の生活を支える新たなしくみとして『地域包括ケア』が提起されています。その定義やねらいについて考え、政府の考え地域包括ケアの提供体制や、現在の具体化の進行状況、そして今後発生が危惧される問題などについて説明していきます」と切り出した鶴田先生。そのあらましについて連載していきます。

 

【地域包括ケアの定義とねらい】

〇在宅生活が困難な要介護高齢者に対し、「ニーズに応じた住宅が提供されることを基本とした上で、生活上の安全・安心・健康を確保するために、医療や介護のみならず、福祉サービスを含めた様々な生活支援サービスが日常生活の場(日常生活圏域)で適切に提供できるような地域での体制」が地域包括ケア。

〇つまり医療、居宅介護、住まい、予防、生活支援といった諸領域が連動しながら、住み慣れた地域にある居宅で、高齢者が最期まで生活できる体制づくりを目指すのが地域包括ケア。

〇しかし、伸び続ける高齢者医療・介護給付費の抑制を「医療から介護へ」、「病院・施設から在宅へ」の掛け声の下で行うのが政府のねらい。つまり地域包括ケアは財政の視点。

※高齢者の在宅生活の安心を保障するという国民の希望に押されながらも、それを利用し、医療・介護費の抑制を可能にする提供システムを作り上げようというのが地域包括ケア。(続く)

「老健みやざき」アップしました!

 かねてよりお知らせしていましたが、当協会の広報誌
「老健みやざき 第26号」 PDFファイルをアップしました。そのまま見るなり、ダウンロードして楽しむなり、自由にご利用して下さい。
「老健みやざき 第26号」
へのページはこちらからどうぞ。

 なお、今回号の巻頭に掲載しました、隔号企画(予定)の「老健ルポルター寿」。来年度も県内いずこかの会員施設を、広報部会委員のメンバーで訪問、取材したいと考えておりますが、現在のところ訪問先がまだ決まっておりません。「是非うちに来て!!」という施設がありましたら、ご連絡方お願いいたします。

研修会開きました(支援相談部会:その4)

櫛橋弘樹先生講演「医療依存度の高い高齢者への対応」骨子}

 

 

【医療依存度の高い要介護高齢者の受け入れ課題】

(1)日中・夜間の職員配置

(2)施設間連携の状況

(3)現場の業務負担

(4)介護職が実施することを検討すべきケア内容

(5)看護師・介護職の連携

 

(1)日中・夜間の職員配置について】

〇日中・夜間の看護職員一人あたりの入所者数を、新規入所者を基本的に受け入れている施設とそうでない施設とで比較すると、IVHによる栄養管理、気管切開(カニューレ有り・無し)経管栄養(経鼻)において受け入れている施設のほうが看護職員一人当たりの入所者数は少ない。

〇夜間においては特にIVHによる栄養管理、経管栄養(経鼻)、酸素療法で看護職員一人当たりの入所者数は少ない。

※医療依存度の高い要介護高齢者へ対応するためには、看護師の日中・夜間の職員数の増員、特に夜間配置の強化が求められる。

(2)施設缶連携の状況】

 夜間に病院や診療所と連携している施設ほど、医療的ケアの必要な新規の入所者を受け入れている。

 今後医療依存度の高い要介護高齢者の受け入れを拡大する課題として、医師の指導・管理、連絡体制の強化が求められる。

(3)現場の業務負担感】

 時間帯によって課題が生じやすいケア内容としては気管切開(カニューレ有り)、喀痰吸引、その他人工呼吸があげられる。

 今後受け入れ拡大にあたっての課題:業務量増加に伴う看護師の不足、医師の指導・管理、連絡体制の強化。

 

(4)介護職が実施することを検討すべきケア内容】

〇介護職の業務を拡大すべきケア内容:「経管栄養」、「人工肛門」、「喀痰吸引」準備や片付けといったケアの一部。

《介護職の業務拡大の検討》

※看護師不足は医療的ケアの受け入れ制限につながっている。

※看護師の大幅な増員は困難であり、今後介護職の業務範囲の拡大は必須。

〇医療的ケアのうち、準備や片付けを介護職が実施することで、看護師の業務負担の軽減になり、他の医療的ケアに専念できる。

※日常的にケア提供や観察が必要である点からも、入所者に近い存在の介護職が医療的ケアに関わることが臨まれる。

 

(5)看護師・介護職の連携:看護師と介護職の連携促進に向けた取り組み】

 食事介助や口腔ケア、疾病管理といったケアの領域において、看護師と介護職とでケア提供上の問題に対する認識の違いが大きい。看護師と介護職とでそれぞれのケア目標を共有するほか、業務手順など、ケア提供方法を共有することが重要。

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(終わり)

研修会開きました(支援相談部会:その3)

櫛橋弘樹先生講演「医療依存度の高い高齢者への対応」骨子}

 

 

【介護老人保健施設において新規入所者の受け入れを制限している理由】

○気管切開、その他人工呼吸、IVHによる栄養管理・・・看護師や医師の不足・不在なため、緊急時対応の体制が不十分なため。

○酸素療法、末梢輸血・・・人員の問題のほか経営上の問題から。

○経管栄養(経鼻)、喀痰吸引・・・ケアのための時間確保が不十分なため。

気管切開、IVHによる栄養管理経管栄養(経鼻)において、受け入れている施設は看護職員一人あたりの入所者数は少ない。

※酸素療法、IVHによる栄養管理、経管栄養(経鼻)において、夜間の看護職員一人あたりの入所者数は少ない。

 

【時間帯によって生じる課題の内容】

〇気管切開(カニューレ有り):夜間看護師が夜勤をしていない日があり、併設医療機関から看護師を呼ばなければならず、すぐに吸引ができない。夜間看護師が少ない。客痰吸引が必要な利用者が重なると、現在の人員配置では対応できない。

〇喀痰吸引:看護師がいない時間帯がある。対象者が多くなると、夜間1人ナースでは対応できず、ナースは介護職同様の仕事分担もある。食後痰がからみ、誤嚥によりむせ込む。

〇その他人工呼吸:看護、介護職の配置数が少なくなるため、1人の上に対応していると、他への対応や、他の方への影響等あり対応困難を生じる可能性が高くなる。夜間は看護・介護の人員が少なくなる。

 

【受け入れ拡大上の問題】

○看護師が担当している業務量が増えるため、現行の人員体制では対応できなくなる。

○医師の指導・管理、連絡体制を強化する必要がある。

○施設設備を変更する必要が生じる。

 

【介護職の業務が拡大した場合の今後の受け入れ方針】

※介護職の業務拡大により受け入れ数の増加が見込まれるケアのうち、

〇現在受け入れている施設がさらに受け入れ増加:経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻)、人工肛門、リハビリテーション

〇現在受け入れを制限しているが、業務拡大によって受け入れる:バルーンカテーテル、人工肛門、インスリン投与

酸素療法、経管栄養、喀痰吸引等の医療的ケアにおいて、50%以上の看護・介護職員が緊急時・異常時の早期発見、早期対応について負担を感じている。

 

【新規に受け入れ困難なケア内容】

〇その他人工呼吸、IVHによる栄養管理、気管切開(カニューレ有り・無し)、経管栄養(経鼻)、酸素療法、抹消輸血、疼痛管理、喀痰吸引

50%以上の施設が看護師や医師の不足・不在、緊急時対応の体制が不十分なため受け入れを制限。(続く)

研修会開きました(支援相談部会:その2)

{櫛橋弘樹先生講演「医療依存度の高い高齢者への対応」骨子}

 

 

《2.平成24年度介護報酬改定の概要》

 

24年度の介護報酬改定】

 24年度の介護報酬改定は「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」の施行に伴う新たな介護サービス等への対応、診療報酬との同時改定に伴う医療と介護の機能分化・連携などへの対応が求められ、以下の基本的な視点に基づき、各サービスの報酬・基準についての見直しが求められた。

(1)地域包括ケアシステムの基盤強化

(2)医療と介護の役割分担・連携強化

(3)認知症にふさわしいサービスの提供

 

【地域包括ケアシステムの基盤強化】

 介護サービスの充実・強化を図るとともに、介護保険制度の持続可能性の観点から、給付の重点化や介護予防・重度化予防について取り組み、地域包括ケアシステムの基盤強化を図ることが必要である。

 高齢者が住み慣れた地域で生活し続けることを可能にするため、

(1)高齢者の自立支援に重点を置いた在宅・居住系サービス

(2)要介護度が高い高齢者や医療ニーズの高い高齢者に対応した在宅・居住系サービスを提供する。

 

【認知症にふさわしいサービスの提供】

 認知症の人が可能な限り住み慣れて地域で生活を続けていくため、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型通所介護、認知症対応型共同生活介護、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設において必要な見直しを行う。

 

【施設系は役割・機能が明確化】

○施設サービスについては、それぞれの役割・機能がより明確化となる。

○例えば特養は、重度者の終の棲み家として、ユニット化や看取りの機能を強化するための中間施設として、リハビリ機能が拡充。

○介護療養病床は2017年末の廃止に向けて、介護療養型老健施設などへの転換が促進される。一方、有料老人ホームに関しては規制強化が進む。

 

【介護老人保健施設の退所者の現状:介護老人保健施設、介護療養型医療施設と比較して】

○介護老人福祉施設の退所者の主な退所先:医療機関28.9%、死亡63.7%(うち施設内での死亡29.7%、入院先での死亡34.0%

○介護療養型医療施設の主な退所先:医療機関34.7%、死亡33.0%(うち施設内での死亡25.7%、入院先での死亡7.3%

○介護老人保健施設の主な退所先:医療機関48.9%、家庭23.8%、介護老人福祉施設9.3%、死亡6.0%(うち施設内での死亡5.1%、入院先での死亡0.9%

※出典:厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」(平成22年度)

 

【介護保険施設からの退所後の行き先の推移(平成199月と平成229月との比較)】

介護老人福祉施設:医療機関が31.5&から28.9%に減少。

○介護老人保健施設:医療機関が45.3%から48.9%に、死亡が3.8%から6.0%にそれぞれ増加、一方家庭復帰が31.0%から23.8%に減少。

※出典:厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」(平成19年度、平成22年度)

 

【介護老人保健施設の主な改訂内容】

1.介護老人保健施設の在宅復帰支援機能の強化

2.短期集中リハビリテーション実施加算の見直し

3.地域連携パスの評価

4.認知症行動・心理症状への対応強化

5.肺炎等への対応の強化

6.ターミナルケアの評価の見直し

※介護老人保健施設は在宅復帰、在宅療養支援のための地域拠点となる施設。リハビリテーションを提供する機能維持・改善の役割を担う施設。

【介護老人保健施設の在所日数】

平成22年度老人保健健康増進等事業「医療施設と介護施設の利用者に関する横断調査」によると、介護老人保健施設1,036施設に入所していた29,276人の入所者の在所日数の中央値は全体で358日。また、在所日数の中央値が2年以上である施設は1割程度。

【退所の状況】

「介護サービス情報公開制度」(平成21年度)より老人保健課調べによると、

○介護老人保健施設から退所した者の施設定員に占める割合は、一月あたり10%未満である施設が約7割。

○介護老人保健施設から自宅へ退所した者の施設定員に占める割合は、一月あたり3%未満である施設が約8割。

退所者に占める自宅への退所者の割合が30%以上50%未満の施設は全体の16%、また50%以上の施設は8%。一方、自宅への退所者が0人であった施設は、全体の19%。

 

【介護療養病床の扱いについて】

 平成23年度までに老人保健施設等へ転換することとしていたが、転換が進んでいない現状を踏まえ、先の通常国会において成立した介護保険法等の一部改正法により、以下の措置が講じられた。

1.これまでの政策方針を維持しつつ、現在存在する介護療養病床については、6年間転換期限を延長する。

2.平成24年度以降、介護療養病床の新設は認めないこととする。

3.なお、引き続き、介護療養病床から老人保健施設等への転換を円滑に進めるための必要な追加低支援策を講じる(平成24年度介護報酬改定における対応を検討)。(続く)

研修会開きました(支援相談部会:その1)

 (社)宮崎県老人保健施設協会支援相談研究部会は928日、宮崎市の宮崎観光ホテルで全体研修会を開きました。会員老健施設職員等75人が受講しました。

 講師は潤和会記念病院の医師で、101日からはひむか苑の施設長も兼務されている櫛橋弘樹先生。「医療依存度の高い高齢者への対応」と題しての講演は、2時間弱という限られた枠ではもったいないくらいの盛りだくさんの内容!講演の骨子を4回に分けて連載します。

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《1.介護保険を取りまく状況について》

 

(1)75歳以上高齢者の全人口に占める割合は増加していき、2055年には25%を超える見込み

(2)65歳以上高齢者のうち、認知症高齢者が増加していく。

(3)世帯主が65歳以上の世帯のうち、単独世帯や夫婦のみの世帯が増加していく。

 

【地域包括ケア研究会報告書(平成223月)】

〔地域包括ケアを支えるサービス提供体制の在り方〕

 地域住民は住宅の種別(従来の施設、有料老人ホーム、グループホーム、高齢者住宅、自宅)にかかわらず、おおむね30分以内(日常生活域)に生活上の安全・安心・健康を確保するための多様なサービス(注)を24時間365日利用しながら、病院等に依存せずに住み慣れた地域での生活を恵贈することが可能になっている。

(注)居場所の提供、権利擁護関連の支援、生活支援サービス、家事援助サービス、身体介護、ターミナルを含めた訪問診療・看護・リハビリテーションなどのサービスが個々人のニーズに応じて切れ目なく総合的かつ効率的に提供される。

 

〔良質なケアを効率的に提供するための人材の役割分担〕

 2025年には、地域包括ケアを支える人材間の役割分担と協働が図られ、人材の専門能力の一層の向上と生産性・効率性向上が図られている。また、医療や介護の専門職のほか、高齢者本人や住民によるボランティアといった自助や互助を担う者など、様々な人々が連携しつつ参画している。

 

【地域包括ケアシステム】

〔地域包括ケア5つの視点による取り組み〕

 地域包括ケアを実践するためには、次の5つの視点での取り組みが包括的(利用者のニーズに応じた(1)から(5)の適切な組み合わせによるサービス提供)、継続的(入院、退院、在宅復帰を通じて切れ目無いサービス提供)に行われることが必須。

(1)医療との連携強化(医療)

24時間対応の在宅医療、訪問看護やリハビリテーションの充実強化

(2)介護サービスの充実強化(介護)

・特養などの介護拠点の緊急整備(平成21年度補正予算:3年間で16万人分確保)

24時間対応の在宅サービスの強化

(3)予防の推進(予防)

・できる限り要介護状態とならないための予防の取り組みや自立支援型の介護の推進

(4)見守り、配食、買い物など、多様な生活支援サービスの確保や権利擁護など(生活支援)

・一人暮らし、高齢夫婦のみ世帯の増加、認知症の増加を踏まえ、様々な生活支援(見守り、配食などの生活支援や財産管理などの権利擁護サービス)サービスを推進。

(5)住まい(住まい)

・高齢者専用賃貸住宅と生活支援拠点の一体的整備

・持ち家のバリアフリー化の推進

→安心・安全な生活を保障していこう!

 

【税と社会保障の一体改革における方向性について】

〔個別分野における改革の方向性(1)

“医療・介護 ・・・全世代への配慮と長期的な維持可能性・・・”

→診療報酬・介護報酬改定

→基盤整備のための一括的な法整備

○医療・介護サービスの提供体制の効率化・重点化と機能強化

・医師確保、介護職員等の人材確保と資質の向上

・病院・病床の機能分化・機能強化、専門職間の協働と役割分担の見直し

・在宅医療・介護体制の強化、地域包括ケアシステムの確立

・サービス付き高齢者住宅等の居住系サービスの充実等による特養待機者の解消

・精神保健医療の改革、認知症対策の強化、介護予防・重度か予防への重点化

○保険者機能の強化を通じた医療・介護保険制度のセーフティネット機能の強化、給付の重点化

・働き方にかかわらずセーフティネットを提供するため、非正規労働者への被用者保険の適用拡大

・市町村国保財政の広域化と低所得者対策の強化

・高度医療や高額かつ長期にわたる医療への対応と重点化

・保険者機能の強化、高齢者医療費・介護費に係る高齢世代と現役世代の公平な負担

○予防の推進、制度運営に当たっての効率化

・生活習慣病の予防、介護予防・重症化予防、ICTの利用推進、後発医療品の更なる仕様促進

 

(医療・介護サービスの需要と供給((1日辺り利用者数等&必要ベッド数))の見込み)21:50

 

【医療依存度の高い高齢者の増加】

 2025年サービスの必要量は介護施設(介護老人福祉施設、介護老人保健施設)169万人/日、居住系(特定施設、グループホーム)47万人/日、在宅介護408万人/日

2007年度の2倍】

 高齢化、急性期病院等の在院日数の適正化等を背景に、医療依存度の高い要介護者数が介護現場に増加。(続く)

沖縄でPRしました

 103日から5日にかけて、「第23回全国介護老人保健施設大会 美ら沖縄(ちゅらうちなぁ)」が、沖縄コンベンションセンター他を会場に開催されました。宮崎県内の会員施設からも、多数の参加、そして研究発表がありました。参加者、発表者のみなさん、お疲れ様でした。

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その全国大会の会場で、(社)宮崎県老人保健施設協会は、来年の「第14回九州ブロック介護老人保健施設大会inみやざき」PR活動を行いました。平成251114日(木)と15日(金)の2日間にわたり、宮崎市の宮崎観光ホテルで開催するこの大会に、九州各県からたくさんの老健役職員に来てもらおうと、特設ブースに揃いのウインドブレーカーを着こんだ協会スタッフは、宣伝用チラシやパンフレットを配布し、来年度の大会への参加を呼びかけました。

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「第14回九州ブロック介護老人保健施設大会inみやざき」の大会テーマは「共に創ろう、老健の未来のカタチ」、そしてサブテーマ「?みんなが安心して老いる社会を目指して?」です。全国大会が終わったばかりではありますが、来年の1114日と15日は、是非宮崎にお越しください!!

第10回研究大会開きます(重要)

  10回社団法人宮崎県老人保健施設研究大会を、平成25315日(金)、宮崎市の宮崎観光ホテルで別紙の通り開催することとなりました。

 この大会は当初、「第14回九州ブロック介護老人保健施設大会inみやざき」を平成255月に開催する予定としていた関係で、今年度は開催を見送る事としておりました。しかし、九州大会開催を平成251114日(木)~15日(金)に変更した結果、九州大会に繋がる形での標記大会を開催してはどうかとのご意見をいただき、協議の結果、別紙の通り開催する運びとなったものです。

突然の開催決定で、多くの方々へご迷惑をおかけする事になりますが、何卒、ご理解、ご協力を賜りますようにお願い申し上げます。

 詳しくは こちら106日付会員施設あて文書
「第10回社団法人宮崎県老人保健施設研究大会開催について(お知らせ)」をごらん下さい。

接遇学びました(看・介部会:その4)

【「言葉づかいの習慣病」に注意】

 研修会も終板になる頃、津田さんは「”言葉づかいの習慣病”なるものがある」と切り出し、受講者をハッとさせました。その「病名」とは、「ほうほう病」、「なります病」、そして「過去にしたい病」の3つ。それはこういう「症状」でした。

○「ほうほう病」:「通帳のほうをお預かりします」、「資料のほうをお持ちしました」など、名詞の後に「ほう」をつけて話すこと。正しくは「通帳をお預かりします」、「資料をお持ちしました」。

○「なります病」:「通帳はこちらになります」など、本来は変化を表す「なります」を、変化しないものにつけて話すこと。

○「過去にしたい病」:「ご注文はこちらでよろしかったでしょうか?」などと過去形で話すこと。「バイト敬語」とも呼ばれる。

 これらの「言葉の習慣病」の怖いところは、「伝染すること」。つまり、一人が「通帳のほうをお預かりします」と言い出すと、みんなが「通帳のほうを」と真似し始める恐れがあると、津田さんは受講者に注意を呼びかけていました。

【苦情は氷山の一角】

 不満に思っていることを実際に声に出して伝えてくる確率はわずか3パーセント、つまり「氷山の一角」と津田さん。残りの97パーセントは、黙っているが潜在的に不満を持っているのだそうです。そういう人の取る行動は3つ。つまり、()しょうが無いから利用し続ける、()他を利用する、()直接不満を伝えず、他者に「あそこは悪い、二度と行かない」などと言いふらす・・・。とりわけ()は”サイレントクレーマー”と言い、怖い存在だと指摘しました。

 そして、実際に苦情が発生したらどうするか?次の6点であると教わりました。

(1)素直にお詫び

(2)話をよく聞く:言いたいことを言い終えて落ち着くまで、相手の目を見て聞く。弁解、いいわけなどせず、決して話をさえぎらない。

(3)冷静さを保つ:こちら側が感情的にならないこと。

(4)お客様の立場で考える:「(当行のそういう)決まりですから」などと言って受け付けないのはだめ。決まりが合っていないならば、お客様目線で変えていく。

(5)迅速な対応を心がける

 このような苦情への対応を心がけることで、お客様とよりいい関係になることもあると言う津田さん、「”雨降って地固まる”とも言う通り、クレームはチャンスに変わる場合もある」と苦情への適切な対応が大事だと力説しました。

【ほめる、継続、感動。CS向上のポイント】

 研修の終わりに津田さんは、CS(顧客満足)を向上させるために、自分たちがやるべきポイントとして「ほめる」、「継続」、「感動すること」の3つを示しました。それは次のような内容です。

1.ほめること:大きな業績を上げた時ばかりでなく、小さなことでもいいからほめること。コツコツ前向きに変わろうとしているのを見逃さず、タイミングよくほめること。

2.継続:最初は「あれ?」と思うこともあるが、続けることで定着する。意識しないでできるように継続する。

3.感動すること:骨格筋と同様に、人には「気づ筋肉(きづきんにく、つまり”気づきの筋肉”)」がある。筋肉は鍛えれば大きくなるが、「気づ筋肉」も同様。それいは感動することが大事。本でも映画でもいいから、ちょっとしたことで感動する事を続けることで「気づ筋肉」が鍛えられる。

IMG_2333.JPG(会場からは質問が相次ぎました)


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(親切に、そして熱心に答える津田さんでした)

 研修は主にスライドを用いて進められましたが、写真あり、ビデオあり、そしてもちろん、歌もあり。受講者全員が満足を得られた研修会に、さすがは”CS向上のプロフェッショナル”だと、津田さんの講演に改めて感動させられた2時間でした。受講者達は「さっそく今日から自分の施設でも実践しよう!」などと充実した研修会となりました。(おわり)

接遇学びました(看・介部会:その3)

15秒で決まる第一印象】

 宮崎銀行には「CS(顧客満足)マニュアル」というものがあるそうです。これは接遇をよくしたり、苦情を受けたときにどのように対応するか?という”顧客サポートマニュアル」とのこと。昨日のブログでも触れましたが、「品質」とは、「お客様の期待に対するギャップ」。期待通りだと普通、期待以上だと満足し、それ以上だと感動を覚え、他の人に口コミで拡散するものだそうです。反対に期待以下だと不満足で、期待を大きく下回ると苦情やクレームになり、「感動」と同様に口コミで広がるものですが、「『悪事万里を走る』と言うとおり、口コミ良いことよりは悪いことの方が倍以上の勢い広まる。したがって、少なくともお客様の期待以上のサービスを提供し、満足感を与えなければならない、とマニュアルには書いてある」と紹介しました。

 そして大事なのはそれを全員でやるということ。だれかがいいサービスをすればいいというものではないということです。津田さんは、「10人のうち9人が合格点だとしても、一人がだめだとお客様は不満を感じ、とくに最後に接した人がだめだと、それまでいくら良い感じでも悪いイメージに変わってしまう」と全員でサービスを提供することの重要性を強調しました。また、「これをサービスの連鎖性」と呼ぶのだと教わりました。

 もちろん、最後がよければ初めはどうでもいい、というわけではありません。津田さんは「第一印象」の重要性について「最初の15秒で決まる」と断言しました。なかでも大事なのは”視覚”つまり見た目だそうで、第一印象の83パーセントは視覚によって決まるのだそうです(次いで聴覚:話し方、嗅覚、触覚、味覚と続くとおこと)。

【接遇の6つの要素】

 接遇には(1) (2) (3) (4) (5) (6) の6つの要素があるそうです。その中で、 あいさつ、 身だしなみ、 言葉遣いの3つについて学びました。

 あいさつの基本は「あ・い・さ・つ」の4つ。つまり、次の通りです。

あ:あかるさ(そして大きな声で)

い:いつも(今日はしたけど昨日はしなかった、ではだめ)

さ:さきに(年の上下は関係なく、相手に気づいた方から)

つ:続けて(「こんにちは」など決まり文句の挨拶に続けて「今日は髪型が違いますね」など、相手を思う一言を)

 そして大事なのは「笑顔」と「アイコンタクト」。津田さんは「笑顔がなく、アイコンタクトもとらないような挨拶はやらない方がいい」とバッサリ。受講者は自らの挨拶の仕方を省みながら耳を傾けていました。

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 また、身だしなみについては、「清潔感」、「品格」、「控えめ」の3つがポイントとのこと。「”おしゃれ”と”身だしなみ”は違います。”おしゃれ”は自分のため、”身だしなみ”はお客様のためにするもの。仕事中に必要なのは”身だしなみ”。オンとオフをしっかり切り替えて」と、どの年代の相手からも好感を持たれるような身だしなみの大切さを学びました。(続く)

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