協会活動報告

第14回研究大会開きました(その4)

  宮崎県福祉保健長寿介護課の木原 章寛課長による基調講演、「老人保健施設を取り巻く環境の変化と期待される役割について ~地域共生社会を見据えて~」。「(4)老人保健施設を取り巻く環境の変化」の中で次期報酬改定について説明がありました。社会保障審議会介護給付費分科会で報酬改定に向けた基本的な視点としてまず「地域包括ケアシステムの推進」、「自立支援・重度化防止に資する質の高いサービスの実現」、「多様な人材の確保と生産性の向上」、「介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保」を呈示。そして介護老人保健施設の機能に対する評価として(a)従来型の基本報酬については、一定の在宅復帰・在宅療養支援機能を有するものを基本型として評価することとし、メリハリを付けた評価としてはどうか、(b)在宅復帰・在宅療養支援機能については、現在、在宅復帰率、ベッド回転率、退所後の状況確認などの指標を用いて評価しているが、これらの加え、入所後の取り組みやリハビリテーション専門職の配置などの指標も用いることで更にきめ細かい評価ができるようにしてはどうか、(c)また現行の在宅強化型よりも在宅復帰・在宅療養支援を進めている施設については、更に評価してはどうか・・・という対応案が議論されていることを、スライドを用いて解説しました。

 最後に「(5)多様化する社会的要請への対応」について、「老健施設に期待すること」として「入所・居住系サービス類型からみた老健施設は、特養とかぶっているところがあります。しかし老健が目指す姿としては『在宅復帰支援』です」と前置きした上で、

○老健施設本来の役割である、在宅復帰、在宅支援に取り組む

○地域で何を求められているか把握し、その役割を果たす

○他職種協働という老健施設の機能を地域に展開する

○高齢者のほか、障がい者などの生活上の困難を抱える方への支援にも目を向ける

の4つを挙げ、さらに「介護職員をはじめとした処遇改善」、「介護ロボット、ICTを活用した介護職員の職場環境の改善」にも言及しながら、「老健施設の本来の機能、役割に特化してもらうとともに、多様化する社会的要請を見据えた取り組みも行い、地域共生社会の一躍を担う介護老人保健施設を目指して下さい」と呼びかけ、講演を締めくくりました。

 介護老人保健施設の今後の取り組みに大きな期待を寄せ、わかりやすく熱心に講演していただいた木原課長に、会場からは感謝の拍手がおくられました。

(つづく)

第14回研究大会開きました(その3)

 開会式に続き、基調講演となりました。演題は「老人保健施設を取り巻く環境の変化と期待される役割について ~地域共生社会を見据えて~」。講師は宮崎県福祉保健部長寿介護課の木原 章浩 課長にお願いしました。  講演は(1)老人保健施設制度の変遷、(2)本県の現状・将来推計と課題、(3)地域包括ケアシステムの深化・推進、(4)老人保健施設を取り巻く環境の変化、(5)多様化する社会的要請への対応・・・という流れで進められました。

 この中で「(3)地域包括ケアシステムの深化・推進」に関しては、国が団塊の世代が75歳以上となる2025年をめどに、重要な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、医療・介護・住まい・生活支援が一体的に提供される同システムの構築の実現を目指していることに触れながら、高齢者が生きがいを持ち、いつまでも元気に暮らすためには「その中で一番注目されているのが生活支援・介護予防」と指摘。

 その上で「医療サービスと介護サービスの連携が非常に大事です」とし、入院医療機関の医師や退院支援職員と居宅支援事業所、地域包括支援センターの介護支援専門員との連携といった「入退院時の連携」、そして在宅における連携(在宅医療に携わる医師等と医療職と在宅介護に携わる介護支援専門員など介護職との連携)、および施設における連携(特養・老健の医師・介護支援専門員と医療機関の医師・看護師などとの連携といった「施設における連携」からなる「生活の場での連携」の重要性を訴えました。

 また「(4)老人保健施設を取り巻く環境の変化」については、「支え手」、「受け手」に分かれるのではなく、子供や高齢者、そして障害者などすべての人々が、一人ひとりの暮らしと生きがい、そして地域をともに創る「地域共生社会」について言及。高齢者だけでなく、障害者や子供など地域における一体的なサービスを提供することで、互いの暮らしが豊かになったり、子供と関わることで 高齢者のリハビリや障害者の自立・自己実現に良い効果が生まれたりしている「富山型デイサービス」(富山県)の実践例や、短期入所など共生型サービスの概要を紹介しながら、「重度障害者の家族休息確保の施設などとして、県からも老健に受け入れをお願いします。障害特性の理解や障害児の親との関係構築など難しいかもしれませんが、地域共生社会としてウイングを広げて欲しいと思います」と、老健の他職種連携の強みを活かした共生型サービスへの取り組みを呼びかけました。

(つづく)

第14回研究大会開きました(その2)

 午前10時40分、大会の幕が切って落とされました。

(↑総合司会はひむか苑の木村一美さん)

 開会の挨拶に立った櫛橋弘喜協会会長は、介護老人保健施設の定義が「在宅復帰施設」から「在宅支援施設」に変更されたことに触れつつ、地域包括ケアシステムの中核施設として老健施設の多面的な機能の充実を訴え、「みなさん今日はしっかり勉強して欲しいと思います」と呼びかけました。

(↑櫛橋 弘喜 協会会長)

 今大会は宮崎県の後援をいただき開催したものです。来賓としてご臨席賜った宮崎県福祉保健部の畑山栄介部長からは「来年度診療報酬と介護報酬の同時改定があり、医療と介護の連携や自立支援強化のため、足腰の強い地域医療を作ることが求められている中、老健施設は医療の専門家、そして介護の専門家がいて、これらをしっかりつないでいく施設だと思います。それは県民の健康に直結するものであり、私たちも支援するところは支援していきたいと考えています。今日の大会のテーマはまさしく時宜にかなったものだと思います」と、今大会および今後の老健施設の取り組みに対し大きな期待をお寄せ下さりました。

(↑畑山 栄介 部長)

 畑山部長からもご賞賛いただいた今大会のテーマ、「人に地域に関わり合う老健~地域包括ケアの一翼を担う老健施設を目指して~」は、会員老健施設の役職員を対象に募集を呼びかけ、応募された中から決定したものです。このテーマを応募いただいたのはむつみ苑の日髙尚秀さん。開会式ではその授賞式があり、賞状と記念品が贈呈されました。

(↑今大会のテーマを応募下さった日髙 尚秀 さん:右側)

(つづく)

第14回研究大会開きました(その1)

 (公社)宮崎県老人保健施設協会は平成29年12月23日、宮崎市のJA・AZMホールで「第14回宮崎県老人保健施設協会研究大会」を開きました。県内の会員老健施設から266人が参加し、講演や研究発表を通じて研鑽と交流を深め合いました。

 (↑会場となったJA・AZMホール)

 大会開催にあたっては、県内の会員老健施設より応援スタッフの協力を賜りました。当日は朝早くより会場に集合していただき、準備にあたっていただきました。

(↑緊張感漂う事前打ち合わせの様子)

 午前10時に受付が開始されると、参加者が続々と会場に集まってきました。スタッフスタッフは打合せ通り手順良く、そしておもてなしの心をもって対応していました。

 開会式直前、大ホールは266人の参加者で満席に。いよいよ大会開催!会場に熱気がこもってきました。

(続く)

アンケート調査のお願い(在宅・支援相談研究部会)

 (公社)宮崎県老人保健施設協会在宅・支援相談研究部会は、昨年度に引き続き平成29年度も会員施設を対象にした「入退所の状況について」のアンケートを実施します。

 このアンケートに関するご依頼は、すでに送付申し上げた12月27日付け文書(公社宮老健協 第29-19号)にて、各会員施設に行っておりますが、その中でも記載しています通り、回答用のエクセルファイルを当協会のホームページ(http://www.miyazaki-roken.jp/)の「書式ダウンロード」のページにアップロードしております。ご活用いただけますと幸いです。

 なお、このアンケート調査の詳細につきましてはこちらをご覧下さい。また締め切りは平成30年1月13日(土)となっていますので、ご協力方よろしくお願い申し上げます。

【このアンケートに関する問合せおよび送付先】

○介護老人保健施設 サンヒルきよたけ

担当者:支援相談員 杉田 いずみ

TEL:0985-84-0333  FAX:0985-84-0700

メールアドレス:i-sugita@kowakai.jp

「九州大会福岡」演題受付中です

 第19回九州ブロック介護老人保健施設大会福岡(平成30年5月24日~25日、於:久留米シティプラザ)は、現在演題登録受付中です。登録期間は平成30年1月30日までとなっていますので、発表を予定されている方は、こちらをご覧の上、期日までにお手続き方お願い申し上げます。

 

【この件に関する問い合わせ】

○第19回九州ブロック介護老人保健施設大会 福岡 運営事務局

株式会社日本旅行九州法人支店 Global MICEセンター内

〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前3-2-1-5F

TEL:092-451-0606 FAX:092-451-0550 e-mail:qrt19@nta.co.jp

おめでとう2018年

 あけましておめでとうございます。

 旧年中は当協会の活動に対し、多大なるご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 平成30年度は介護報酬と診療報酬の同時改定がなされる中、介護老人保健施設は地域包括ケアシステムの中核施設として、在宅支援機能のより一層の強化が期待されるものと思われます。

 そのような情勢の中、当協会は会員老健施設の資質の向上はもとより、皆様のご理解、ご協力を賜りながら、広く県民の医療・福祉・保健の増進に資するため、様々な活動を展開して参る所存ですので、本年も何とぞよろしくお願い申し上げます

安全推進月間ポスター標語募集のお知らせ(全老健)

 公益社団法人全国老人保健施設協会(全老健)では、「『平成30年度安全推進月間のポスター』の標語」を募集しています。締め切りは平成30年1月19日(金)まで。

 詳しくこちらをご覧の上、奮ってご応募下さい。

【この件に関する問合せ】

○全老健業務第二課

電話:03-3432-4165

鬼が笑う?第15回研究大会は平成30年12月22日

 「来年のことを言うと鬼が笑う」と言います。なおかつ去る12月23日に第14回公益社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会が終了したばかりでありますが、「第15回公益社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会」の日程が既に決まっておりますのでお知らせいたします。

 第15回大会は平成30年12月22日土曜日、会場は今回と同じJAアズムにて開催いたします。大会テーマや講演・講師等についてはこれから皆様のご意見を仰ぎつつ、検討、決定して参る所存です。第14回大会同様、皆様のご理解、ご協力方賜りますようお願い申し上げます。

第14回研究大会終了御礼

 12月23日、宮崎市のJAアズムで第14回公益社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会を開催しましたところ、県内会員老健施設より260人を越える参加をいただき、盛会のうちに終了いたしました。

 今回の大会テーマは「人に地域に関わり合う老健 ~地域包括ケアの一躍を担う老健施設を目指して~」。診療報酬と介護報酬の同時改定を直前に控える中、講演や研究発表を通じ、県内会員老健施設の役職員の皆様が、情報や問題意識を共有し、テーマ達成に向けて大きな一歩を踏み出す起点となる、大変有意義な大会になったことと存じます。これもひとえに多大なるご理解、ご協力を賜った皆様のお陰であると、感謝の念に堪えません。

当協会は今後も会員施設の資質の向上はもとより、広く県民の福祉と保健の増進のため、様々な事業を展開して参りますので、なにとぞご理解、ご協力方賜りますようお願い申し上げ、大会終了の御礼とさせていただきます。

 なお、大会の模様は後日掲載いたしますので申し添えます。

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