偉大なる宮崎の山と川

    宮崎を代表する川、大淀川は延長107キロメートル。鹿児島県曽於市末吉町南之郷に発し、宮崎市の都心部の南で日向灘に注ぎます(Wikipediaより)。

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 写真は去る312日の夕方、宮崎市の相生橋北詰の付近から撮影したものです。下流から上流に向けてカメラを構えると、いったん右に寄った川筋が、その後ぐっと左に曲がって伸びているその先の西空に夕日が沈もうとしていました。

 

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その左側には標高1,57メートルの高千穂峰が、夕日に染まりつつそびえ立っています。鹿児島県と本県との境にあり、日向神話の天孫降臨で知られるこの山は、やはり宮崎(と鹿児島)を代表する名山のひとつです。太陽の恵みあふれる「日本のひなた」こと宮崎県で、宮崎の山と川が織りなすこの神々しい光景にしばし見入りながらシャッターを切りました。

 

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豊かな自然に恵まれた宮崎県。それは先人達のたゆまぬ努力によって守り、育てられてきた宝物です。私たちもそれを後世に残すべく、この自然を大切にしていきたいと思います。

梅と桜

 324日に宮崎で桜の開花が宣言され、県内各地の桜名所でお花見が賑やかに開かれました。本来なら南から北上していく桜前線、今年はなぜか宮崎は後れをとってしまいましたが、それでもちゃんと咲いてくれ、見る者を喜ばせてくれました。

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(↑雨上がりの青空に映える桜。花弁にはまだ水滴が残っていました)

 ところで下の写真は梅の花。2月末に撮影したものです。

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(↑からっと晴れ上がった青空の下、気持ちよさそうに咲いていました)

この梅と桜、そして桃は、春を飾る花の代表とも言えますが、似ているようで似ていないこれら3つの花の形にはそれぞれ次のような特徴があります(例外もあります)

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(1)梅:花びらが丸い

(2)桜:花びらの先が割れている

(3)桃:花びらの先がとがっている

(4)開花の時期も異なり、梅桜の順に咲く

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  梅、桃、桜。いずれも美しいのですが、和歌で「花」と言えば桜をさし、また日本の国花でもある桜は別格の感を覚えます。そして咲いて美しければ、散り際もまた美しいのが桜。来年の桜に思いをはせつつ、散りゆく桜を見送りたいと思います。

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(↑夜桜もこれまた良いもの。月とのコラボが雅です。これに鳥と風が加わると「花鳥風月」となるわけですね)

言葉はことのは

 

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【ことのは】

言葉はことのは。

優しい言葉は

優しい心に宿り

あたたかい光と共に

相手の心に届く

あなたの言葉は

あなたの心そのもの。

旅立たせるその前に

よくあたためて

それから送り出そう

 

「広辞苑」で「ことのは(言の葉)」を引くと「(1)ことば。古今恋『思ふてふことのはのみぞ秋をへて色もかはらぬ』(2)和歌。源桐壺『やまとことのはをも』」と載っています。

 新年度になり各老健施設等でも新人職員が就職し、その方々を対象にした研修・教育が行われることと思います。その中で必ず実施されるのが、利用者に対する接遇、とりわけ「言葉遣い」ではないでしょうか。

 「利用者の親身になったケアの実践」、「利用者を自分の家族だと思って親しみやすい態度で接する」、「利用者には自分の家だと思って生活してもらう」ことなどは、いずれも利用者本位のケアを行うために大切です。しかしそのために「利用者になれなれしい態度や言葉遣いで接する」ことは、一歩間違うと高齢者に対する非常識な考えが横行し、それが施設内で「常識」と化し、さらには虐待に発展する危険性をはらんでいます。従って利用者やご家族に対する正しい言葉遣いは極めて重要だと言えます。

 昨年103日、当協会の事務長会と看護・介護研究部会が合同で開催した「masa氏 第2弾講演会」の中で、特別養護老人ホーム緑風園の菊地雅洋元総合施設長(※)が「介護現場の割れ窓理論」について説明されました。これはアメリカの犯罪学者による「割れ窓理論」をもとに、菊地総合施設長が20年以上前から提唱されている理論で、(1)割れた窓を放置しておくと、割られる窓が増え建物全体が荒廃していく、(2)介護現場の割れ窓は「言葉」である、(3)言葉の乱れが常識ではない感覚麻痺を促進させ虐待につながる、(4)言葉を正しくすることで心の乱れをある程度までは防ぐ効果もある・・・というものです。

 建物の窓が1枚割れているのを放っておくと、「ここは誰もいないのかな?割れていてもどうってことないのかな?」という印象を周囲に与え、1枚が2枚、2枚が3枚、そして建物全てのガラスが割られ、その建物はもとよりその周辺地域全体へと破壊と荒廃が拡大していくという「割れ窓理論」。私たち介護の現場における「割れ窓」にあたるのが「言葉遣い」だと菊地総合施設長は警鐘を鳴らされました。

 新しく施設に入った職員は、先輩職員の仕事ぶりや言動を見習って自分のものとしていきますが、その先輩職員の言葉遣いが「親しみやすさ」という名の下でなれなれしく、横柄な1枚の「割れ窓」だったとしたら、「そうか、このような言葉遣いと態度で接しないといけないのか」となり、割れ窓は縦横に拡散し、虐待や施設の崩壊につながりかねません。

新人を対象にした研修が行われるこの時期は、それを迎える私たち一人一人が、自らの「ことのは」という窓を見つめ直し、もし割れていたら直ちに修繕する、そのためにも大切な時期だと言えます。

私たちの言葉は、私たちの心そのもの。旅立たせるその前に、よくあたためて、それから送り出しましょう。

(※)菊地雅洋総合施設長は3月末日に緑風園を退職され、4月からは介護老人保健施設クリアコート千歳で勤務されていますまた、「北海道介護福祉道場あかい花」の代表も務められており、執筆や国内外での講演活動など、精力的にこなされています。

「会員情報」見直しにご協力下さい(お願い)

 現在、県内会員老健施設の皆様へ、当協会ホームページ「会員施設」情報の見直しをお願いしております。

 これは平成28年度協会広報部会活動の一環として、協会ホームページのスマートフォンへの対応や、協会フェイスブックとの連動性を高めるなど、利便性の向上と内容の充実をはかるべく作業を進める中で、「会員施設」の情報見直しを併せて行うものです。

 各会員施設には、別途文書にて情報の見直しをご依頼申し上げております。協会の情報受発信機能を高めるとともに、広く県民の医療・福祉・保健の向上に資するため、何とぞご協力賜りますようお願いいたします。

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在宅復帰率等調査報告アップしました

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 当協会の在宅支援研究部会が作成した「平成27年度 在宅復帰に関するアンケート集計結果報告」(ファイル名:「H27Zaitakusienanke-toKekka.pdf674キロバイト)をアップしました。

 これは、同部会が県内会員施設の在宅復帰率に関する調査をおこない、老健施設の機能・実績を広く一般に公開するとともに、会員施設が在宅復帰成功のノウハウを共有することによって、県民の医療福祉の増進を図ることなどを目的に、「在宅復帰率」、「ベッド回転率」、「延べ入所者数」、「各月末日入所者の要介護度別の人数」について県内44の会員施設を対象に、平成271月から同12月までの状況を調査、分析したものです。ご回答いただいた会員施設の関係者の皆様にはご多忙の折にもかかわらず、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 「平成27年度 在宅復帰に関するアンケート集計結果報告」の閲覧、ダウンロードは、こちらからお願いいたします。

スタート!28年度

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 41日から平成28年度がスタートです。各施設でも新たな事業年度が、新たな事業計画に基づき始動することと思います。また新しい職員を迎え、新たな気持ちと体制で仕事に取りかかるのではないでしょうか。

 新年度にあたり、それぞれの職場の朝礼やミーティングなどで、訓示や事業計画の説明などがあろうかと思いますが、この機会に、「介護老人保健施設の理念と役割」をおさらいしたいと思います。公益社団法人全国老人保健施設協会が毎月発行している協会機関紙、「老健」からそれを抜粋し、以下に記します。さあ、今日もがんばりましょう!!

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「介護老人保健施設の理念と役割」

 介護老人保健施設は、利用者の尊厳を守り、安全に配慮しながら、生活機能の維持・向上をめざし総合的に援助します。また、家族や地域の人びと・機関と協力し、安心して自立した在宅生活が続けられるよう支援します。

 

1.包括的ケアサービス施設

 利用者の意思を尊重し、望ましい在宅または施設生活が過ごせるようチームで支援します。そのため、利用者に応じた目標と支援計画を立て、必要な医療、看護や介護、リハビリテーションを提供します。

2.リハビリテーション施設

 体力や基本動作能力の獲得、活動や参加の促進、家庭環境の調整など生活機能向上を目的に、集中的な維持期リハビリテーションを行います。

3.在宅復帰施設

 脳卒中、廃用症候群、認知症等による個々の状態像に応じて、多職種からなるチームケアを行い、早期の在宅復帰に努めます。

4.在宅生活支援施設

 自立した在宅生活が継続できるよう、介護予防に努め、入所や通所・訪問リハビリテーションなどのサービスを提供するとともに、他サービス機関と連携して総合的に支援し、家族の介護負担の軽減に努めます。

5.地域に根ざした施設

 家族や地域住民と交流し情報提供を行い、さまざまなケアの相談に対応します。市町村自治体や各種事業者、保健・医療・福祉機関などと連携し、地域と一体になったケアを積極的に担います。また、評価・情報公開を積極的に行い、サービスの向上に努めます。

3月31日は「三財の日!?」

 西都市にある三財(さんざい)地区が「宮崎のへそ」と言われているのをご存じでしょうか?同地区は宮崎県の地理上の中心になるそうです。西都市三財商工会ホームページには「単純に本県の最北端と最南端の緯度の中間点、最東端と最西端の経度の中間点に位置する地点を本県の地理上の『へそ』とし、最小の長方形を描いたとき、その対角線の交点に当たる位置が西都市の上三財付近となるのです」とあります。

 これにちなんで三財地区では毎年秋に「西都三財へそ祭り」を開催しています。十数年前から始まったこの祭り、回を重ねるごとに盛大なものになってきて、地域の一大イベントになっています。

 あくまでも宮崎県の「地理上の中心」であって、商工業や政治経済の中心ではないのですが、農業が盛んな同地区には美しい田園風景が広がり、都会では見られない豊かな自然が四季折々に姿を変え、見る者の心を癒やしてくれています。

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(↑夕暮れの三財川。川面に映る空と雲がロマンチックです)

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(↑下三財から上三財に広がる畑地。東京ドームがいくつ入るのでしょうか)

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(↑ニラ畑の朝。まるで有名な景勝地のような!?美しさです)

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(↑こんな見事な朝焼け空も演出してくれます)

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(↑夜になるとこの星空!!うっとりです)

 331の「331」で「さんざい」ということから、この日を「三財の日」・・・と定められているわけではありませんが、ちょうど語呂がよろしいのでこの機会に紹介いたしました。もし近くを通られ、時間に余裕がある方はこの美しく雄大な三財の自然に触れてみてはいかがでしょうか。

「現場に学べ」:クリミアの天使

 

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 1856330日はクリミア戦争が終結した日。今から160年前のことです。この戦争の際、多くの看護師を率いて傷ついた兵士の看護に奔走したのが「クリミアの天使」と呼ばれるご存じフローレンス・ナイチンゲール。

 このナイチンゲールの残した名言のひとつに「どんな仕事をするにせよ 実際に学ぶことができるのは 現場においてのみである」というものがあります(「偉人のアフォリズム101」、紫月尼密香、東邦出版)。

 自らの命も脅かされかねない「戦場」という危険で過酷な状況の中、ナイチンゲールはそこを学びの「現場」とし、後生にずっと引き継がれる偉業を成し遂げたことを思うと、その我が身を賭した「学ぶ姿勢」がいかに真剣であったかと、敬服の念に堪えません。

 老健施設で働く者の一人として、介護の「現場」で常に学ぶ機会が得られる環境にあることは恵まれていると思います。そして介護が必要な利用者の皆様が、その不自由な身体や心を私たちに示し出して下さることに敬意を払いながら、ひとりひとりが尊厳を保ちつつ、地域の一員として生活が続けられるよう、常に学びの気持ちを忘れず、そしてその学びが新たな実践として活かされるよう、介護の「現場」を大切にしていきたいと考える次第です。

サクラサク2016

 324日、宮崎でも桜の開花が宣言されました。各老健施設でも利用者を対象にした花見会が催されていることと思います。

 日本の代表的な春の行事ともいえる花見。その風習は奈良時代から始まったものの、当時の花見は桜ではなく、中国から伝来した梅だったそうです。「日本人が実は知らないニッポンの『謎』学」(武光 監修、永岡書店)によれば、「万葉集」で桜を詠んだ歌が43首なのに対し、梅を詠んだ歌は110首以上あり、そのことから花見の対象は梅だったことがわかる旨の記載がありました。

 しかしこれが平安時代の「古今和歌集」になると、桜が70首、梅が18首になり逆転。「日本後紀」には812年に嵯峨天皇が京都の神泉苑で大規模な花見の宴を開いたことが記録されているとのことで、その頃には「『花見』といえば『桜』」となっていたのでしょう。

 梅の時期だとまだ寒いし、何といっても桜は散り際が美しく、春風に乗って舞う桜吹雪の、はかなくしかし華麗な様は、古今を問わず日本人の琴線に触れるものと言えます。そして利用者の皆様も、若かりし頃より咲く桜、散る桜に心を動かしてこられたことと思います。

 春の優しい日差しの下、みんなで桜を愛でながら、昔話に花を咲かせ、楽しく優雅なひと時を送りましょう。

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(↑これは一昨年撮影したもの。去年は天候不良等により桜はあっという間に散ってしまいましたが、今年はより長く楽しめることを祈っています)

「老健みやざき第33号」アップしました!

 当協会の広報誌「老健みやざき第33号」PDFファイル(1.67MBをアップしました。

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 平成283月発行の「老健みやざき第33号」。巻頭は昨年117日、宮崎市の宮崎観光ホテルで当協会が開いた第12回公益社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会特集。県内の会員施設から350人が参加し、2025年に向け老健が未来への架け橋となり、人々の笑顔を支え続けるために果たすべき役割などについて研鑽を深め合った様子を掲載しています。

 これに続いて協会各研究部会の活動報告、そしてラストページは毎回好評の「人気のおすすめメニュー」などを掲載しています。

「老健みやざき第33」(PDF版)は、そのまま見るなり、ダウンロードして楽しむなり、自由にご活用して下さい。「老健みやざき第33号」へのページはこちらからどうぞ。

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