サルコペニア学びました(栄・給部会研修:その2)

 講演の後、(社)宮崎県老人保健施設協会栄養・給食部会の船ヶ山 塁副委員長が、同部会の平成23年度事業報告および決算報告、そして平成24年度事業計画および予算について説明。引き続き、研究発表が行われました。

 この研究発表は、去る316日に宮崎市で行われた 第9回(社)宮崎県老人保健施設協会研究大会の中で発表されたものを、会員施設の栄養スタッフが多数集まった今回の研修会の中で、改めて発表したものです。

 はじめに、サンフローラ宮崎の荒川直美さん(下の写真)が「利用者様に喜ばれる新メニュー導入への取り組み」と題し発表。利用者に今まで以上に喜ばれる食事を提供しようと調理勉強会を行い、食べやすく目新しい利用者に提供したところ、好評を博し、残食量も減っただけでなく、調理手順などが職員間で共有できるなどの成果が上がった事例を紹介しました。

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  続いて、長寿の里の村尾理絵さん(下の写真)が「安心して食べられる食事を?なめらか食?を導入して」と題し発表。昨年6月から約1年の期間をかけてなめらか食の完全導入をめざし、作業行程の改善や栄養面の充足などについて、スタッフで勉強会を開催。イベントで試食をしてもらうなどの取り組みを繰り返しながら成果を上げてきた経過を報告しました。

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 最後にグループワークを行いました。各施設における栄養・給食部門における意見や情報を交換し合い、明日からの業務に役立てようと、各グループとも、熱心な発言が相次ぎましました。あいにくの悪天候でしたが、内容の充実した有意義な研修会となりました。

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(↑和気あいあいの中にも真剣な意見が交わされたグループワーク)


(終わり)

サルコペニア学びました(栄・給部会研修、その1)

 (社)宮崎県老人保健施設協会栄養・給食研究部会は712日、宮崎市のひむか苑で研修会を開きました。県内の会員施設などから30人が参加し、リハビリテーション栄養の大切さを学びました

 今回の研修会に取り上げたのは「サルコペニア」。高齢者の自立を妨げる大きな要因とされ、栄養障害が原因の一つとされるこのサルコペニアについて、正しい知識を身につけようと、ネスレ日本株式会社九州支店の木元太一郎さん(下の写真)を鹿児島から招き、講演をしていただきました。

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 サルコペニアとは、狭義には「加齢に伴う筋肉量の低下」、広義には「すべての原因による筋肉量と筋力の低下」を言うとのこと。しかし、日本ではあまりその名は知られて折らず、ネットで検索したヒット件数で比べると、「高齢化」が約1,440万件、「認知症」が約268万件、「骨粗鬆症」が約617千件なのに対し、「サルコペニア」は約19千件しかヒットしないそうです。

 ところが、「四肢や体幹のサルコペニアは寝たきりを引き起こし、嚥下筋や呼吸筋もそれぞれの障害を引き起こすリスクがある」との説明に、参加者は驚きの表情を見せていました。それだけでなく、65歳以上の高齢者の3人に1人、つまり約850万人がサルコペニアと推定されているのだそうです。このサルコペニアへの対応として、筋トレや早期離床、疾患管理に加え、木元さんは「適切な栄養管理が大事」と強調されました。

これを踏まえ木元さんは、「高齢者はたんぱく質摂取量が減少している」、「ロイシン摂取により筋たんぱく質の合成が促進される」、「脂質・糖質からのエネルギー(Non Protein Calorie)が十分な場合は、たんぱく質が体たんぱく質が合成に使われるが、十分でないと、たんぱく質がエネルギー源に使われる上、代謝産物が腎糸球体のろ過機能に負担をかける」「ビタミンDの摂取により、転倒、骨折が減少する」など、具体的な栄養管理の方向性を示されました。

講演のおさらいとして木元さんは、

(1)サルコペニアとは、加齢に伴う筋力・筋肉量減少である

(2)サルコペニアの予防・改善には体動と栄養が必要である

(3)高齢者の体組成の特徴は、筋肉が減って脂肪が増える傾向がある

という3点を強調されました。

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 参加者はメモをとるなどして、熱心に聞き入っていました。高齢者の自立を栄養面から支援する、リハビリテーション栄養の大切さを学ぶ貴重な機会となりました。(つづく)

「人財」になろう!

 「人財」というのは造語です。広辞苑(第6版)にも載っていません。しかし、遅くとも昭和後期には「人材から人財へ」などと用いられるようになっています。かのMicrosoft Office IME 2010でも「じんざい」で変換すると「人財」となります。(ただし、ATOK2011では出てきません)。

 「人材になるために7つの条件」というのをご存じでしょうか。私は知りませんでしたが、ネットで検索すると、ものすごい数がヒットしてびっくりしました。いろいろな企業のトップがこの「条件」を取り上げていますが、私たち老健施設で働く者にとっても、そのまま当てはめることができるものですので、ここで紹介いたします。 

 

【人財になるための7つの条件】


1.   
明るく元気な挨拶ができる。


2.   
言われなくても、自分で考え、行動できる。


3.   
人のいやがることでも、進んで取り組める。


4.   
常に「どうしたらできるか?」を考える。


5.   
仕事の納期を、きちんと守ることができる。


6.   
ミスやクレームなどの報告を、すぐにできる。


7.   
人が見ていなくても、手を抜かずに仕事ができる。

 

これらの条件に、自分がいくつ当てはまるかによって、自分がどういう「ジンザイ」なのかが分かれるのだそうです。

Yes7コの人:『人財』】】・・・自分で考え、自分で成果をあげられる人。会社が求めている、良い「ジンザイ」。

Yes4コから6コの人:『人材』】・・・言われたことなら、自分でやりきれる人。会社が求めている、普通の「ジンザイ」。

Yes1コから3コの人:『人在』】・・・言われたことを言われたとおりにやるだけの人。不況になると辞めてほしい「ジンザイ」。

Yes0コの人:『人罪』】・・・言われたこともできないのに、不満の多い人。できるだけ早く辞めてほしい「ジンザイ」

 

 ここで私たちが目指すべきはもちろん「人財」です。日々の業務に当たりながら、この7つの条件の一つ一つを思い浮かべて頑張りましょう!

土砂災害などへの警戒を

 活発な梅雨前線の影響で、隣県である熊本、大分の両県では記録的な大雨による甚大な災害が発生しています。本県でも本日朝から昼前にかけて、山沿いを中心に激しい雨が降るおそれがあります。引き続き土砂災害などへの警戒をお願いします。

 

宮崎河川国道事務所のホームページ

http://www.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/

 

NHK気象・災害情報

http://www3.nhk.or.jp/weather/

 

MRT宮崎放送警報・注意報

http://mrt.jp/weather/keiho/

ヒッグス発見先超される(T_T)

 75日の新聞各紙はどれもが「ヒッグス粒子確認」が一面トップを飾っていました。物に重さを与える「神の粒子」です。テレビでもわかりやすいようにあれやこれやの方法で解説していたので、既にご存じの方も多いと思いますが・・・。

 本年1月3日付のブログに書きました通り、当協会でも非公式、非公認、非現実的に、このヒッグス粒子の存在を突き止めようとしていたのですが(漬け物石の下にあった、などと言って騒いでいましたね)、残念ながら日本の研究機関を含む国際チームに、先を越されてしまいました。

 密かに狙っていたノーベル賞は彼らに譲るとして、我々は老健施設の利用者様の人生や生活の重みをしっかりと受け止めることとしましょう。ひょっとすると、その重さを与えている、未知の物質を発見することができるかもしれない!?

リレーマラソン激走しました(ことぶき苑)

 介護老人保健施設ことぶき苑(宮崎市)は、617日に宮崎市で開かれた第1回シーガイアリレーマラソン50キロの部に参加、見事タスキをつなぎました。

 県内外から186チーム、1755人が出場したこの大会は、宮崎臨海公園(サンビーチ一ツ葉)内に設けられた12キロのコースを25周するもの。2人から15人まででチームを作り、一人何回でも走れ、1回何周走っても良いなど、走り方は自由。50周する100キロの部もあり、それぞれ一般部門と職場部門でタイムを競ったこの大会に、同苑は50キロ職場部門に参加しました。チーム名もずばり「介護老人保健施設ことぶき苑」!

 出場するきっかけとなったのは、「走ることでことぶき苑をPRし、利用者に元気と勇気を与えよう!」という阿南育男理事長の一声。団結力抜群の職員が結集し、おそろいのTシャツを作るなどして本番に臨みました。

 大会当日は時折激しい雨が降るあいにくの天気。コースには足首まで浸かる水たまりもできていましたが、市原健司事務長をはじめ13名の選手が気持ちを一つにしてタスキリレーを展開。417秒の好タイムで完走。堂々6位の成績を収めました。

DSC01497.JPG 「みんなでタスキをつなぎ、想いを一つにできました」とガッツポーズの市原事務長。

 

 「日頃から全職種が一丸となり、スタッフ間で密に連携をとりながら利用者のケアに当たっています。だからチームワークの良さには絶対の自信があります」と胸を張るのは、同苑のビルメンテナンス&リペア担当の磯崎司さん。57歳とチーム最年長ながら、フルマラソンの自己ベストはなんと2時間35分台!この日も驚く他チームの若手ランナーをごぼう抜きにする活躍ぶりでした。

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 毎日12キロ以上の練習を欠かさないという磯崎さん。とても57歳には見えません。

 

悪天候の中でも心を一つにし、それぞれが持てる力を十二分に発揮。素晴らしい結果を残せたことで、今後の業務を行う上で職員間の絆が更に強まったリレーマラソンとなりました。

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土砂降りの中、みんなで頑張りました!!

栄冠は誰に輝く?

 甲子園と言えば、やっぱり春より夏でしょうか。暑いときに見ると、より熱くなります。ただし熱中症にはご用心。今年もその県予選が始まりました。

 「白球の残像」は、阪本浩一の作品。昭和63年に講談社から出ていますから、もう四半世紀前の、甲子園を舞台にしたミステリーです。ある名門強豪校、とにかく打線が強力。しかも、ピッチャーが投げる球種を「コンピューター」のように読み切ってしまう。サインを変えても無駄。どのバッターも、来た球を「条件反射」のように叩き返し、ヒットを量産、得点を積み上げるのだ。彼らは天才集団なのか・・・・・?答は「否!」。実はそれには驚くべきからくりがあったのだった。そのからくりのために尊い命が犠牲になり、純粋に白球を追う甲子園球児達の汗が、あろうことか野球賭博に利用されてしまうのだ。

 作品の中盤までは、そのからくりがまったくわかりませんが、それが解き明かされると驚きです。「はあーーーっ(-_-)、勝つためにそこまでやるかよ!?」と憤りを禁じ得ませんが、それを考えついた著者の力量には脱帽です。さすがは第34回江戸川乱歩賞受賞作です。

 ただし、そこは四半世紀前。ストレートとカーブが主流の時代だったから成り立った作品かもしれません。「高速」スライダーや、手元で小さく変化する球種を高校生が投げる現在の投球術では、通用しないからくりでしょう。興味がある方はご一読を。

 それはさておき、この夏、甲子園への切符を手にするのはどこの高校でしょうか。そしてそして、その大舞台でどんな活躍を見せてくれるでしょうか?いまだ全国制覇を成し遂げていない我が県。「今年こそは!」と願って止まない県民は、私だけではないはずです。

明けの明星綺麗です

 「明日早出なんだけど、早起きって苦手なんだよなあ(+o+)」という老健職員の皆様に、ちょっとだけ早起きが楽しくなるかな?という話題です。

DSCN2105.JPG  写真は日の出前の東の空を撮影したもの(76日午前430分頃撮影)です。明るい2つの星が輝いているのがおわかりいただけますでしょうか。下のまぶしいのが金星、そしてその上で金星よりちょっと暗いのが木星です。また、写真ではわかりませんが、金星の下にはおうし座の目の部分にあたる赤い一等星、アルデバランも見えます。同じく、写真ではわかりませんが、木星の上には「すばる」ことプレアデス星団も見えて豪華です。さらにさらに、714日から16日にかけては、これに細い細い下弦の月も加わってきます。一番の見ごろは15。上からすばる木星アルデバラン金星という千両役者達がずらーっと並びますからこいつはゴージャス(^_-)-☆。

 宮崎では残念ながら拝めなかった金環日食。しかしそれだけが天体ショーではありません。早起きして谷村新司さんの名曲「昴」に耳をかけながら夏の星々の「座長大会」を満喫してみてはいかがでしょうか。

 なお、その美しさについつい見とれてしまい、気が付いたら早出業務に遅刻してしまったΣ(゚д゚lll)・・・となったとしても、当協会としては責任を負いかねますので申し添えます。

リスマネジメント

 ジメジメ、ムシムシした日が続いています。食中毒を引き起こす細菌達にとってはさぞかし住みやすかろうけれど、人間ならば快適に過ごすのは困難な季節です。食べ物もそうですが、床は滑りやすく、外も転びやすい。精神的にもイライラしがち・・・。そうなる時期だからこそ、様々なリスクに対して細心の注意が必要となってきます。リスクマネジメントの徹底をお願いします。

 そんな今日この頃、「プッ(^.^)」と吹き出すようなニュースを耳にしました。動物園から30匹のリスが逃げ出した。さあ大変!と飼育員たちが必死に捕獲作戦を繰り広げたら数が合わない!それが「足りない」んじゃなくて「多い」ときたものだから摩訶不思議。どうやら39匹もいることがわかったそうです。

 「これは”リスクマネジメント”、じゃなくて”リスマネジメント”がどうなってるんだ?」捕獲に長期戦を覚悟されているという関係者の方々には大変失礼とわびつつも、思わず笑ってしまったのですが、相手がリスだからちょっとだけほのぼのしたニュースになったわけです。これがライオンやコブラやタランチュラなどだったらそういうわけにはいきませんものね。

 それはともかく、私たちの場合は「リスマネジメント」じゃなくて「リスクマネジメント」が大事です。それぞれの職種に、それぞれのリスクが顕在、潜在していることを常に念頭に置いて業務に当たりましょう。「リス」じゃありません。「リスク」です!

買って兜の緒を締めよ!

 1986年(昭和61年)の75日。「買って兜(かぶと)の緒を締めよ!」ということになったのです。「勝って兜の緒を締めよ!」ではありません。何のことか?かぶと、すなわちヘルメットの事です。ミニバイクを運転する際にヘルメットをかぶることが義務づけられたのがこの日なのです。

そうなんです。今ではミニバイクに乗るとき、当たり前にかぶっているヘルメット。それまでは必ずしもかぶらなくても良かったのです。嘘じゃないです。頭むき出しで公道を平然と乗り回しても良かったんです。それまでは。もちろん制限速度は時速30キロでした。でも、それではさすがに危ないだろうということになったのでしょう。今から26年前の今日、「ミニバイクも必ずヘルメットをかぶること!!」となりました。

さあ、困った!!<(_ _)>。今までヘルメットをかぶらずに乗っていたものだから、買わなくちゃならない!すなわち「買って兜の緒を締めよ!」です。当時持っていたミニバイクは5,000円で購入した中古。それに乗るために、それ以上のお金をはたいて赤いヘルメットを泣く泣く買ったのでした。しばらくはバイクそっちのけで、ヘルメットを大事に磨く日々が続いたのも、今となっては懐かしい思い出です。

我が国のミニバイク事情は、そのような歴史をたどって今日に至っているわけです。しかし、ヘルメットを買って、それをかぶったからと言ってそれで安心というわけではありません。ヘルメットをかぶり、あごのベルトをぎゅっとしめた時に、「さあ、今から運転だ!ヘルメットをかぶっても油断せずに安全運転を心がけるぞ!」と気を引き締めることが重要です。ということは、前言を覆してしまいますがやっぱり「勝って兜の緒を締めよ!」ということになるわけですね、はい。

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