秋桜(≠コスモス)

  時は十月、神無月。さすがに朝夕は涼しい、というか肌寒くなって、秋真っ盛りと言ってもよいのではないでしょうか。そんな折り某所で見つけたのがこれ。なんだろう?

 

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 これって、まさか!?と思って近づいてみると、・・・・・あっ!!!

 

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 そうです。桜の花が開いていたのです。今は春?いいえ、秋です。なぜ今頃桜が・・・?

 九月下旬に一時期うんと気温が下がった時があって、その後また上がったため、慌てた桜が「あっ!冬だ、と思ったらもう春だ!こりゃあいかん!」と花を開かせたのでしょうか?でもって、周りを見回したら誰も咲いていない。「しまった!寝ぼけて間違っちゃった」と恥ずかしくなって、赤面ならぬ桜面して桃色に染まっているのでしょうか?

 あるいは秋の花の代表選手のコスモスに嫉妬したか!?つまり、こいつが「秋桜」などと称して、この時期に幅を利かせるものだから、「そっちの”桜”はにせ者よ!本物は私よ!わ・た・しっ!!」と主張するために、何輪かを咲かせて見せたのかも?あたかも、チャン・グンソクが「俺だけをを見ろ!」と言うがごとくに。 

 

 

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 ともかくこの時期、桜が開花するのは、そんなに珍しいことでは無いようです。本番はまだ半年先。映画の予告編よろしく、今から宣伝のために咲いてくれたのかもしれませんね。先日、利用者の皆さんとカラオケで「北国の春」を一緒に歌ったところ、何と百点満点が出て、みんなで喜びました。来年は満開の桜の下で歌いたいなあ、と思いました。今から春が楽しみになるような、ちょっといいニュースでした。

宮崎県の最低賃金が改正されます。

 宮崎労働局より本年度の宮崎県最低賃金についての通知がありました。本年112日から「時間額646円」に改正されます。また、これは臨時、パート、アルバイトを含む宮崎県内で働くすべての労働者に適用されます。

 なお、この件について、当協会の各会員施設には協会事務局より10月6日付文書にてお知らせしていますので、こちらをご参照方お願いいたします。

夜食過ぎてのぼた餅

 「夜食過ぎてのぼた餅」とは、「時機が過ぎて価値がないことのたとえ」だそうです(集英社『暮らしの中のことわざ辞典』より)。晩ご飯をしこたま食べて、おまけに小腹が空いたと夜食まで食べて、「はぁーっ、食った食った、腹一杯だ」というときにぼた餅をもらっても、もう食べられない。嬉しくもなんともない、ということから来ていることわざだそうです。しかし、本当にそうなんでしょうか?

 「甘い物は別腹」と言うように、料理をしこたま食べても、その後に甘いものが出てくると、ついつい欲しくなったりするのではないでしょうか。時あたかも食欲の秋。熊は今の時期に一杯食べ込んで、冬眠に備えると聞きますが、人間も来るべき冬に備え、皮下脂肪を蓄えようという本能でも働くのでしょうか。いずれにせよ、食後のデザートは、満腹中枢をリセットするような、甘い、あまーい誘いかけをしてくるものです。

 しかし、その誘惑がくせ者。ぼた餅は一つで215.2キロカロリーもあるのです(もち米20グラム71kcal、小豆20グラム67.8kcal、砂糖20グラム76.4kcalとして計算)。これを夜食も食べたそのまた後に食べるとなると、「天高く馬肥ゆる秋」ならぬ、「天高く人肥ゆる秋」になってしまいそうです。たいていの人間は冬眠はしないはず。腹八分目で抑えておきたいものです。ちなみに、最近のノートパソコンのバッテリーには、100%完全に充電するのではなく、80%までの充電でとどめておくことにより、バッテリーの寿命を長持ちさせる、という機能がついたものもあります。この点においては、人間も見習うべきところがあるようです。

 それはそうと、ぼた餅がらみのことわざと言えば、やはり「棚からぼた餅」。「棚からぼた餅が落ちてくるように、思いがけない幸運がころがりこむこと」という意味は周知の通りです(出典:同上)。しかし、どうにも解せなくないですか?このことわざ。思いがけず、棚から落ちてきたぼた餅って、一体いつから棚にあったのでしょうか?もし自分で置いていて、すっかり忘れていたのだとすれば、ずーっと前のものかもしれません。傷んでいて、おなかをこわしはしないでしょうか?そんな古いぼた餅が思いもかけずに落ちてきて幸運だ!と喜べますか?あるいは自分以外の人が置いていたぼた餅だったとしても、いつ、誰が置いていったかわからないものを何の疑問も持たずに食べて良いものでしょうか?良くないですよねー。思いもかけずにタンスから忘れていたへそくりが出てくるのと、得体の知れないぼた餅が棚から落ちてくるのとでは、本質的に異なります。とりわけ老健に勤める人間であれば、食品衛生管理には細心の注意を払いたいものです。あと、夜食過ぎてのぼた餅にも。

高齢者とインターネット

  「コンピューターおばあちゃん」という歌が、NHKみんなの歌で流れたのは、1981年、今から実に30年も昔のことになります。その頃、コンピューターと言ったら、それはそれは特殊な機械で、特殊な人が特殊な場所で使うものでした。

 インターネットにしても、それ以前は「パソコン通信」と言って、パソコンやワープロ専用機(これももう見かけません)に「モデム」をつなぎ、電話回線でダイヤルアップ。「ピーーー、ガガガガガーーー」とやってつないでいました。真っ暗な画面に浮かび上がる文字ばかりの画面。そこで見知らぬ人とメールや電報のやりとりや、掲示板での意見交換などをしていたのです。

 有料のニフティサーブがパソコン通信の最大手でしたが、電話代はかかるけど、無料で楽しめる、新聞社等がやっているパソコン通信(”草の根BBS“)も色々ありました。ただし、一度にアクセスできるのはたった10人くらいで、つなごうと電話すると話し中、というところもあるなど、今では信じがたい時代だったわけです。それぞれのネット同士はつながっていないから「インター」ネットじゃなかったのです。「オフ会」と呼ばれる集まりでは、居酒屋などで、老若男女が本名ではなく、それぞれのハンドルネームで呼び合うものですから、周囲のお客から変な目で見られていました。

 時は移って現在。それが今や、一家に一台を通り越し、一人に一台、いや一人で何台も、という時代です。そしてインターネットもテレビを凌駕する勢いで成長、普及してきました。928日の日経新聞に「高齢者、ネットでつながる」という記事が載っていました。インターネットの交流サイトやメールなどを使って、家族や友人とコミュニケーションをとる高齢者が増えているとのこと。また、緊急時に備えたり、孤立を防ぐために活用しようという取り組みも紹介されていました。東九州大震災がきっかけになっているとも。

 望むと望まざるとを問わず、これからの私たちはネット社会の中で暮らしていくこととなるでしょう。そしてこのネット環境、これからどんな発展をしていくのでしょうか。スマホでさえも、数年後に「ああスマホね。あんな不便なものもあったなあ」と懐かしがられるようになるかもしれません。

 そんなネット社会の中で、高齢者はどう暮らしていくのか?インターネットは諸刃の剣。家にいながら世界とつながりが持てることは、正しく使えば本当に便利ですが、一歩間違うとトラブルの元凶になりかねないことが指摘されています。特に独居高齢者の場合、自らの判断でクリックをしなければなりません。ネット犯罪はますます巧妙になる中、ネットを利用する高齢者はこれからますます増えていくでしょう。今の高齢者だけでなく、今ネットを使いこなしている若年者でも、これから年をとっていくわけですから。高齢者にも安全、安心なネット社会づくりが急務です。

 また、老健施設内においても、利用者がネットを自由に、しかし安全に使用できる環境を整備する事が求められることになるでしょう。携帯やスマホを忘れて出かけて、とても不便な、そして落ち着かない思いをした方も少なくないはず。それが無い環境で過ごすなんて考えられない、そんな世代が老健を利用するようになるのは、そんなに先の事ではないかもしれません。近い将来の自分自身に関わる問題ととらえて、今から考え、取り組むべき時かもしれませんね。

「老健みやざき」アップしました!

 かねてよりお知らせしていましたが、当協会の広報誌「老健宮崎第24号」のPDFファイルをアップしました。そのまま見るなり、ダウンロードして楽しむなり、自由にご利用して下さい。「老健みやざき第24号」へのページはこちらこちらからどうぞ。

 なお、今回号の巻頭に掲載しました、隔号企画(予定)の「老健ルポルター寿」。来年度も県内いずこかの会員施設を、企画広報委員のメンバーで訪問、取材したいと考えておりますが、現在のところ訪問先がまだ決まっておりません。「是非うちに来て!!」という施設がありましたら、どうぞご一報下さい。

研修会を開きます(ケアプラン研究部会)

()宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会は115日(土)、午後1時から4時にかけて、宮崎市花山手の宮崎市民文化ホール会議室で、リーダー研修会を開きます。

 今回の研修会は()地域ケアプラン研究所・海の大石逸子代表を講師に招き、施設ケアプランの効果的活用について学んでいきます。

 この研修会は無料です。また老健職員だけでなく、どなたでも受講できます。詳しくはこちらをご覧下さい。沢山のご来場をお待ちしています。

 なお、この研修会に関する申し込み、問い合わせは介護老人保健施設並木の里(担当:宮田 諭、電話:0983-44-6066FAX0983-44-5109)までお願いします。

研修会を開きます(在宅支援研究部会)

(社)宮崎県老人保健施設協会在宅支援研究部会1029日(土)午後155分から、4時までの間、宮崎市清武町船引の清武Aコープの2階の生活遊裕館で研修会を開きます。

 今回のテーマは『デンマークの現場から学ぶ』。講師にデンマーク在住のサイコセラピストで、長年障がい者支援に携わっておられるベンツ・ラワーセンさんをお招きし、デンマークの福祉制度と介護サービスの実際についてお話をしてもらいます。

 老健職員はもちろん、どなたでも参加できます。参加費は老健職員500円、一般の方は無料です。詳しい内容および申込み方法については、こちらをご覧ください。申込み締め切りは1021日(金)正午までですが、定員(150名)になり次第、締め切らせていただきますのでご了承ください。

 この研修会に関するお問い合わせは、特定医療法人耕和会介護老人保健施設サンヒルきよたけ(担当:黒木勝久、TEL0985-84-0333)までお願いします。多数の参加をお待ちしています。

「老健みやざき」発送しました。

  ()宮崎県老人保健施設協会が年2回発行しております「老健みやざき」の第24号が刷り上がり、このほど発送作業を終えました。早い所では本日中、遅くとも来週はじめには届くと思いますので、ご笑覧くださいますようお願いいたします。

 

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 また、発刊に併せ、本ホームページ上にもPDFファイルとして近日中にアップする予定です。

 今後とも当協会広報活動へのご理解、ご協力方お願い申し上げます。

 

きろくたけはちかずらじゅう

 「今は何月ね?六月ね?」と聞かれたのです。トイレの場所がわからず、そのたびに教えて差し上げていた方から聞かれたのです。窓の外は彼岸花。「違いますよ。九月ですよ」と誤りを正してあげようか、と思ったその矢先、「家の庭にある木を切らんといかん。“きろくたけはちかずらじゅう”と言うじゃろが!」と。はぁー(?_?)???

 記録ががどうしたのよぉ??と首を傾げていると、「あんたは”きろくたけはちかずらじゅう”を知らんとね?木を切るなら六月、竹を切るなら八月、蔓を切るなら十月が一番いいということよ。昔から“木六竹八蔓十”と言うとを知らんとはどういうこつね?」とおっしゃるじゃありませんか(@_@);これは全くの初耳!!

 そんな事があるのだろうか?とネットで調べてみると、なんとあるじゃあありませんか!「木六竹八」と、「木六竹八塀十郎(きろくたけはちへいじゅうろう)」というのが出てきました(”蔓十”は見つけることができませんでしたけど)。木や竹にはそれぞれに適した伐採の期間があり、木は六月、竹は八月に切ると品質が良く、また土塀は十月に塗ると長持ちするのだそうです(ただし、これには諸説あり、”その時期には切るな”と戒めているものもあるようです)。

 立った鳥肌がおさまらぬまま、「今は9月ですよ」と教えてさしあげたのですが、お互いが教え合った情報の重さ、そして深さに雲泥の差があることを痛感しました。一万円札を一円で買ったような、そんな不等価交換で、申し訳ない気持ちでした。この方はおそらく、これまでの長く豊富な人生経験の中で、”木六竹八蔓十”を先人から教わり、そして自ら体験し、確認し、納得して、「知恵」として心身に深く焼き付けておられたのだろう、と思いました。

 今が何月か?というのは、カレンダーを見ればわかるけれど、”木六竹八蔓十”を経験として学び、自らの知恵として身につけるのは容易なことではありません。広辞苑によれば「知識」とは、「ある事項について知っていること」。これに対して「知恵」とは、「物事の理を悟り、適切に処理する能力」とあります。たとえトイレの場所がわからなくても、そして今が何月かわからなくても、私などには到底及びもしない、たくさんの知恵を持っておられるであろう素晴らしい人生の大先輩から、もっともっと多くの事を教わりたいと思った出来事でした。

偕老同穴(かいろうどうけつ)

  広辞苑によれば、「生きては共に老い、死しては同じ穴に葬られる意で、夫婦が仲むつまじく連れ添うこと」という四字熟語です。敬老の日にちなんで、共に百歳を迎えられるご夫婦がニュースで取り上げられ、話題になったりしますが、苦楽を共にしつつ、添って添われて齢(よわい)を重ねていくという生き方、いいものですね。

 利用者様が好きな「偕老同穴ソング」と言えば、やはり村田英雄さんの「夫婦春秋」ではないでしょうか。これはまず、歌詞が素晴らしいです。着いて来いとも言わない寡黙(不器用な?)な二十歳の男性と、黙ってついて来た十九歳の女性が結婚。翌日食べるものさえなかったくらい貧しかったけれど、やりくり上手の妻は、ぐちの一つも言わずに「貧乏は十八番(おはこ)よ」と笑顔。だけど、夫の成功には喜びの涙。

間口九尺、奥行き二間という狭く粗末な家でスタートした結婚生活は胸突き八丁の苦しい事の繰り返し。しかし、苦労は二人で半分こ、喜びは二人で倍にしながらずーーーーーーっと歩んできた二人。そんな夫婦の歩みを振り返った夫が、「俺とお前で苦労した花は大事に咲かそうなあ」と語りかける内容です。

 これにゆったり、じっくり、どっしりしたリズム(終始、”どん、つつ、どん、つつ”というパターンです)とメロディーがついて、さらに村田英雄さんの図太く男らしい、しかし優しい声が語りかけるように歌い上げていますからたまんないです。心にじわーん、じわーんと響く名曲です。「夫婦春秋」というタイトルもこれまたぴったんこです。

 ご夫婦で老健を利用されている方も少なからずおられるのではないかと思いますが、偕老同穴を実践されている人生の大先輩に、尊敬と感謝の気持ちを込めて、「夫婦春秋」のプレゼントなんぞ、いかがなものでしょうか?

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