協会活動報告

研修会開きました(看護・介護部会 その1)

 (公社)宮崎県老人保健施設協会看護・介護研究部会は76日、宮崎市の古賀総合病院で研修会を開き、褥瘡(じょくそう)について学びました。

 今回のテーマは「高齢者施設での褥瘡予防」。開会にあたり、挨拶に立った同部会の仮屋美喜子委員長は、「今日は老健や特養など57施設からたくさんの方が来られ、褥瘡ケアへの関心が高いことが伺えます。本日の研修は『できてしまった褥瘡をどう治すか?』ではなく『褥瘡ができないためにはどうすればいいか?』がテーマです。しっかり学んでいって欲しいと思います」と呼びかけました。

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(開会の挨拶をする仮屋委員長)

 

 同部会では518日、同じ会場で感染予防対策に関する研修会を開き、115人の参加がありましたが、今回はそれを大幅に上回る144人が受講。会場は超満員となりました。

 

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(会員施設以外からも多数の参加があり満員となりました)

 

 講師は古賀総合病院副院長で介護老人保健施設春草苑の緒方克己施設長。皮膚科の専門医です。緒方先生は「褥瘡は治療というより、作らないですめば作らない方がいいし、できていいことはありません。今日は褥瘡がなぜできるのか、どうしたらできないように管理できるか、そしてできたとしてもどうやったら施設で治せるか、そのヒントになるような話をしたいと思います」と切り出しました。

 

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(優しく語りかける講師の緒方先生)

 

 「褥瘡ほど身近な病気というか障害はありません」と、褥瘡は特別な病気ではないことを指摘した緒方先生、「褥瘡がなぜできるかがわかれば、自分たちで『どうすれば褥瘡ができないですむか』を考えることができます。”褥瘡は大変だ”、”褥瘡は治りにくい褥瘡ができたら介護・看護の恥だなどと思いがちですが、嫌なイメージは捨てて、褥瘡を日常的なものとして、賢く対応しましょう」と言い添えました。

(つづく)

研修会開きました(ケアプラン部会:その2)

 続いて、施設サービス計画書について、「先に計画書(1)”を書くのは難しい。まず計画書(2)”を書く方がスムーズに総合的な援助方針が立てられやすくなります」と原委員。その施設サービス計画書(2)”については「『〇〇したい、〇〇できるようになりたい』と本人目線で前向きにとらえられるような表現をすると、意欲が湧くポジティブプランになります」と強調しました。

 ただし、本人の訴えがなかったり、認知症や廃用が進行して寝たきりの場合などには、「現在〇〇だが、〇〇にならないようにしたい」という表現すると良いとのことでした。

 長期・短期の目標を設定するには、「利用者、そして家族と一緒に考えることが基本」とした上で、「『居室からトイレまでの5メートルを歩いて行けるようになる』など、数値化された具体的な内容にすると、利用者および家族と達成の度合いや現状を判断しやすくなります」と、目標が抽象的な表現にならないように注意を促しました。

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(「”ポジティブプラン”で利用者の意欲を引き出そう」と呼びかけた原委員(左端))

 

 午後からは受講者は5つのグループに分かれ、「脳梗塞で左片麻痺を呈し、入院中の転倒により第1腰椎を圧迫骨折して歩行困難になった入所利用者の男性」という事例に基づき実際にケアプランの策定を行いました。「元気になって家で暮らしたい。杖で歩けるようになりたい」という本人の意向や、「トイレや身の回りのことができるようになったら連れて帰りたい」という家族の要望を踏まえ、対象者の心身の状態、日常生活活動の現状をチェックしながら、各グループで意見を出し合いました。高齢者ケアプラン研究部会の委員もそれぞれのグループ加わり、必要に応じて助言を行いました。

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(グループワークで熱心な討議を展開)

 ほとんどが初対面で、職種や年齢、経験年数も異なる受講者同士でしたが、「どうしたら利用者の意欲を引き出せる”ポジティブプラン”になるか?」「援助方針は利用者や家族を含むケアチーム全員が共通して目指すものとなっているか?」「モニタリングしやすい目標を設定するにはどうすればいいか?」などと積極的な意見のやりとりが行われました。

 研修会の最後を締めくくるのは、各グループが作成したサービス計画書の発表会。どの計画書も各グループのメンバーの利用者への思いが込められた素晴らしい内容で、発表が終わると他のグループからは温かい拍手が贈られていました。

 

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(研修の締めくくりにふさわしい発表内容でした)

 長丁場の研修会でしたが、ケアプラン策定の実践的な知識や技術が学べただけでなく、受講者同士が交流も深まり、充実した一日となりました。

(終わり)

研修会開きました(ケアプラン部会:その1)

 (公社)宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会は76日、宮崎市のJAAZMホールで包括的自立支援プログラム策定研修会を開きました。

 今回の研修会は、ケアプランを策定したことがない人や、今ひとつ自信がない人、疑問や質問を抱える人などが対象に開催したもので、会員老健施設や特別養護老人ホームなど38人が受講しました。

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 午前中はまず、部会委員の紹介に続き、帳票類の説明とサービス計画書の記入に関して、同部会の原貴子委員(相愛苑)が説明を行いました。「ケアプランを作るということを難しく考えることはありません」と切り出した原委員。「皆さんもそれぞれ生活をされていて、それぞれの生活スタイルがある。住むところも違うし、趣味も様々です。同様にケアプランを作る対象者の暮らしも様々です。ただ、高齢であること、そして障害があるということが違うわけで、そのような人達のそれぞれの生活における色々な生活場面における計画を作っていけばいいのです。朝起きてから何をするか、という生活場面を順に考えていって、何がどのようにできないか?そしてそれをどのように介助すればいいか、あるいはどのような道具を使えばできるようになるか?などを導き出していけばいいのです」と付け加え、包括的自立支援プログラムの特徴について順を追って解説していきました。

 

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(わかりやすく丁寧に説明する原委員)

 (1)「介護サービス調査票」がプログラムの一部になるなど、要介護認定と連動している、(2)提供している全てのケアを網羅し、実際に提供しているケアがスタッフや家族にわかりやすいだけでなく、本人や家族の要望も反映できるなど、ケアチェック表が活用できる、(3)社会的要因が抽出可能で、サービス提供機関や家族の役割も明確にできるなど、在宅使用を想定している・・・・などの同プログラムの特徴を踏まえ、その記入のしかたについて資料を用いて具体的に説明すると、受講者はメモをとるなどして聞き入っていました。

 この中で「ケアチェック表」の記入については、その具体的方法を示した上で、解決すべき課題の優先順位について、「第1は緊急度。命に関わるようなことはもちろん、本人の苦痛や痛みがあると、ケアプランの実行どころではありませんので、これをとってやることが最優先です。その次が必要度。本人や家族が希望しているかどうか、また介護量の軽減やADL維持のために必要性が高いかどうかを考えます。3番目が実現可能性で、在宅生活の継続やQOL向上のために本当に達成できるかどうかを検討してください」と留意点を説明しました。

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(熱心に聞き入る受講者の皆さん)

(続く)

懐疑の課題と真理の探究(演題受付中です)


 「懐疑の課題がないなら、真理の探求はできない」
と述べたのは倉田百三(「人生の指針がみつかる『座右の銘』1300」、別冊宝島編集部 編、宝島者)。

 老健施設で働いていると、「これはなぜこうなるの?」「なんでこれはこうならないの?」「何がこの人をこうさせたの?」「どうすればこの利用者様はこれができるようになるんだろう?」などというたくさんの懐疑、というか疑問符、すなわち「?」がわいてきます。

 「第14回九州ブロック介護老人保健施設大会inみやざき」1114日、15日、宮崎観光ホテル)は、そんな懐疑の課題に対して真理の探究をした老健役職員の皆様が、その成果を発表する場です。624日から開始した演題受付、締め切りは85日(月)必着です。発表を予定されている皆様は、先ごろ発送しました「参加のご案内」の7ページから9ページの、「演題募集要項」をよくご覧の上、指定の書式および申込み方法に従い、奮ってお申し込みください。

 

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↑これが「参加のご案内」です。

 

 九州各県の老健施設から、たくさんの「懐疑の課題と真理の探究」の成果をお待ちしてます。

抄録原稿作成様式アップしました

 「第14回九州ブロック介護老人保健施設大会inみやざき」1114日、15日、宮崎観光ホテル)の演題発表について、「抄録原稿作成用の様式をアップして欲しい」旨の要望がありましたので、そのワードファイル(syourokusyosikiq.doc38KB)をアップします。

 必要な方はこちらからダウンロードしてご使用下さい。

 

 なお、受付締め切りは85日(月)必着です。九州各県の老健施設から、たくさんのエントリーをお待ちしております。

研修会開きます(栄養給食部会)

 (公社)宮崎県老人保健施設協会栄養・給食研究部会は71814時から、宮崎市の介護老人保健施設ひむか苑会議室で研修会を開きます。

 今回の研修会では認知症と食事摂取について、講演やグループワークなどを通じて学んでいきます。

 詳しくはこちらをご覧ください。また、この研修会への問い合わせはひむか苑管理栄養士、担当船ケ山(電話:0985-47-3434、 ファックス0985-47-3967)までお願いします。

総会終了の御礼

  当協会の第1回総会(定例)を、627日に開催いたしましたところ、多数の会員の皆様にご出席いただき、ありがとうございました。

 総会では、平成24年度の事業報告および決算報告のほか、全ての議案についてご承認を賜り、厚く御礼申し上げます。

 当協会の公益法人移行元年である平成25年度は、広く県民の保健、医療および福祉の増進に寄与するため、より一層の活動の強化が求められています。

 また、本年1114日、15日の両日にかけて、宮崎市の宮崎観光ホテルで「第14回九州ブロック介護老人保健施設大会inみやざき」を開催することとなっており、その成功に向けて関係者が一丸となって準備に当たっているところです。

会員および会員施設の皆様におかれましては、今後とも当協会へのご理解・ご協力方賜りますようお願い申し上げます。

定例総会開催します

 627日は当協会の第1回定例総会です。宮崎市のニューウエルシティ宮崎2階関の尾の間で15時より開催いたします。

 出席される皆様は、お気を付けてお越しくださいますようお願い申し上げます。

演題受付開始しました

 「第14回九州ブロック介護老人保健施設大会inみやざき」1114日、15日、宮崎観光ホテル)の演題受付を本日624日より開始いたします。発表を予定されている皆様は、先ごろ発送しました「参加のご案内」の7ページから9ページの、「演題募集要項」をよくご覧の上、指定の書式および申込み方法に従い、奮ってお申し込みください。

 

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↑これが「参加のご案内」です。

 

 なお、受付締め切りは85日(月)必着です。九州各県の老健施設から、たくさんのエントリーをお待ちしております。

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