協会活動報告

研修会開きました(ケアプラン部会:その2)

 午後からは受講者は4つのグループに分かれ、事例に基づき実際にケアプランの策定を行いました。脳出血により左片麻痺を呈した男性という設定に基づき、対象者の心身の状態、日常生活活動の現状、さらに本人や家族の意向などに基づき、各グループで意見を出し合いました。高齢者ケアプラン研究部会の委員もそれぞれのグループ加わり、必要に応じて助言を行いました。

 

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 ほとんどが初対面の受講者同士でしたが、「利用者の生活、人生が豊かで満ち足りたものになるように支援したい」という思いは同じ。話し合いが進むにつれそれぞれが勤務する施設でのケア方針なども紹介し合いながら、利用者の視点に立った「ポジティブプラン」が出来上がっていきました。

 

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 研修会の最後に、各グループが作成したサービス計画書の発表会がありました。いずれの計画書も、各グループの思いが込められた具体的で充実した内容。グループの代表者が発表を行うと、他のグループ受講者は、自分たちのプランとの相違などを聞き逃すまいと、熱心に耳を傾けていました。

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 長丁場の研修会でしたが、ケアプラン策定の実践的な知識や技術が学べただけでなく、アットホームな楽しい雰囲気の中で、参加者同士が交流を深め、充実した一日となりました。

(終わり)

研修会開きました(ケアプラン部会:その1)

(社)宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会は114日、川南町のトロントロンプラザで包括的自立支援プログラム策定研修会を開きました。

 

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(全国的に有名な軽トラ市場は毎月第4日曜日に開催されるそうです)

 

 今回の研修会は、ケアプランを策定したことがない人や、今ひとつ自信がない人、疑問や質問を抱える人などが対象。県北および西都・児湯地区を中心とした会員施設や特別養護老人ホームなどから18人が受講しました。

 

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(開会に先立ち委員が自己紹介)

 

 

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 午前中はまず、部会委員の紹介に続き、帳票類の説明とサービス計画書の記入に関して、同部会の原貴子委員(相愛苑)が説明を行いました。「認定アセスメントをそのままケアプラン策定に活用でき、効率性を確保できるなど、要介護認定と連動している」、「実際に提供しているケアがスタッフや家族にわかりやすく、また標準的ケア(参考値)を統計的に推計しケアの質を確保しやすいなど、ケアチェック表が活用できる」、「社会的要因が抽出可能で、サービス提供機関や家族の役割も明確にできるなど、在宅使用を想定している」などといった、包括的自立支援プログラムの特徴を踏まえ、記入のしかたを資料に基づいて具体的に説明しました。

 

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(説明を行う原委員)


 特に「ケアチェック表」に関しては、「食事・水分摂取に関するケア」、「排泄に関するケア」など7つの分野について、問題点や解決すべき課題等についてケアプランとして立案するものを決め、それぞれのニーズを比較し優先順位をつけることで、サービス計画書の主な部分が自動的に埋めることができることから、その具体的内容や対応すべき項目を時間をかけてしっかり記入し、仕上げていくよう強調しました。また、その優先順位を決定する上での留意事項として、「まずは緊急度。つまり命にかかわる事です。身体的な苦痛とか不安が解消されないことには前に進んでいけません。次に必要度。本人や家族の希望、介助量の軽減やADL維持に関して必要度の高いものが優先されます。そして実現可能性。在宅生活継続のために必要なことや、将来的に解決すべき課題などについて十分検討して下さい」と付け加えました。

 「施設サービス計画書(1)」については、先に「施設サービス計画書(2)」を考えた上で作成すると、総合的な援助方針が立てやすいこと。また、本人と家族の意向が食い違う場合もあることから、それぞれを明確に区分けして書くこと、さらに「介護認定審査会の意向及びサービスの種類の指定」について、安易に「特になし」と書かず、必ず確認をするよう説明がありました。

 「施設サービス計画書(2)」については、「歩行が安定する」など抽象的な内容でなく、「杖で近所の店まで歩いて買い物ができる」など、具体的に書くとともに、そのためのサービス内容も「リハビリをする」だけでなく、内容や頻度、実施時間帯、期間などを明記することで、評価がしやすくなるとのことでした。これを踏まえた上で原委員は、「ただしチームの方向性を書くのですから、一人で勝手に決めずに、十分話し合って下さい」と念を押しました。

(続く)

研修会開きます(在宅支援部会)

 (社)宮崎県老人保健施設協会在宅支援研究部会は223日(土)、宮崎市中央公民館中研修室で研修会を開きます。

 この研修会では、さきごろ同部会が会員施設を対象に実施した老健施設の在宅復帰率、ベッド回転率、そして平均要介護度等に関するアンケートの調査結果の報告が行われるほか、在宅復帰施設である老健施設の取り組み状況についての事例報告などが行われます。

 この研修会は老健職員に限らず、どなたでも受講することができます。なお、参加費として老健職員は一人500円が必要ですが、その他一般の方は無料です。また、駐車場をご利用の方は、宮崎市総合体育館立体駐車場が1時間100円でご利用になれます。

 くわしくはこちらをご覧ください。また、この研修会へのお問い合わせ・お申し込みは介護老人保健施設サンヒルきよたけ(担当:黒木勝久、電話:0985-84-0333FAX0985-84-0700)までお願いします。

研究大会抄録原稿様式再訂正しました(重要!!)

 1231日付けの「おにもアップしていましたが、さきごろご案内しておりました第10回社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会の抄録の原稿様式(syouroku.doc)について、段組の設定等に不具合があることがわかりました。

 つきましては、再度修正を加えた上で下記の通りアップロードしております。再三にわたりご迷惑をおかけし、重ねて申し上げます。

(1)書式の見本

 PDFファイルで示しています。上下左右の余白、文字のフォントおよびサイズなどにつきましてはこちらのsyourokusyosiki.pdfをご参照下さい。

(2)ダウンロード用ワードファイル

 ワード用ファイルとしてsyourokusyosiki.docをアップしています。こちらからダウンロードしてご使用下さい。A41枚で作成願います。なお、既に前の文書ファイルをダウンロードされた方は、破棄していただいた上で、改めてアップロードして下さいますようお願いします。

 

 なお、抄録の提出期限は平成25213日(水)までとなっておりますので申し添えます。

2013年スタート!!

  新年あけましておめでとうございます。

 旧年中は当協会へ並々ならぬご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 平成25年、(社)宮崎県老人保健施設協会は、公益法人へ移行する予定であり、現在それに向けて関係者が総力をあげて作業を進めているところです。

 また、315日には10回社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会、さらには1114日と15日の両日にかけて「第14回九州ブロック介護老人保健施設大会inみやざき」をそれぞれ開催することとなっており、広く宮崎県民の保健、医療および福祉の増進に寄与して参る所存であります。

 本年も当協会への変わらぬご理解、ご協力方賜りますようお願い申し上げます。

研究大会抄録原稿様式訂正しました(重要!!)

 さきごろご案内しました第10回社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会の抄録の原稿様式(syouroku.doc)について、余白や文字フォント等について示した書式と実際にアップロードした文書ファイルの書式が異なっておりましたので、以下の通り改めてアップロードします。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。

 

(1)書式の見本

 PDFファイルで示しています。上下左右の余白、文字のフォントおよびサイズなどにつきましてはこちらのsysyourokusyosiki.pdfをご参照下さい。

(2)ダウンロード用ワードファイル

 ワード用ファイルとしてsyourokusyosiki.doc(37キロバイト)をアップしています。こちらからダウンロードしてご使用下さい。A41枚で作成願います。なお、既に前の文書ファイルをダウンロードされた方は、破棄していただいた上で、改めてアップロードして下さいますようお願いします。

 

 なお、抄録の提出期限は平成25213日(水)までとなっておりますので申し添えます。

研究大会抄録様式について(重要)

 平成25315日(金)に、宮崎市の宮崎観光ホテルで開催予定の第10回社団法人宮崎県老人保健施設研究大会における抄録の原稿様式(ワード文書ファイル:”syourokusyosiki.doc“、ファイルサイズ37キロバイト)をアップいたしました。こちらからダウンロードしてご使用下さい。昨年と同様のフォーマットとなっております。A41枚で作成願います。

 なお、抄録の提出期限は平成25213日(水)までとなっておりますので申し添えます。

研修会開きます(支援相談部会)

 (社)宮崎県老人保健施設協会支援相談員研究部会は平成25125日(金)14時から、宮崎市のホテルニューウェルシティ宮崎で研修会を開きます。

 講師に新井法律事務所所長の新井貴博弁護士を招き、「介護事故と介護訴訟 ~介護訴訟は何故怒るのか~」と銘打って講演をしていただきます。

 この研修会はどなたでも受講できます。老健職員は参加費として一人500円が必要ですが、他団体および一般の方は無料です。

 詳しくはこちらをご覧の上、別紙により111日(金)までにお申し込み下さい。

 この研修会に関するお問い合わせ、申し込みは、介護老人保健施設しあわせの里、担当笠原までお願いいたします(電話:0987-55-4800、ファックス:0987-55-4507)。

 多数の参加をお待ちしています。

研修会開きました(栄養給食部会:その3)

 次に「高齢者ソフト食フードスケールの作成 ~利用者の状態像に考慮した適正な食形態選定のために~」と題し、栄養給食研究部会の委員長を務める、ひむか苑の管理栄養士、船ケ山
塁さんが研究発表を行いました。同苑は14年前から高齢者ソフト食をいち早く導入して以来、利用者の要介護度重度化に伴い、メニューを再検討し、ソフト食を進化させてきました。しかし、ソフト食の献立づくりに時間がかかることや、各施設での食形態および名称にばらつきがあること、さらに入所時、食形態決定が難しいことなどから、利用者一人一人に適した食事が提供できるのか?という問題が生じてきたことを受け、「高齢者ソフト食フードスケール」の作成に踏み切ったとのことです。

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 この「高齢者フードスケール」は、「食べる力の目安(かむ力、飲み込む力)」、「食べる方の状態(食べづらい職員、歯の状態)」などのそれぞれについて段階付けし、それによって「普通食」、「ソフト食1(弱い力でかめる)」、「ソフト食2(歯ぐきでつぶせる)」、「ソフト食3(舌でつぶせる)」、「嚥下食」が選べ、利用者に適した食事が提供できるというもの。発表ではこのフードスケールを活用することで、意思疎通が困難だった利用者に、食事中笑顔が戻り、意思疎通も可能になった事例や、寝たきりで食事は介助を要していた利用者が、栄養状態が改善し、食事も自力で全量摂取できるようになり、さらに杖で歩くことも可能となった事例が紹介されました。

 このように「高齢者フードスケール」を活用することで、船ケ山さんは「個々に適した食形態の決定が可能となり、喫食率が安定することで体力がつき、ADL向上に向け、積極的なリハビリが可能となり、QOLの向上につながる」と強調しました。

 最後に「高齢者栄養教室の取り組み」と題し、はまゆうの松元千鶴さんが活動報告を行いました。この栄養教室は去る1027日、都城市コミュニティセンターで同研究部会都城支部、そして小林支部の栄養士が協力して開催し、老健やグループホーム、訪問介護など、日頃高齢者の食事に携わる人達26名が受講し、高齢者ソフト食について講話や実習、試食を通じて学んだものです。

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 報告は、楽しく、おいしく、そして真剣に行われた栄養教室の模様について、写真を交えながら行われました。また、同日行ったアンケートで、高齢者ソフト食が見た目の美観を損なわず、それでいて食べやすいと好評で、その具体的な調理法が理解できて有意義だったことなどが紹介されました。

 一方、一般的にはまだ「ソフト食=刻み食」と思っている人も多く、またソフト食に対して壁を感じている参加者も少なからずいたことを踏まえ、松元さんは「私たち栄養士が積極的に高齢者ソフト食を各施設で導入し、利用者様やご家族、施設のスタッフに浸透させていきましょう」と呼びかけました。

 限られた時間の中で、内容の濃い、充実した研修会となりました。

(終わり)

研修会開きました(栄養給食部会:その2)

 講話に続き、「ソフト食・ミキサー固形食への移行」と題し、シルバーケア野崎の管理栄養士、中島玉江さんが事例発表を行いました。同施設では、従来の副食形態(常食、きざみ食、大きざみ食、ミキサー食)が、見た目が良くない事に加え、誤嚥の危険性もあったことから、新しい形態(常食、ソフト食、一口大食、ミキサー固形食)に変更し利用者に提供しています。

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 発表では昨年4月に始まった高齢者ソフト食導入の打合せから、全職員を対象にした勉強会や試食会、栄養士全員による研修会受講など、一連の取り組み状況が、報告されました。

 またミキサー固形食については、「密度が均一」、「適当な粘度がありバラバラになりにくい」、「口腔や咽頭を通過するときに変形しにくい」など、ミキサー固形食に適した条件を示した上で、「ゼリーなどの食塊をスライス状になるようにすくうことで、くずれることなくスムースに口腔や咽頭を通るし、スライス型にすることで奥舌に乗せて丸飲みするのにもよい」とミキサー固形食のスライス方法を紹介しました。

 引き続き、「高齢者ソフト食とミキサー固形食における施設での取り組み」と題し、慶穣塾の管理栄養士、黒木清子さんの事例発表がありました。同施設では117日現在、入所利用者の54%にソフト食を、そして6%にミキサー固形食を提供しているとのことです。

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 発表ではそのソフト食を導入するまでの経緯や、ソフト食を毎食導入できるようになって1年経過してから取り組みを始めたミキサー固形食について報告がありました。

 その中で、ミールラウンズを実施して食事形態が合っているか?誤嚥はないか?などを確認したり、利用者や家族の訴えに耳を傾け、栄養課のスタッフのみならず、他職種と情報を伝達・共有することなどにより、「自力摂取できるようになった」、「残食が減少し、喫食率が向上した」、「低栄養状態が改善した」などの成果が見られ、QOL向上につながったことが報告されると、受講者は高い関心を示していました。

 今後の課題として黒木さんは、出来上がりにムラがあることや、ソフト食の食材の限界があることに触れつつ、「利用者の家族にも利用者と同じ食事を食べていただき、食事作りの在宅支援を行い、高齢者ソフト食を地域へ広めたい」と意欲を示して発表をしめくくると、受講者からは惜しみない拍手が送られました。

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(続く)

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