協会活動報告

キャリアアップ研修(管理者)開きました(県委託事業:その1)

 当協会が県の地域医療介護総合確保基金にかかる介護人材確保推進事業として、宮崎県の委託を受けて昨年度から実施している「平成28年度キャリアアップ研修」。8日の午後からは「管理者研修」を開催しました。26人の受講がありました。001IMG_0121

 開会にあたり、当協会の櫛橋弘喜会長が挨拶に立ちました。002IMG_0125

 前半は「管理者が目指す講師は午前中の「中堅者研修」に続き、株式会社インターリスク総研の本田 茂樹 先生にお願いしました。003IMG_0142

 講義は利用者、家族、そして社会の「沸点」が低くなってくるなどといった、世の中の変化に伴い昔と今では経営環境が変わってきたことから始まり、安定経営の要素、経営とは何か、介護老人保健施設の経営状況、利用者満足、労務管理などについて説明がありました。004IMG_0148

 安定経営の要素として「経営者満足」、「利用者満足」、「職員満足」の3つがあり、そのバランスが重要とのことでした。そして見える指標の一つとして経営状況があり、平成25年度から同27年度における介護老人保健施設の経営状況を示し、その中で従来型施設の事業収益が減少し、赤字施設の割合が拡大している一方で、在宅強化型施設の事業収益は増加し、赤字施設の割合が縮小していることを指摘しながら、「在宅強化型施設に向けてかじを切ることを求められているのではないか、と考えるのは私だけではないはず」との見解を示しました。

 一方見えない指標として「利用者満足」を上げ、利用者満足が低下することが引き起こす悪循環に触れながら、「何事も入り口が肝心です」としてインテーク、アセスメントの重要性を強調しました。005IMG_0135

 サービス計画書に利用者本人または家族の納得、同意、承諾を得る際、すなわち入り口の段階で「ボタンの掛け違い」があると後に不満、苦情になること、そして「利用者満足度」は「実際に提供された商品・サービス」を「利用者の期待」で除したものであることを踏まえ、「老健なら転倒はないし、なんでもしてくれてずっと面倒みてくれる」などといった過度な期待を持たれないよう、入り口で十分時間をかけて利用者や家族の期待を適正なものにすることが満足度は違ってくると指摘しました。

 また3つ目のポイントである「職員満足」については「職員が満足していないのに利用者が満足するでしょうか。職員が不満を持っていたら適切なサービスはできません」と不適切なサービスにならないためにも職員満足を高める必要性を説きました。そして職員満足を考える上で必ずでてくる人事労務について、法律の考え方や定めておくべき職場の規律、人事評価および処遇のあり方などについて解説がありました。

 さらにキャリアアップやハラスメントについても言及した上で本田先生は「利用者に選ばれる施設、そして職員に選ばれる施設を目指しましょう」と呼びかけ講義を締めくくりました。006IMG_0138

(つづく)

キャリアアップ研修(中堅者)開きました(県委託事業:その2)

 中堅者研修の次のカリキュラムは「中堅社員のマネジメント力向上に向けて ~部下・後輩の指導育成力アップ」。株式会社インターリスク総研の本田 茂樹 先生に講義をお願いしました。001IMG_0072

 講義ではまず部下や後輩を指導する上で(1)「ちゃんとやってね」ではダメ、(2)説明を理解しているとは限らない、(3)大事なのは過去ではなく未来・・・という「3つの落とし穴」があるという3つのポイントについて説明がありました。この中で(1)については「『ちゃんと』の基準はありません。『ちゃんとやれ』と言われてもどうやっていいかわかりませんので具体的な指示が必要です」とのことでした。002IMG_0077

 次に指導育成力をアップする手法の一つとして「コーチング」について学びました。「コーチ(COACH)」とはそもそも「馬車」の意味で、「乗客を目的地に運ぶため」のもの。そこから転じて「コーチング」とは「対話を重ねることを通して、クライアント(コーチを受ける部下・後輩)が目標達成に必要なスキル、知識、考えを備え、行動することを支援し成果を出させるプロセス」だそうです。そして「コーチング」をする上で重要なポイントとして「人は無限の可能性を持っている」、「その人が必要とする答えは、その人が持っている」、「その答えに気づくためには支援が必要」があり、「指示する、アドバイスする、教える、多数を相手にできる、受け身になりやすい」を旨とする「ティーチング」に対し、「コーチング」は「相手から答えを引き出す、自発性を出す、動機づけができる、個別対応、時間がかかる」など、両者の違いを学びました。003IMG_0087

 またコーチングに必要なスキルである「傾聴」、「承認」、「質問」については、受講者同士によるロールプレイも交えながら実践的に学習していきました。この中で本多先生は「傾聴」の重要性について「聞く」という行為が「相手の声や言葉が聞こえてくる、音として入ってくる」のに対し、「『聴く』という字は『十四の心』と心と書きます。相手が何を言いたいのか、意識的に耳を傾けて『聴いて』下さい。利用者や部下、後輩と話すときは傾聴をして下さい。また先入観を持たず白紙の状態で相手の言うことを聴く『ゼロポジション』も大事です」と説明。受講者は傾聴を示す態度である「うなずき」、「あいづち」、「オウム返し」などによりその効果を実体験しながら真剣に取り組んでいました。004IMG_0091 005IMG_0105

(中堅者研修レポートおわり:管理者研修レポートに続く)

キャリアアップ研修(中堅者)開きました(県委託事業:その1)

2月8日と9日、当協会主催による「平成28年度キャリアアップ研修(中堅者研修・管理者・新人)研修」を宮崎市のJAアズム別館で開催しました。

 この研修会は地域医療介護総合確保基金にかかる介護人材確保推進事業として、宮崎県の委託を受けて当協会が昨年度より開催しているものです。002IMG_0037

 8日の午前中は「中堅者研修」には43人が受講しました。まず「中堅職員のためのメンタルヘルス」として「NPO法人人間関係アプローチきらきら」の錦井 祐子先生に講義をしていただきました。講義ではメンタルヘルスの4つのケア(セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケア)、ストレスの概念およびストレス反応の現れ方(心理面、身体面、行動面)、そしてラインによるケアの具体的内容やポイントなどについて説明がありました。001IMG_0054

 この中で「ラインによるケア」として管理監督者が行うケアには(1)職場環境などの問題点の把握と改善、(2)「いつもと違う」部下の把握と対応、(3)部下からの相談への対応、(4)メンタルヘルス不調の部下の職場復帰への支援・・・の4つがあるとのことを学びました。そしていつもと違う部下に気づいた場合の対応として錦井先生は「『気づいて、聞いて、つなぐ』ということを覚えておいてください。職業柄皆さんが話を聞いたら自分で解決しないといけない、と思うかもしれませんが、抱え込む必要はありません。状況を聞いたら専門家につないで下さい」と管理監督者は専門家との仲介役であることを強調しました。005IMG_0031

 またグループワークでは「リフレーミング」のやり方を学びました。「リフレーミング」はある枠組み(フレーム)でとらえられているものごとの「枠組みをはずして、違う枠組みで見る」こと。つまり同じものごとでも人によって見方や感じ方が異なり、ある角度で見たら長所にも短所にもなるという考え方で、たとえば「どうしても無理してしまいます」と自分の短所を語る人に対し、「頑張り屋ですね。責任感がありますね」とリフレーミングしてやることで気持ちが前向きになり、やる気を引き出せるということでした。これを受けそれぞれのグループではメンバーが自分の短所を上げ、それに対して他のメンバーが長所にリフレームして返して上げるワークを実践し、その効果を確認するとともに、適切なリフレーミングのための適切な言葉掛けを身につける必要性を体感していました。003IMG_0030004IMG_0051

 講義の終わりに「(リフレーミングのための)言葉の貯金をして、いろいろな言葉をかけてあげてください。皆さんの言葉の力は強いです。部下や後輩、そして自分自身にも言葉をかけてあげて元気に過ごしてください。そのためにもまずはセルフケア。自分がプラスでないと人の話を聞いてあげられません。自分をプラスにした上で話を聞いてあげて下さい」と呼びかけた錦井先生に、受講者からは感謝の拍手がおくられました。

(つづく)

高齢者に多い事件・事故学びました(支援&在宅部会合同研修会:その5)

001IMG_9828  (4)具体的事例と対応策の講義は交通事故に続き、「詐欺被害」、「施設事故」、「その他」について説明がありました。「詐欺被害」に関して講師の元警視 宮崎県警察本部 生活安全部参事官 兼 特別機動警察隊長の山路 英敏先生は、ご自身が警察署長を務めていた際に続発した不当な訪問販売の事例を紹介しました。犯人は一人暮らしの高齢者宅ばかりを狙い訪問。「屋根が傷んでいたので修理しました(実際にはどこも傷んでいないし修理もしていない)」と修理代をだまし取るという手口だったとのこと。結局その犯人は検挙されたのですが、「犯人を特定し、検挙できた突破口となったのは、しっかりした高齢者がおられて、領収書を書いてもらっていたからでした」と、社会常識として領収書をもらうよう高齢者に注意を喚起するよう参加者に呼びかけました。

 「施設管理」に関しては山路先生が鑑識課長をされていた時、コンセントにかぶったホコリが原因で火災になった事例を紹介し、施設管理にあたっては電気のたこ足配線やガス設備との距離などに注意すること、またそれらが原因となって起こる火災には避難誘導などの対策も含めて取り組みを徹底するよう強調しました。003IMG_9834

 最後に山路先生は「高齢者を事件・事故から守るための提言」として次の項目を示しながら「できるだけその人の顔を見て、声を聞いて下さい」と言い添えました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【高齢者を事件・事故から守るための提言】

◆《事件》

 (1)コミュニケーションの醸成(言葉を交わす)

 (2)事件化に向けた証拠の収集

 (3)関係機関との連携(警察、消費生活センターなど)

◆《事故》

 (a)シミュレーションの構築

 (b)情報の収集と共有化

 (c)こまめな記録化

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 そして山路先生は「この中の『(2)事件化に向けた証拠の収集』についてひとつ紹介したいと思います」と言いながらとった行動は参加者を驚かせました。002IMG_9871

 講演の冒頭「私は時間を守りたいと思いますので、念のために時計を置いておきます」と参加者に向けて置いた時計(?)を取り上げると「これは何だと思いますか?時計だと思いますか?」と問いかけたのです。唖然とする参加者に山路先生は「これは録画も録音もできます。こういうものでしっかり記録しておくことは、何かあったときに自分たちの身を守ることになります。言葉で説明するよりも画像がある方が強いです」と付言し、客観性のある正確な記録が自己を守る重要な手段となることを、道具を用いて示しました。

 講演の最後に山路先生は「法の無知は無罪にあらず」、「組織内での情報共有と共助が不可欠」、「『悩み』は初期的段階での解決が重要」とスライドに示し、「何よりも自覚を。皆様が色々なものを検討し、相談し情報を共有化し、そしてグッズも使いながら高齢者の事件や事故から身を守って下さい。併せて自分たちの身も守って下さい」と呼びかけて締めくくると、会場からは感謝の拍手がおくられました。004IMG_9858

 施設内はもとより、様々な生活場面で生じる高齢者が関わる事件や事故の実際を知るとともに、それらにどう対応していくかを具体例やグッズなどを用いて非常にわかりやすい説明があり、明日からの業務に役立つ大変有意義な研修会となりました。

(おわり)

高齢者に多い事件・事故学びました(支援&在宅部会合同研修会:その4)

 研修会も終盤にさしかかり、(4)具体的事例の紹介と対応策に移りました。事例は「(交通)事故」、「詐欺被害」、「施設事故」、「その他」の4つが上げられました。

 その中で交通事故については10万人当たりの事故発生率は20歳以上65歳未満が3.7人であるのに対し、65歳以上の高齢者では10.6人、約3倍に増えるとのことでした。山路英敏先生は「65歳以上になると事故の発生率が高くなるのではないかと思います。ですから皆様が高齢者のいる家庭を回られる時には運転免許証の有無や自動車に傷が入っていないかなどを確認していただくと、悲惨な事故が減るのではないかと思います」と参加者に呼びかけました。001IMG_9831

 さらに「横断中の事故が多い」と指摘。高齢者の事故の特徴として(1)高齢者は体力が衰えている一方で、昔の(身体能力の)感覚が優先される、(2)そのため左側から車が来ていても「これくらいなら渡れる」と判断して渡りはじめる(しかし身体がついていかない)、(3)そのため間に合わず車が来てぶつかる、(4)このようなことから渡り初めの事故ではなく渡り終える時の事故(=左から来た車にぶつかる)が多い・・・の4つを上げました。

 また夜間の自動車走行でライトを下げている場合、40メートルしか見えないことを踏まえ、高齢者には目立ちやすい服を着ることや反射テープを着けることを勧めるよう参加者に促しました。

 そして「大事なこと」として「死亡事故は非常に減ってきていますが、これはあくまでも『24時間以内に死んだ人』をカウントしているわけです。今は車の性能が良くなっていますし、医療技術も発達しています。そうすると24時間以上経って亡くなった方は死亡者としてカウントされていないわけです。24時間以上経過して亡くなった方も加えるとまだ多くなるのではないかと思います」と統計上の問題を指摘しました。さらに「高齢者の場合は交通事故による怪我そのものよりも、既に持っている病気などの関係でそれが重篤化することが予想されます。すると思ったよりも長期入院となってしまいます。やはり高齢者も自分の身は自分で守ることが大事であり、回りの方々も気をつけるように注意を促していただけると良いと思います」と説明すると、参加者は身を引き締めて聞いていました。002IMG_9838

 一方65歳以上の高齢者自らが運転して事故を起こす場合、「市街地よりも郊外の事故が多い(高齢者はあまり混雑した所は運転したくないため)」、「夜間よりも昼間の事故が多い(暗い時は恐いので明るいうちに動きたいと考えるため)」といった傾向があることなどを学びました。

(つづく)

高齢者に多い事件・事故学びました(支援&在宅部会合同研修会:その3)

 支援相談員研究部会と在宅支援研究部会による合同研修会「高齢者に多い事件・事故とその対応」。休憩を挟んだ後、防犯用品を使って事件から身を守る方法が紹介されました。講師で元警視 宮崎県警察本部 生活安全部参事官 兼 特別機動警察隊長の山路 英敏先生はまず5,6年ほど前に開発された新型の小型さすまた(「刺股」と書きます)を取り出して実演を行いました。001IMG_9856

 従来のさすまたは腹や胸を挟んで壁などに押さえ込むものですが、押し当てる壁がない広い場所では効果がなく、逆に危険な場合もありますが、このさすまたは内部のワイヤーが腕や手首、足首を締め付け、完全にロックされ抜くことができなくなるものだそうです。002IMG_9847003IMG_9851

 小型で軽く、取り扱いも簡単で女性でも屈強な男性を押さえつけることができるとのことです。004IMG_9862

 次に紹介されたのが銀行などにある防犯用カラーボールのスプレー版。約10メートルは届き、ついた色は容易には落ちないそうです。「付いた色は警察が捜査、検挙する際の重要な手がかりになります。『身長が170センチくらいで帽子とマスクとサングラスをしていた』ではわかりません。しかしこういう目印がついていると非常に蓋然性が高く、検挙につながります」とその効果を説明しました。

 このような防犯用品を施設に備えるだけではなく、実際にそれらを使わなければならないような場面に遭遇した場合を想定し「1年に1回でも良いですから講習を行って下さい」と、山路先生は訴えました。

 【information:防犯・護身用グッズの紹介、講習、販売について】

※今回の研修会での実演は、これらの用品を取り扱っている「ありがとう地球さんの商事」の協力を得て行われました。「ありがとう地球さんの商事」では施設からの要望に応じ、無料で防犯研修会を開き、グッズの使用方法講演や訓練、護身術の指導を行っていただけるそうです。

「ありがとう地球さんの商事」》代表:西本 正弘 様(宮崎県警察OBです)

http://www.miyazaki-catv.ne.jp/~m-24tikyu/top/index.html

〒880-0841宮崎市吉村町冬治甲850-23

TEL:0985-22-1811(ファックス兼用)

携帯:090-3070-2567

 (つづく)

高齢者に多い事件・事故学びました(支援&在宅部会合同研修会:その2)

  (2)高齢者の事件・事故の実態については、少子高齢化が進展の一途をたどる中、一般刑法犯が平成14年をピークに減少している一方で、高齢者の増加率は大きくなっているとのこと。具体的には平成9年と平成19年における犯罪をした高齢者の数を比較すると、60歳代が2.5倍、70歳以上では4.6倍となっており、「全体の犯罪が下がっていく中で、高齢者が犯罪に関わっていることが多くなっていく事が予測されています」と山路先生はスライドを示しながら説明しました。001IMG_9811

 そして「高齢者で初めて犯罪をおかす人」は53.2パーセント、その中で何度も犯罪を繰り返す「再犯」は2.6パーセント。「高齢者はそれまでまじめに生活してきた人が多い中で、はじめて犯罪をやってしまう。そして2度と二度と犯罪を起こさないという傾向があります。また検挙された人で罪が軽いと罰金とか起訴猶予になりますが、それが71.9パーセント。つまり高齢者の方を総括して言うと、『初めて犯罪する人が多く、繰り返す人は少ない。刑務所に入らず罰金刑などの軽い処罰を受けてしまう人がほとんど』ということです」と、高齢者がおかす犯罪の傾向をスライドで事例を紹介しながら解説しました。

 さらに高齢者による万引きに関し、「私が経験した中でもかなり増えてきています」と前置きし、「かなりお金をもった方が実行するというのが特徴的な傾向です。『お金がないから』、『食べるものがないから』ではありません。子どもの万引きの場合、遊び感覚がやるのがほとんどですが、高齢者の場合、社会との関連性や家族との関連性が疎遠になり、自分自身が孤独に陥ったときにスリルを覚えるためにやると言う傾向があると思います」と話すと、受講者は地域社会や家庭で高齢者を孤立させないために老健施設が果たすべき役割の重要性を再確認しながら聞き入っていました。002IMG_9820

(つづく)

高齢者に多い事件・事故学びました(支援&在宅部会合同研修会:その1)

 (公社)宮崎県老人保健協会支援相談員研究部会と在宅支援研究部会は1月27日宮崎市の宮崎観光ホテルで合同研修会を開きました。県内会員老健施設などから60人が参加しました。001IMG_9789

 開会にあたり主催者を代表して挨拶に立った在宅支援研究部会の齋藤恵太副委員長は「今日は色々な知識や情報をしっかり学んでいただくとともに、それを持ち帰り各施設で共有して下さい」と呼びかけました。

 今回の研修テーマは「高齢者に多い事件・事故とその対応」。講師は元警視 宮崎県警察本部 生活安全部参事官 兼 特別機動警察隊長の山路 英敏先生。山路先生は宮崎県警に入数々の要職を歴任され、宮崎県の平和と安全のために尽くしてこられました。退職後はこれまでの知識と経験をいかし、危機管理の専門家として企業や団体での指導・教育に携わっておられます。002IMG_9794

 「今日は貴重な時間をいただきまして高齢者の事件や事故にどう対処すべきか、ということと、皆様方が普段仕事をする中で『これは知らないと損だ』ということなどを話したいと思います。気を楽にして聞いていただきたいと思いますが、私は時間を守りたいと思いますので、念のために時計を置いておきます」と話し始めた山路先生。「時間を守るため」と言いながらデジタル式の置き時計を取り出すと、テーブルの上に置きました。しかしなぜかその時計は受講者の方に向けられていました。実はこの時計にはすごい秘密があり、後になって受講者は驚かされることになるのですがこの時は知るよしもありませんでした。003IMG_9805

 講演は(1)警察組織について、(2)高齢者の事件・事故の実態について、(3)事件に備えて身を守るための方法(道具を使って)、(4)具体的事例と対応策・・・という流れで進められました。

 (1)の警察組織については、宮崎県、九州、そして全国における警察組織について概要を説明した上で、「重要なのは警察には独自の情報システムがあるということです。情報が外に漏れないようにしながら、全国の警察で確認ができるよう、独自のネットを持っているということです。ですから皆様が交番や駐在所などで相談した内容はで保護されて、なおかつ解決に向けて迅速に動けます。ということは、皆様が高齢者から相談を受けたり『おかしいな』と思ったりしたことを交番や駐在所に相談しても、外には絶対に漏れないということです。そして全国的な視野の中で対応してもらえるということです。それから『警察安全相談』という言葉を覚えておいて欲しいと思います。高齢者から身の回りのことで相談を受けた時などは交番や駐在所に行って『警察安全相談で来ました。内容はこういうことです』と相談してもらえれば、この情報システムにのっていきますし、そのまま放置されることの無いようチェックも行われます」と身近な相談窓口である「警察安全相談」を紹介し、身近な交番や駐在所での警察安全相談の活用を呼びかけました。004IMG_9827

(つづく)

「全国大会 愛媛」登録受付開始!

愛媛大会登録受付開始(s)

 「第28回全国介護老人保健施設大会愛媛in松山」の演題登録が1月23日からスタートしました。第1次演題登録締切〈演題名・抄録要旨(100文字以内)〉は4月14日(金)正午まで、抄録本文入力締切(2,400文字以内、図表のある場合は1,600文字以内)は4月28日(金)正午までとなっています。

 この大会は「坂の上に輝く一朶の白い雲 ~超高齢社会のニーズに応えられる老健を目指して~」をテーマに掲げ、7月26日(水)から28日(金)にかけて、ひめぎんホール(愛媛県民文化会館)ほかで開催されます。こちらをご参照の上、奮ってエントリーしましょう!

2月開催研修会のご案内

 2月になりました。今月もよろしくお願い申し上げます。

 2月は当協会の事務長会および各研究部会主催の研修会等が目白押し。それぞれ開催日時、場所、申込締切が異なりますのでご確認の上申込および参加方お願い申し上げます。なお、それぞれの詳細および申込・問合せ先は下記研修会名にリンクを貼っておりますのでご参照下さい。

【2月開催研修会(当協会主催:県委託事業含む)】

1.「キャリアアップ研修(宮崎県委託事業)」

H28キャリアアップ研修カバー(ts) (1)基礎研修:2月9日(木)9時50分~15時40分

 (2)中堅者研修:2月8日(水)9時50分~12時00分

 (3)管理者研修:2月8日(水)13時00分~15時10分

 ※場所はいずれもJA・アズム

 ※申込締切は本日(2月1日)です。

 

2.リスクマネジメント研修会(看護・介護研究部会主催)

看護介護部会リスクマネジメント研修(続報)20160218(ts) 2月18日(土)13時30分~15時30分

 JA・アズム別館202研修室にて開催

 ※申込締切:2月10日(金)

3.「食べられる口」学ぶ研修会(リハビリテーション研究部会主催)

%e3%83%aa%e3%83%8f%e9%83%a8%e4%bc%9a%e7%a0%94%e4%bf%ae%e4%bc%9a20170218ts 2月18日(土)15時~17時

 宮崎リハビリテーション学院にて開催

 ※申込締切:2月14日(火)

4.「R4システム」学ぶ研修会(高齢者ケアプラン研究部会主催)

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 JA・アズム別館202研修室にて開催

 ※申込締切:2月3日(金)

5.介護報酬改定セミナー(事務長会主催)

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 宮日会館にて開催

 ※申込締切:2月6日(月)

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