雑談

リハビリに貧乏ゆすり?

  48日の日本経済新聞を広げて、驚きと興味の声を上げた方も少なくないのではないでしょうか?「貧乏ゆすりに意外な効能がある」という記事が載っていたのです。ガクガクと際限なく膝を揺すり続ける、あの貧乏ゆすり。「行儀が悪いからやめなさい!」と親から膝をピシャッと叩かれ、厳しく戒められた、あの貧乏ゆすり。その貧乏揺すりが健康に良いというのですから、そりゃあ驚きます。

 記事によると、貧乏ゆすりには次のような効果があるそうです。

 

(1)手足の冷えが改善される

・・・貧乏ゆすりを行うことで、ふくらはぎの筋肉が伸び縮みし、血液を心臓へ送り返すことで全身の血行がよくなる。女性に多いむくみの解消や、エコノミークラス症候群の予防にも役立つ。

(2)変形性股関節症の治療に役立つ

・・・軟骨を培養するときに外から刺激を与えると成長しやすいことから、貧乏揺すりをすることで、軟骨を再生する効果が期待できる。軟骨がすり減って炎症を起こし激痛を生じる変形股関節症の治療に活用できる。

 

 実験や実際の治療を通じて、これらの効果が確認されているそうですから、驚きの一方で、「なるほど」と納得させられます。しかも、この「貧乏ゆすり」、副作用はないとのこと。そしてこれらのメリットがありながらも、貧乏揺すりをするのに「お金がかからない」(そりゃあそうだ)ときたら、これは見過ごすわけにはいきません。

 リハビリテーションの実践を通じて高齢者の在宅復帰を目指し、地域社会での生活の継続をサポートする老健として、「貧乏ゆすり」を日々のリハビリに取り入れてみるのも一考の余地がありそうです。ただし、「貧乏ゆすり」なんて、名称がよくありませんよね。記事には「『健康ゆすり』と呼びたい」との専門家のコメントも紹介されていました。「さあ、みなさん!今から『健康ゆすり』を始めましょう。よーい、はじめー!!」という光景が老健で見られるようになるかもしれませんね。

「”じゅんじゅん”のすすめ!」

 早いもので四月も半ばを過ぎました。多くの老健施設で新人職員を迎え、日々その指導、教育が行われていることと思います。慣れない、初めての職場環境で、ストレスが溜まっている新人もいるのではないでしょうか。

 そんな新人育成の心掛けとして、「”じゅんじゅん”のすすめ4箇条」なるものを提唱したいと思います。

 

「”じゅんじゅん”のすすめ 4箇条」

(その1:『恂恂に!』)

 ・・・まめやかに、真心をもって教えましょう。

(その2:『循循に!』)

 ・・・秩序正しく整然と、穏やかに教えましょう。

(その3:『順順に!』)

 ・・・順序を追って、教えましょう。

(その4:『諄諄に!』)

 ・・・ていねいに、繰り返し教えましょう。ただし、一字で「諄い」だと「くどい」となりますからご注意。

 

 いかがでしょうか。4つともすべて「じゅんじゅんに」と読みます。え?同音異義語をならべただけで、こじつけっぽい!?ご指摘ごもっともです。しかし、案外核心をついているかも(^o^)。ご参考いただければ(あわよくば実践いただければ)幸いです。じゅんじゅん。

 

※参考文献:『読めるようで読めない漢字2500』(一校舎漢字研究会)、『広辞苑』

ついてみマッセ!?

  ビリヤードが大流行したのは、四半世紀以上の前のことでした。各地にビリヤード場ができて、大勢の若者達で順番待ちの状態でした。各地で大会もありました。あのNHK教育テレビでも「ビリヤード教室」が毎週放送され、若者の間でも「昨日の”ビリヤード教室”みたね?」「うん、見た!あの技をさっそく今日ためしに行ってみようや!」などと好評でした。しかしその後、人気は下火となり、ビリヤード場も無くなっていきました。球を上から突いて強い回転を与える「マッセ」という大変高度なテクニックがあったのですが、素人がやると高価なビリヤード台を痛めるためどの店にも「マッセ禁止!!」という張り紙が貼ってあったのも懐かしい思い出です。

 ところが、です。今、高齢者の間でビリヤード人気が再燃してきているらしいのです。330日の宮崎日日新聞に「高齢者に人気 ビリヤード 快感味わおう」という記事が載っていました。認知症予防にも効果がある、というのです。

 記事では、東京の有料老人ホームで開かれているビリヤード教室で、熱心に玉を突く高齢者の様子が紹介されていました。車椅子に乗ったまま、肩の高さで突く人もいるとのこと。

 高齢者がビリヤードをすることの効果として、専門家のコメントが紹介されていました、それによると、

(1)介護予防の基本である「足腰」と「身体のバランス機能」を鍛えるのに最適・・・

これは、太ももやふくらはぎなどの「抗重力筋」が鍛えられるだけでなく、球を突くときのダイナミックな動きで、身体のバランス機能の強化にもつながる

(2)球の全体の配置に気を配りながら、どのように落としていくかを考える過程が、認知症の予防になる

ということでした。うーん、なるほどφ(..)メモメモ。

 ビリヤードの魅力といったら、やはり球をカコーンと突いて、それが別の球にカキーンと当たって転がって、そして穴(ポケット)にスポッと入る時の快感でしょう。それが意図したコース通りだったら、最高ですし、そうでなくてもあたかも狙って突いたかのように決めのポーズをとったりしたものです。

球を突くことで、杖を突かなくてもよいくらい身体機能が向上したら、キュー(球を突く棒)を背中にしょって、さっそうと歩く高齢者の姿を見かけるようになるかもしれません。おまけに認知症の予防になって、生き甲斐にもつながれば、その一石二鳥、いや三鳥になるかもしれませんね。老健のリハの一環としてビリヤード、略して老健リハビリ、いかがなものでしょうか(^o^)

 

おぼろ月夜

 

 

oborodukiyo.jpg 

 「菜の花畠に入日薄れ 見わたす山の端霞ふかし 春風そよふく空を見れば 夕月かかりてにおい淡し」。老健の利用者様がご存知の春の歌ベスト3に入る(かもしれない)名曲がこの「朧月夜」です。

 「朧(おぼろ)」を広辞苑で引くと、最初に「はっきりしないさま。ほのかなさま。薄く曇るさま。ぼんやり。ほんのり。朦朧(モウロウ)」とあります。いずれもクリアーなイメージとは対極にあります。しかし、日本人にとっては、これがいいんです。「日本人はハッキリしないネ。あいまいはダメよ。はっきりしなさい!おぼろはNo!!ね(`ヘ´) 」と他国の人から言われたとしても、朧昆布、朧豆腐、朧饅頭、そしてこの朧月夜、いとおかし、です。

 それにしてもこの「朧月夜」の歌詞はなんとも素晴らしい叙景詩だと思います。特に2番がしびれます。と言っても、5つの風景(うち2つはがそれ発する音)を並べただけなのです。つまり、

(1)里わの火影(ほかげ)

(2)森の色

(3)田中の小路(こみち)をたどる人

(4)蛙(かわず)のなくね

(5)かねの音

これらを列挙し「それがどうした?」と疑問を抱かせておいて、最後に・・・

「さながら霞める(かすめる)朧月夜」

と締めくくっているわけです。ちなみに、この場合の「さながら」は「のこらず、すべて」という意味で用いられていると思います。こいつはやられた!です。結句に至るまでに、それぞれの様子を想像させておいて、これらをいっきに霞めてしまうのですから。そして改めてこれら5つの姿を思い浮かべ直す作業をするうちに、この曲の素晴らしさを再認識し、春のこの時期の「朧」な美しさに心を打たれてしまいます。単に視覚的要素だけでなく、「蛙のなくね」、「かねの音」という聴覚を刺激する要素も入れ込んだところがまたいいです。作詞された岡野貞一氏の思う壺にまんまとはまって、心打たれてしまいます。

 44日の朝日新聞に、「Jポップ歌詞 瞳閉じすぎ? 目立つ紋切り型に批判も」という記事がありました。最近のヒット曲には、「あれ、このフレーズ、どこかで聞いたような」というのが増えているのではないか?と問題を提起する内容でした。

 

 

DSCN2010.JPG せっかくの春のこの時期、みんなで「朧月夜」を歌いつつ、その歌詞の素晴らしさを堪能しながら、これから日本の音楽はいかにあるべきか、考えてみてはいかがでしょうか。

「なんだろう?」が大事

  46日の朝日新聞に「神経性激痛原因分子に”親分”」という記事が載っていました。けがや病気が治った後にも激しい痛みが残る「神経障害性疼痛(とうつう)」を引き起こすたんぱく質を、九州大学大学院の研究グループが明らかにした、という内容でした。世界で2千万人が苦しんでいるとされるこの痛みのメカニズムが解明されたことで、早くその治療法が確立されるといいと思いながら読みました。

 さて、その記事から目を下に移した次の瞬間、「なんじゃこりゃ?」としばしあっけにとられてしまいました。その記事には「ゴッホの”モコモコひまわり”謎解明」という見出しが立っていたのです。

 あのゴッホの名画「ひまわり」に登場するモコモコした花を咲かせる遺伝子を、米国の研究チームが特定したという内容でした。通常は褐色の中心を黄色の花びらが囲むのに対し、ゴッホの「ひまわり」には、黄色の花びらが全体に密集した「八重咲き型」も登場しており、その現象が起きる理由がこれまで謎だったのだそうです。

 研究チームでは掛け合わせや遺伝子解析を行い、その謎を解明したとのこと。その事自体、称讃に値するのですが、ゴッホの名画を単に「ああ、美しい絵だなあ」と鑑賞するのではなく、植物学的観点からとらえて、「このひまわり、普通のものとどこか違うんじゃないか?」と疑問を持つところがすごいと思いました。その一方で自らを省みたとき、ネット社会のまっただ中にいて、あまりにも多くの情報が溢れ、かつ簡単に入手できるため、それら一つ一つをじっくり吟味せず、鵜呑みにしているのではないか?と、考えてしまいました。

 「なんだろう?」、「なんでだろう?」と疑問を持つこと。これは研究の第一歩だと思います。私たち老健施設に勤める者にとってもこれは同じ事が言えるのではないでしょうか。日々何気なくこなしている業務や、目の前で起こっている様々なことに疑問を持つことが、ケアの向上や、利用者の生きがいの創出、そして私たち自身にとって、働くことの喜びにつながる第一歩になるのではないか?と思わされた”モコモコひまわり”の記事でした。

その差50度(゜_゜>)

 普段はすごく慌ただしく新聞を斜め読みすることが多いのですが、せっかくの休日にはじっくり読み込んでみよう!ということで、ちょっと前のことですが、331日の宮崎日日新聞、その活字を一字一字、ていねいに拾ってみたのでした。そうすると、びっくりするような小さな記事もあることに気付きました。

 それは「世界の天気 WORLD WEATHER」(328から29日、AP通信)の欄。ここなんぞは平日に目を通すことなど、まずあり得ません<`ヘ´>。なぜならば、関係ないからです。ソウルに北京に香港など、世界12都市について、晴れか、雨か、はたまた曇りか、などと書いてあるのですが、行かないもん(_)!!っていうか、行けないもん(ToT)。それを知ってどうしろというのか?と思っていたのです。

 ところが、この日、そこをまじまじと読んでみると、驚愕の事実に気づきました。バンコクの最高予想気温は37度!わぁお、すんごく暑いじゃん!!一方、モスクワの最低予想気温はというと、なななんとマイナス13度!!ひゃあ、とっても寒いじゃん!!そしてその差は実に50?(o)/!世界にはたくさんの人々が住んでいるとはいえ、よくもまあ、こんなに寒暖の差がある中で、みんな暮らしているのだなあ、と驚かざるをえませんでした。ちなみにモスクワの最高予想気温は1度。これはソウルの最低と同じでした。うーん、人間って、すごい。

 世界の天気はさておき、今週の宮崎はいまだに朝晩の冷え込みが厳しい時があります(今日はそうでもなかったですけど)。4月になったのに、です。これぞ、「春寒」ということでしょう。老健に勤務されている皆様におかれましては、利用者の体調管理に十分留意するとともに、自身の健康にもお気をつけて業務に当たりましょう。

いきなりトップギア?

 いよいよ新年度スタートです。老健職員に限らず、社会人、学生など様々な人達が気持ちをあらたにして平成24年度の幕開けを迎えられているのではないでしょうか。

 そんなフレッシュな気分に水をさすようではありますが、どうにも気になる言い回しがありますゆえ、一筆したためんといたす次第でございます。

 「・・・この重責を全うするため、わたくしは最初からギアをトップに入れて、全力で取り組んで参りたいと思う所存です」・・・などという挨拶をテレビなどで耳にすることがあるのです。果たしてこの表現は正しいのでありましょうか?私は違う!と思うのです。

 マニュアルミッションの車(MT車)、つまり4速や5速で、はたまた6速などのシフトレバーと、クラッチペダルがあるやつで、そのクラッチペダルを踏んだまま、おもむろにギアをトップに入れて(4速なら4速、5速なら5速、そして6速なら6速)、つまり、「最初からギアをトップに入れて」スタートしてみると、一体どうなるか・・・。

 ガックン(>_<)!!・・・エンスト、つまりエンジンストップです、はい。当然車もストップです。まれにエンストせずに動き出したとしても、その加速の遅いことこの上なし。「ガタコン、ガタコン」と、いわゆるノッキング(異常爆発)を起こして、故障の原因にもなります。ドラマの名セリフよろしく、「なんじゃこりゃあ!」と叫ばなければなりません。 

つまり、「最初からギアをトップに入れたのでは、スタートすらできない」ということなのです。そうです。乗用車の場合、スタートはローギア、すなわち1速です。それから2速、3速、と入れていきながらスピードを上げ、最後にトップギアに入れる、これが正しい方法だと言えます。

 現在の乗用車は、ほとんどがオートマ車(AT車)となってしまいました。このような言い間違いをたまに耳にするのも、マニュアルミッション車をあまり見かけなくなったからでしょうか。運転免許も「オートマ限定」なるものが出て久しいですし(ちなみに、某有名作家も、自動車免許を持っていなかった頃に、この言い誤りをしていたとカミングアウトしていました)。

 ともかく、平成24年度は始動しました。まずはローギアからのスタートを心掛けましょう。いきなりトップギアに入れたのでは走り出せません。エンストしないよう、ローギアから徐々にシフトアップしていこうではありませんか。

(※)上記の「トップギアに入れて発進する」行為は、車の故障につながるばかりでなく、重大な交通事故を引き起こす恐れもあり、大変危険です。決して行わないで下さい。また、仮にこれを行った結果、事故等を引き起こしたとしても、当方では一切の責任を負いませんので申し添えます。

応援してます研究大会(^^)/~~~

 

 

DSCN1368.jpg 僕の名前はスライド映写機。スライドプロジェクタともいいまーす。しかもライカだよ、アマチュアカメラマンなら誰もが憧れるライカだよ(o ̄∇ ̄o)♪リバーサルフィルムで作られた「スライド」を大きなスクリーンに拡大投影する装置だよ。え?知らない?そんなぁ( ̄□ ̄😉

 10年くらい前までは、いろんな学会の会場で、僕はいなくちゃならない存在だったんだ。主役になることは絶対にないんだけど、最優秀助演男優賞くらいはもらってもおかしくなかったはずさ。僕がおなかの中に「スライド」を一枚ずつのみこんで、「ファイアービーム」と叫び・・・たくなるをぐっと我慢して、強烈な光線をスクリーンに発射するとあら不思議?(o)/!発表者が一生懸命作った、だけどちっちゃなスライドが、スクリーン一杯に拡大されて映し出されるのさ。そして会場のみんながそれに注目するんだ。その瞬間が最高に気持ちよかったなぁ。

だけどうっとりしてはいられない。聞き耳を立てておかなくちゃいけないんだ。発表している人がいつ「次のスライドお願いします」と言うかわかんないからね。それが聞こえた途端、僕はお中からスライドを吐きだして、次の1枚をサッとのみ込むんだ。そしてやっぱり「ファイアービーム」、なんて言わない。だって僕は最優秀助演男優なんだから。次の1枚にみんなの視線が集まれば、それで満足なのさ。

 

 

DSCN1367.jpg

      (横から見たところ。ここにスライドをセットしたんだ)

 

そんな僕だけど、ここんとこすっかり仕事がなくなっちゃったんだ。聞くところによると、コンピュータの技術が進歩して、「パワーなんとか」というやつがポイントを稼ぎ、羽振りを利かせているらしい。そいつのすごい所は、スライドをいちいち飲んだりはいたりしないこと。おまけに「次のスライドお願いします」なんて言わなくてもいいんだ。コンピュータにはネズミがつながれていて、そいつの左耳をチョン、とするだけで次のスライドになるんだ。しかも、その変わりかたがすごくって、上下左右、はたまた斜めから次のスライドがスーッと滑り出てきたり、真ん中からびょーんと出てきたり、パラパラ出てきたりクルクル出てきたり、ぴょんぴょんだったりキラキラだったり・・・。あんな芸当、さすがの僕にも不可能さ。寂しいけど、僕も引退だよ。

そんな僕だけど、いよいよ明後日、つまり316日に迫った9回社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会は応援してるよ。この大会も年を追うごとに内容が充実してきて、今回は過去最高の39の演題が発表されるらしい。実はこの大会も、最初の頃は僕が活躍してたんだ。もちろん助演男優としてね。白い手袋をした「スライド係」という人が、それはそれは大事に僕を取り扱ってくれて、「ああ、介護の達人って、こんなに丁寧に機械を扱ってくれるんだ。老健を利用している人はもっともっと行き届いたケアを受けているんだろうなあ」って、感動したのが、つい昨日のように思い出されるよ。

聞くところによると、この9回社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会、事前に申し込んでいなくても、当日飛び込みでも参加OKなんだって。昨日、そしておとといのブログにそう書いてあったよ。僕の出番はないけれど、この際宮崎市の宮崎観光ホテルで開かれる9回社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会に飛び込み参加しちゃおうかな?なーんてね。発表される39人の皆さん、僕はお役に立てないけれど、「パワーなんとか」を使って、落ち着いて発表してくださいね。応援してまーす(^^)y-.o

老いの春

 「老いの春」という言葉があります。広辞苑には「(1)老後の春。また、晩春。(2)正月の祝い言葉。年をとって迎える新年を祝う」とあります。

 特にこの(2)の意味で使われる「老いの春」が好きです。それは、「老いる」ということを前向きに捉えているからです。「老練」、「老巧」、「老熟」、「老成」など、「老いる」ことをポジティブな意味合いに用いている言葉は色々ありますが、春の足音が聞こえて来るこの時期には、「老いの春」という言葉が思わず浮かび、心にお日様が当たって、ポカポカあったまるような、そんな気持ちになってきます。

 「誰しも老いるのはいやだが、それは長生きするための唯一の途(みち)なのだ」と言ったのは、フランスのノーベル賞作家、アナトール・フランス(『生きるヒントになる名語録728』、三笠書店)。洋の東西を問わず、「老いる」ことは決してネガティブなことばかりではないと説いている言葉に触れるにつけ、「そうだそうだヽ(^o^)丿」と合いの手を入れたくなります。

 ついでながら付け加えますと、モータリゼーションの現代社会。「老いる」が無くては自動車は言わずもがな、それだけではなく電車も飛行機も、自転車だって錆びついて、やくせんごつなります(=”役に立たなくなってしまいます”の宮崎弁)。そうです!錆を防ぎ、潤滑するために、「老いる」がなくてはだめなのです!絶対必要不可欠なのだぁーっ?(o)/!!・・・って、それはもしかして「オイル(oil)」のこと!?・・・<(_ _)>。お後がよろしいようで。

木の芽起こし

  「木の芽起こしですなあ」と女性の利用者が言われます。ここのところ、降ったりやんだり。何となく気持ちも滅入ってしまいそうになる風景だけど、「木の芽起こしですなあ」と耳にしながら眺めると、全然違った景色に見えてしまうから不思議です。

「一雨ごとに春が来る」とも言うように、木の芽にとっては恵みの雨。今日から3月。もうすぐ桜も咲くことでしょう。そう思うと春雨の一粒、一粒さえいとおしく思えてきます。

 超早場米の産地である宮崎県。稲の種まきも始まりました。季節は少しずつ、だけどしっかりと春に映りつつあるようです。

 それにしても、人生の大先輩の言葉はなんと洞察と含蓄に満ちあふれていることでしょう。「木の芽おこしですなあ」と言われて、春雨にしんみりとなった心をシャキッとたたき起こされた気持ちです。

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