山中の賊より心中の賊

 

山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」とは、山中で手向かう賊を打ち破る   のはたやすいが、心の中の邪心に打ち勝つことはむずかしい、という意味の王陽明の言葉で、修養の困難なことを言ったものだそうです(『暮らしの中のことわざ辞典』、集英社)。

 新年を迎え、「今年こそはこれをやろう!あれに挑戦しよう!ぜったい毎日欠かさずやろう!がんばるぞー!!」などと稽古事や、資格取得、スポーツなどなどに取り組む方もおられるのではないでしょうか。しかし、だんだんと「よだき心」が湧いてきて、毎日が1日おき、2日おき、週1回・・・となって、気がつけば今年もまた三日坊主になっていた、という事になったりするのは、心中の賊を破ることができなかったからということになるわけでしょう。

 「一年の計は元旦にあり」です。今年こそ心中の賊を打ち破ろうではありませんか!がんばろう、えい、えい、おー!!

 それはそうと、このことわざにはどうもしっくりしない部分があります。それは「山中の賊を破るは易く」というところ。山の中を歩いていて、突然山賊が飛び出してきて、はたして打ち破ることができるものでしょうか。決してたやすくはないと思います。しかも、こちらが油断しているところを狙って襲ってくるわけでしょうから、よっぽど腕に自信があるか、護衛をたくさん引き連れていないとヤバイと思うのですが・・・。だからといって、「山中の賊を破るのも難しいんだから、心中の賊を破るのも難しいんだ」と、言い訳に使ってしまうのはよろしくありませんね。

「天下の剣」、「万丈の山」と謳われた箱根の山の駅伝で、厳しい上り坂をまるで落下するかのように駆け上り、そして自分の心と身体にも勝ち続けて4年連続区間賞、さらに区間新記録3回を達成した東洋大学の柏原選手。彼こそは「山中」、「心中」両方の賊を破って前人未到の偉業を残した人と言えるでしょう。柏原選手を見習って、私たちも頑張ろうではありませんか!

ひっぐす粒子でお年玉ゲット!?

 ヒッグス粒子というのがあるんだそうです。なかったら「宇宙理論および宇宙論は大幅な改訂を迫られる」とかいって、大変なんだそうです。「ものの重さ」のおおもととなっている粒だそうです。しかし、それは理論上の話とのことで、現物をちゃんと見つけた人はいないんだそうです。実験でも10兆回に1しか生成できないそうで、見つけるのがとても難しいそうです。「神の粒子」などとも言われているそうです。それが昨年12月に「垣間見られた」と発表されて大騒ぎになりました。

 見つけたらノーベル賞もんだとか。こりゃあチャンスだ!ヒッグス粒子を見つけよう!どこかにあるはずだ。見つけ出してお年玉ゲットだぁ!重たい物の下かなあ?探せ!探せ!おっ、あった、あった!漬け物石の下にあったぞー、ばんざーい・・・・・・ん?<(_ _)>。あれまあ、夢だったかぁ。

 そんな景気のよい初夢でも見てみたいと思いましたが、結局何の夢も見ませんでした(´・ω・`)。それはともかく、2012年は良い年になってくれるといい、と年の初めに思うのでありました。お後がよろしいようで(0)

 

(参考: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

平成24年になりました

  新年あけましておめでとうございます。旧年中は(社)宮崎県老人保健施設協会の活動に対し、ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

色々なことがありすぎた平成23年。思えば新年が明けたばかりの119日、新燃岳が大爆発。驚きも冷めやらぬ同22日に鳥インフルエンザが発生。口蹄疫からの復興元年としてスタートしたばかりなのに、宮崎は一体どういうことになるのやら、と思ったところに311日の東日本大震災。その後も自然災害の恐ろしさを思い知らされながら、一方では人と人との絆の大切さに触れながら、1年がこれまでにない速度で過ぎてしまったように思います。

 そうして新しい年が明けました。平成24年はいったいどのような1年になるでしょうか。どうか昨年のような天変地異が無いことを祈っています。

 一方、少子高齢化が進み、それに伴い様々な課題が加速度的に山積していく中で、老健施設が地域の中で果たす役割も、今後ますます重要になってくると思われます。

このような情勢の中、当協会も新たな変革の時を迎えようとしています。会員施設の資質向上や、対内・対外広報活動の展開による情報の受発信などを通じて、広く県民皆様の福祉増進に寄与していきたいと存じますので、本年も変わらぬご理解・ご協力方いただきますようお願いいたします。

こつごもり

  本日は1230日。おおみそか(大晦日)を「おおつごもり」と言うのに対し、その前日である今日を「こつごもり(小晦日)」と言うのだそうです(『広辞苑』より)。

 官公庁では一昨日の28日が仕事納めでしたが、この(社)宮崎県老人保健施設協会ホームページのブログは、本日が仕事納めです。振り返ってみますと、乱文駄文の数々を、よくもまあこれだけ書き連ねたものだと呆れるばかり。印刷物と異なり、紙資源の無駄にならなかったことだけが、唯一の救いと言ったところでしょうか。そんなものでもご笑覧いただいた方がおられましたら御礼申し上げます。

 平成24年のブログは12日(月)からスタート予定です。協会や会員施設の活動紹介をはじめ、四季折々、津々浦々、古今東西の話題を載せていければと思っております。皆様からのご意見、ご要望、情報提供等もお待ちしていますので、協会あてメール(info@miyazaki-roken.jp)にてお寄せください。

 どうぞ良いお年をお迎えくださいますよう祈念申し上げて、平成23年のブログ、幕を閉じさせていただきます。

まぐろとベンコ

  良い意味で「日本一」というのは手放しに素晴らしいものです。今月4日に開かれた、魚を使う料理コンテストで、延岡市の女子高生が全国2600人の頂点に立つ最優秀賞の「農林水産大臣賞」を受賞したとのこと!高校生だけの大会ではありません。主婦など一般の参加者も並み居る中での堂々の一番だからよけいにすごい事です。名だたる強剛実業団マラソン選手達をまさしく「尻目」にし、堂々日本人トップでゴールした公務員ランナーと同じくらいか、それ以上にすごいことです。

 全国漁業協同組合主催のこのコンテストで最高の栄誉を獲得したその料理の名前は「ゴマをまとったマグロのソテー・アジアンテイスト」。22日の朝日新聞によりますと、「(宮崎)県産のマグロを、中は生の部分が残るようにソテーし、春巻きなどに使うスイートチリソースと一番だし、レモン汁などのソースで絡めた」とのこと。もうこれを読んだだけでも流涎ものです。しかし残念なのは、新聞ではその味がわからない!!ということ。何度読んでもお中が空いてくるばかりです。延岡と言えばチキン南蛮発祥の地。今度は「ゴマをまとったマグロのソテー・アジアンテイスト」が宮崎の新しい味としてブレークしていくといいなあ、と思います。

 さて、まぐろつながりで言えば、日南市油津港は全国有数のまぐろ基地として知られています。それを象徴するように、「まぐろ音頭」という歌があります(作詞:矢野不二男、作曲:長津義司)。

 

 沖は荒れよがヨー 命を的よ 

船はともづな船はともづな唄で解く ソレ

ミナトアブラツ マグロノヤマニ

センリョ マンリョノ ハナガサク

 

いかにも威勢と景気と縁起が良い唄です。昭和11年にレコード化されたとのことですから、同港が東洋一のまぐろ基地としてにぎわっていた頃の様子が目に浮かぶように歌われています。

 ところで、「まぐろ音頭」の裏面に収められた「ベンコ節」というのがまたすごい!作詞がなんと、あの、野口雨情(明治15?昭20)ではないですか!「赤い靴」や「しゃぼん玉」や「あの町この町」や「十五夜お月さん」や「七つの子」や、「波浮の港」や、それからそれから・・・。上げればきりがない、あの野口雨情です(作曲:村岡素芳、編曲:杉田良造)。

 

 ハァー 日向油津あの津の峯は 

船の便りか船の便りか ヤレホイ目じるしか

 コリャ ベンコヤマカラ マグロハ ウミヨ

 ホンニ アブラツ ヨイトコロ ササ ウタヤンセ

 

 『油津』(NIC21〈日南市産業活性化協議会〉編、鉱脈社)によりますと、この曲は昭和10年、野口雨情がまぐろ景気に湧く油津港に立ち寄って作ったのだそうです。地元の人たちのもてなしもさぞかしすごかったことでしょう。「東京ガールズコレクション」が、宮崎で開催されたのと同じか、それ以上にすごかったのではないでしょうか。

 「ベンコ」とはすなわち「弁甲(べんこう)」。木造船用材のことを言います。弁は「弁才船」から、甲は柱をつなぐ材を「長押(なげし)」と言った類の押が、いつか「甲」となって船の材「弁甲」となった、という説が有力とのことです。『大辞林』(三省堂)で調べると、「杉丸太を太鼓落としに削(はつ)ったもの。宮崎県の飫肥(おび)杉が有名」と名指しで記載されているほど、粘りがあり、水に強い飫肥杉は名実ともに日本一と言えます。野口雨情も「ベンコ節」を次のように続けています。

 

 ハァー 船で積み出す飫肥杉弁甲

 今日も油津今日も油津 ヤレホイ港から

コリャ ベンコヤマカラ マグロハ ウミヨ

 ホンニ アブラツ ヨイトコロ ササ ウタヤンセ

 

 この「ベンコ節」は、なんとユーチューブで検索すると聴くことができます。是非一度耳を傾けてみて下さい。思わず踊りだしたくなるような名曲です。

 まぐろとベンコ。新しい「日本一」と、古くからの「日本一」。宮崎って本当に素晴らしいものがいっぱいだと思います。もうすぐ2012年。良い意味で、くれぐれも良い意味で、宮崎の「日本一」がたくさん出てくる年になるといいなあ、と思います。

かまどの火入れるべからず

  本日は1228日。官公庁は仕事納めです。それから、今日餅つきをする所も多いのではないでしょうか。明日の29日だと、「9(苦)をつくから縁起が悪い」と避ける傾向がありますが、逆に「29で”ふく”(福)をつき込むから縁起がいいのだ」と言う人もいたりして、果たして一体いつつくのがいいのやら・・・。

 各地で新年の準備が進んでいますが、「おせち料理」は、かつては各々の家で作っている事が多かったのではないでしょうか。でもって、少なくとも元日はそれを食べてみんなでのんびり過ごしていたような・・・。

元旦の日はカマドに火を入れるな。掃き出すな」ということわざが西都市にあるそうです(『宮崎県のことわざ・格言』鉱脈社)。元旦からカマドに火を入れて料理を作ったり、その後掃き出しをしたりすると福が逃げてしまうからするな、ということだそうです。そう言いながら「正月くらいはせかせかせずに、ゆったりしなさいよ」と、日頃台所に立つ人をねぎらっているようにも聞こえます。

これからもわかる通り、元旦は料理をせず、おせちをみんなで楽しみ、買い物もせず(おもちゃ屋以外の店は、たいてい閉まっていました)、のんびり過ごしていたように思います。もう一つ言うなら、ニューイヤー駅伝で、旭化成が例年通り優勝するのを見届けて、「ああ、新年が来たなあ」と実感していました。

 今ではおせちは買って準備する家も増えたようです。おまけに元旦から店を開け、初売りをする所も増えてきました。たこ揚げする姿は減り、逆にコマ回しは「ベイブレード」なるものが年中ビュンビュン回っています。このように、今のお正月の風景はかつてのそれとは異なって来たように思います。時代とともに、風情やならわしも変わって来るのはむべなることか。便利で有り難くもあり、反面ちょっぴり寂しくもあり、複雑な心境です。

 それはともかく、利用者様の大切な命を預かる老健施設においては、年末年始とも「休業」はできません。除夜の鐘を聞きながら業務に励まれる方もたくさんおられますし、当然ながら、かまど、じゃなくてコンロに火も入れます。普段通り、いやそれ以上に諸々の面において細心の注意を払って業務に当たりましょう。

寒いほど暖かい

 南国宮崎とて寒いのです。県内各地で氷点下を記録する年末となっています。この時期の天気予報は、晴れか、雨か?ということ以上に、最低気温が何度か?というのが気になってしまいがちです。「マイナス〇度です」などと聞くと、それだけで肩がすくんでしまいます。

 そんな今日この頃に、アメリカ民主主義を代表する詩人、ホイットマンの「寒さにふるえた者ほど太陽をあたたかく感じる。人生の悩みをくぐった者ほど人生の尊さを知る」という言葉を紹介します(『生きる勇気がわく言葉』夏村波夫編、雄鶏社より)。

 まさしく今の季節にぴったりの言葉であり、また、老健に務める者にとって、心に染みいる言葉ではないでしょうか。老健を利用されている方々がくぐりぬけてきた、幾多の試練は、果たして自分なら絶えられるだろうか?と思うことがしばしばあります。戦前、戦中、戦後を生き抜いてこられた女性が、「畑におったら機銃掃射に遭って、溝の中に飛び込んだとよ」と笑って話されるのを聞くと、寒い寒いと布団の中で丸まっているのが恥ずかしくなってしまいます。だから、寒いときにはしっかり寒さを感じて、その分太陽の暖かさに感謝したいと思います。

 ただし、当然ながら老健施設内においては、「寒さにふるえてから太陽の暖かさを満喫しましょう」などというわけにはいきません。温度、湿度管理の徹底方お願いいたします。

介護職痰吸引研修事前調査結果をアップしています。

 当協会がさきごろ実施した「介護職員等による痰の吸引等の実施のための研修事業における事前調査」の結果を「お知らせ」のページにアップしていますので、当該研修への介護職員等の派遣の検討材料の一助としていただきますようお願いいたします。

 今回の調査に対し、37の会員施設からご回答をいただきました。その中で、20の施設が「痰の吸引が必要な入所利用者が5名以上いる」との回答がありました。そのうち、「20名以上いる」と回答は2施設ありました。

 このような現状を踏まえ、「介護職員等による痰の吸引等の実施のための研修事業」に、「施設側として参加させたいと思う」と答えたのは28施設で、受講させたい職員数も220名となりました。さらに、今回調査した全介護職員1,138名のうち、受講を希望する職員は全体の40.9%にあたる465名にものぼるなど、介護職員等による痰の吸引の必要性および、本研修事業への関心が高いことが示唆されました。

 詳しい調査結果はPDFファイルにてアップしておりますので、是非ご参照くださいますよう、重ねてお願い申し上げます。

ケアマネ更新お済みでしょうか?

  拝啓、「宮崎県介護支援専門員名簿に登録されている平成23年度更新対象の介護支援専門員」の皆様。介護支援専門員証有効期間の更新手続きはお済みでしょうか?

 対象となっている方々に対しては、宮崎県福祉保健部長寿介護課長名で、1130日付文書(文書番号243-2338)にて通知が届いているかと存じ上げます。それにも明記してあります通り、有効期間の更新を行わない場合は、「介護支援専門員の業務に就くことはできません(´・ω・`)

 さらに通知文書は「再度、業務に就くためには、『介護支援専門員再研修(44時間)』を受講終了し、介護支援専門員証の交付を受ける必要があることを申し添えます」と続きます。これは大変(0)!あの研修をまた受けなくてはならなくなるとは!!!

 「あの研修」と申しましても、鬼軍曹が竹刀を持ってビシンバシンとしごかれるような地獄の特訓ではございません。宮崎県や宮崎県介護支援専門員協会の皆様が、懇切ていねいに、一生懸命指導して下さるとともに、受講者同士でも、教えたり教えられたり、情報交換や悩みを相談し合うことのできる大変有意義な研修です。したがって、「また来年も、是非受講したい!」という方はお引き止めいたしません。

だけど、ウン万円の受講料と、44時間という長丁場を考えると、「介護支援専門員証有効期間更新交付申請書」に必要事項を記載の上、交付手数料として宮崎県収入証紙(2000円分)を貼り、宮崎県福祉保健部長寿介護課まで『ケアマネ証更新申請書在中』と明記し、簡易書留にてお送りなさる方が、いろいろな面において断然お得であると進言せざるを得ません。

 申請書を送付される際には、介護支援専門員証の原本写真21枚は申請書に貼付)、そして、研修修了証明書の写しを同封することを決してお忘れになりませんようご確認を。

寒さが一段と厳しさを増している今日この頃です。「冬来たりなば春遠からじ」とは申しますが、「期間来たりなば専門員証勝手に届きし」などということは決してございません。提出の期限は平成24210の金曜日までとなっております。油断をしておられますと、あっという間に期限が過ぎてしまいますゆえ、お急ぎお手続き下さりますよう、一筆啓上つかまつった次第でございます。           

敬具

いのふしだけのびる

 冬至から藺(い)の節だけ伸びる」ということわざがあります(『暮らしの中のことわざ辞典』集英社)。「藺」とはい草のことで、畳やござの材料となる多年草です。今日は冬至。これからい草の節の分だけ、昼間が長くなるということだそうです。

 ところが!!い草がはえている所をご覧になった方はよくわかると思うのですが、い草に節はありません。そうすると、「藺の節」とは何のこっちゃ???(´Д`)

 同辞典を読んでみると、どうやら「藺の節」とはい草で作られた日本家屋の伝統的敷物、そう「畳の目」のことのようです。

すなわち、

(1)当時の日、影と日なたが両方ある畳を選び、

()冬至(すなわち本日)の正午、影と日なたの境界となるポイントに印をつけておくと、

(3)1日ごとにそのポイントが畳の目1つ分だけに移動していく

と、このことわざは言っているようです。

 興味のある方は本日から実証実験に取り組まれてみてはいかがでしょうか。ただし、畳がボロボロになってしまっても責任は負いかねますのであしからず。

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