雑談

寒い日のなぞなぞ

  寒い、寒い。寒い日が続いています。「南国」などと言われていても、スケート場、そしてスキー場だってある宮崎県。寒いときは寒いのです。そんな寒い日にちなんだなぞなぞです。

《問題》

 とっても寒いある日のこと、(1)トラ、(2)ライオン、(3)ヒョウ、(4)ネコ、の4匹が「誰が全国制覇するか?」を競い合いました。さて、いったい(1)(2)(3)(4)のうち、だれが全国制覇をしたでしょうか?

 

(↓↓↓答えとその理由は下です↓↓↓)

 

 

《答え》

 (3)のヒョウ。

《理由》

 ヒョウが全国制覇、つまり天下をとった。とっても寒い日にヒョウが天下でヒョウ天下、つまり「氷点下」。

 

・・・いかがでしょうか。え!?「よけい寒くなった(>_<)」?すみません。もしよろしければ、利用者様との会話の中に、出題していただけますと幸いです。

Over confidence is the worst enemy(油断大敵)

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 当然のことながら、自然災害は津波だけではありません。様々な災害、そして被害の状況をテレビ等で報じられる、その多さと甚大さを知らされます。そして「命を守る行動」について、常日頃から考え、備えておかなければならないと痛感します。

 老健施設に勤める者にとって、「リスク管理」は最重要事項の一つと言えます。しかし、その「リスク」は一つではありません。様々な場面で、様々なリスクがあることを常に意識して行動しなければなりません。それでもなお、予測や想像が困難な事象が発生することがあります。ですから、「これで絶対に安心!」という事はありえず、またそう思う気持ちの中にこそ、リスクは潜んでいるのではないでしょうか。

 宮崎市内で見かけた写真のような表示板を前に、そのような事を考えました。

噴飯もの

 マスコミ各社が報じ、記憶に新しい方も多いかと思いますが、「流れに棹さす」、「役不足」、「気が置けない」などといった慣用表現を誤って用いる人が増えているのだそうです。925日付けの「慣用表現の誤答目立つ」という見出しの日本経済新聞の記事には、「会話に支障も」というサブ見出しが立っていました。

 これは文化庁が925日に発表した2012年度の国語に関する世論調査の結果に関する内容。それによると、「傾向に乗ってある事柄の勢いを増すような行為」に用いる”流れに棹さす”を「傾向に逆らって、ある事柄の勢いを失わせるような行為」という正反対の意味に使う人の割合が2.5倍以上もいたのだそうです。同じように、「役不足(本人の力量に対して役目が軽すぎること)」、「気が置けない(相手に対して気配りや遠慮をしなくてよい)」なども、逆の意味に使う人の方が多いという結果が示されており、なるほどこれでは会話に少なからぬ支障を来しかねないと思いました。

 そういう慣用表現の一つに「噴飯もの」も取り上げられていました。本来の意味は「おかしくてたまらないこと」。つまり、我慢できずに口の中のご飯を噴き出してしまうくらいおかしい、ということですが、これを「腹立たしくて仕方がないこと」、つまり怒髪天を衝く(注:頭髪の逆立った、ものすごい怒りの形相。「怒髪天に達す」は誤り)ほど腹が立って、口の中の食べ物を噴き出しながらどなりちらす、という正反対の意味に用いる人の割合が倍以上いたとのことです。

 食事中の人がこのニュースに触れて、おかしくて噴き出すか、あるいは怒りのあまり噴き出すか、それはともかく、食事中に口から食べ物が出てくるという現象自体、正常な咀嚼および嚥下の流れとは正反対であることに疑う余地はありません。そして私たち老健施設に勤める者にとって、この現象には最大限の注意、そして対応が必要です。なぜならば、誤嚥性肺炎、さらには窒息のリスクに直結するからです。

 この記事が出る4日前の921日当協会支援相談員研究部会が開いた全体会(研修会)で、潤和リハビリテーション振興財団潤和会記念病院リハビリテーション歯科の歯科医師、清山美恵先生に、経口摂取と口腔ケアについて講演をしていただきました。その中で清山先生が摂食・嚥下障害に関して、このように言われていたのです。

「(摂食・嚥下障害の)更なる問題点は、胃の内容物が逆流することです。胃の中からもどしてきて、それが口から外に出てくれる力があればいいのですが、それができずにそのまま飲み込んで、それが気管に入り、更に肺に入る、これも誤嚥の一つです。運の悪い事に胃の中は非常に酸性度が高いので、肺に入っても酸性の状態になっています。それだけだったら抗生剤で治せばいいのですが、困るのはそれがのどで詰まってしまった場合です。食道を逆流したものが気管の中に入ってくれば肺炎で済みますが、気管をふさいでしまったら窒息です。抗生剤うんぬんの問題ではなく、死ぬんです」(参照:当協会10月1日付けブログ:http://www.miyazaki-roken.jp/blog/2013/10/2-8.html)・・・。

 喜怒哀楽、様々な感情が交錯するのが人間の性ですが、食事中に誤嚥、そして噴飯につながるような感情の乱れを招くことは、生命の維持が第一義であるところの食事が、逆に生命の維持を危ぶませることにつながりかねません。ですからこの場合、おかしくて「噴飯」、はたまた怒って「噴飯」、どちらもNGです。

 落ち着いて食事が摂れるよう、環境設定には十分配慮するとともに、咀嚼・嚥下が安全に行えているかを確認しながらケアにあたらなければならないという思った記事でした。

目標変えず、方法変える

 「私の課長時代」は、日本経済新聞が毎週火曜日に連載している記事で、色々な企業や団体のトップで活躍中の人が、かつて課長クラスで働いていた頃を振り返り、その時に得た体験や教訓を語っているものです。現在はそれぞれの経営者として辣腕(らつわん)を

ふるっている人が、若かりし頃に色々な失敗や葛藤を繰り返しながらも、それらを乗り越えて成功した事例が紹介されていて、毎回楽しみに読み、そして学んでいる記事です。

 1022日の「私の課長時代」は、横川電機の社長、西島剛志さんの後編(下)。技術部の課長だった西島さんが米国企業との共同開発の窓口となり、仕事をする中で、部下から「納期に間に合わないかもしれない」と相談を受けた時「諦めるな」と叱ったそうです。「諦めれば、積み重ねてきたことが一瞬でゼロになってしまう」と。それに続いて西島さんは「『なんとかなる』という根拠を見つけ、根拠が間違っていないと思えばあきらめない。方法を変えることは構いませんが、目標や目的を変えてはいけません」と述べておられました。

 これを読んだとき、「業種が違っても、これは私たちの仕事でも同じことが言える」と思いました。介護保険サービスを利用される方はその利用にあたってもれなくケアプランが作成されます。そこにはご本人やご家族の意向を汲むとともに、心身の状態等を勘案し、各専門職がそれぞれの立場から出し合った意見や情報を踏まえた「目標(短期・長期)」が明記されます。そしてその目標達成のための具体策を盛り込んだサービス計画書を作り、そのプランに基づいたケアを行っていくことで、目標を達成していきます。

 したがって、その目標達成が困難だという事態に直面したとき、まずは「『なんとかなる』という根拠」を見つけることが重要だと思います。そしてその根拠が間違っていなければ、方法を変えることで目標達成を目指すべきだと。そうではなく、「この目標は達成できそうにないから、違う目標に変えましょう」と、安易に目標を変えて方法は変えない、というのでは本末転倒なのではないでしょうか。

 もちろん、モニタリングや担当者会議を行い、利用者や家族、そして関係スタッフと十分な話し合いを重ねた上で、「『なんとかなる』という根拠」が見つからなければ、目標を修正していくことはありますし、逆に見事目標が達成できた場合は、次なる目標を立てていくこととなります。

 西島さんはこうも言われています「どんな仕事にも価値があり、面白くない仕事はないということです。面白さは自分の取り組む姿勢によって変わります。内容で情熱を萎えさせるのはよくない」。老健施設に勤めている者にとって恵まれているのは、私たちがケアをする利用者様の数だけ目標があるということです。そして「利用者様の目標を達成することが私たちの目標」と言えます。その私たちの目標を変える事、すなわち「利用者様の目標を達成しないようにする」などということはできません。目標を変えることなく、方法を変えてみる、そして取り組む姿勢を変えてみる。そして目標を達成する・・・。かくありたいと思った記事でした。

美しい宮崎

 さる1015日(火)、夕雲の美しさに思わず見入ったり、写真を撮ったりされたかたも少なくないのではないでしょうか。

 

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 ↑まずは西の空。白くて薄い雲が広がっていて、思わずシャッターを切ったのでした。その直後、東の空を振り返ると?(o)/!

 

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 ↑東の空です。なんだかドライアイスでスモークを演出したような雲から月がのぼってきました。良く見ると右下には虹が出ていました。西と東でこうも違うのか!と感動しながら車を走らせること約10分。西の空はさらにすごいことになっていました。

 

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 ↑「地平線」、「水平線」と言うように、「雲平線」とでも言えばいいのでしょうか。それがはるか西の空にすーっとあって、そこからバラ色雲が広がって来ていたのです。思わず車を停め、シャッターを切ったのでした。

 風光明媚(ふうこうめいび)、花鳥風月(かちょうふうげつ)、山紫水明(さんしすいめい)・・・。宮崎県は本当に自然に恵まれた所だと思いました。この豊かな自然、美しい風景、ずっと大切にしていきたいものです。

十三里(なぜ甘藷をそう呼ぶのか?)

  97日の宮崎日日新聞。「香港に売り込め 本県訪問団の報告(中)」という記事に、香港で宮崎県産の甘藷(かんしょ)がとんでもない人気であることが紹介されていました。香港の百貨店で行われた本県産品をPRする物産展会場で、県産甘藷を使った焼き芋を求め、買い物客が長い列ができたのだそうです。

 本県の香港輸出農産物のうち、甘藷が占めるのはなんと9割(゜◇゜)。味の良さはもちろん、台所が狭い香港の住宅事情に合わせ、サイズが小さいものを輸出しているのが人気の理由とのこと。「他県の物は絶対に食べない」というその百貨店の関係者の談話も紹介されており、改めてそのすごさを実感しました。「甘藷に続け!」と他の宮崎ブランド品もどんどん海を越えて行くといいと思いました。

 さて、この甘藷、すなわちサツマイモのことを「十三里(じゅうさんり)」と呼ぶのをご存知でしょうか。つまり52キロメートルですね(厳密には51.0549km)。しかし距離とは関係ありません。その理由は『広辞苑』に書いてあります。「じゅうさんり【十三里】:(九里四里〈栗より〉うまいのしゃれ)さつま芋の称」・・・。つまり”栗より”を九里(くり)、そして四里(より)ともじって足して合計十三里としたわけです。なかなかしゃれっ気のある先人がいたものです。

 だけど、本当に甘藷は栗より美味しいのでしょうか?そんな風に言われたら、栗だって黙ってはいないはずです。宮崎県は栗の産地でもあり、先日は西臼杵郡での出荷の模様がテレビで紹介されていました。それを見ているだけで垂涎(すいぜん:食物を欲しがってよだれをたらすこと)ものです。名曲「里の秋」の中では、お母さんがいろり端で栗の実を煮ています。なんとも叙情的で、なおかつ美味しそうな光景が思い浮かびます。

 「甘藷も栗もどっちも美味しい!」それが個人的な見解です。実りの秋、そして食欲の秋。これらの他にもいろんな美味しい物がとれる宮崎の秋。宮崎県のいろんな秋の味覚を、利用者様にも堪能して、喜んでもらいたいと思います。

 なお、本県の伝統的お菓子の一つ、「ねりくり」は、ご周知の通り「ねり栗」ではありません。「栗」を練ったものではなく、「甘藷」を練ったものですので老婆心ながら申し添えます。

白い彼岸花

 本日は秋分の日、彼岸の中日です。この時期に併せて毎年咲くのが彼岸花、今年の夏の猛暑にもかかわらず、やはりこの時期に開花しました。山口百恵さんの「曼珠沙華(まんじゅしゃか:彼岸花の別名)」を聴くなら今がベストです。「マンジューシャカ
恋する女は マンジューシャカ 罪作り 白い花さえ 真紅に染める」というサビのところが強烈なインパクトのある名曲です。それにもある通り、彼岸花と言えば赤、強烈な真紅ですね、だいたいは・・・。

 919日の宮崎日日新聞の「くろしお」は、ゴルフ中の筆者が”白い彼岸花”を見つけて「突然変異か」とびっくりし、そのあまりに散々なスコアに終わったという内容でした。筆者は図鑑で調べて確認したそうですが、白い彼岸花は確かに存在します。

 

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 もちろん、この写真は着色を施したものではありません。”白い彼岸花”が今年も咲いて、「ああ、もうお彼岸だなあ」と気づかせてくれました。彼岸参りをされる方も多いかと思います。ご先祖様に思いを寄せながら、命の尊さについて改めて考えてみてはいかがでしょうか。

オリンピック効果!?

  98日早朝の「東京五輪決定」の朗報に、日本中が湧きました。翌日寝不足になった方も少なからずおられたのではないでしょうか。

 2020年に開催されるオリンピック・パラリンピックは東京!1964年以来56年ぶり。老健施設のほとんどの利用者様は昭和39年の東京オリンピックを見るなり、聞くなり、中には出場したりした経験があると思いますので、これが2度目の東京オリンピックを楽しむチャンスが到来したわけです。

 東京でオリンピックが開催されることによる経済効果はウン兆円とも試算されています。そしてそれだけではありません。私達が働く老健施設にもオリンピック効果がすぐに現れてきました。

 「長生きして東京オリンピックを応援せんといかんね!」という利用者様の声が開催決定後、あちこちで聞かれるようになったのです。これは利用者様達にとって、人生2度目の東京オリンピックを見ることが、一つの人生目標になったということではないでしょうか。これが例えば30年先の開催だと、「そりゃまたずっと先の話だなあ」となるかもしれませんが、7年後!ラッキーセブンの7年後です。「見てみたい!」という意欲が湧いてくるのもうなずけます。

 そのような声を耳にすると、「ならば我々も頑張らなければ!」という気持ちになります。利用者様の生活機能の維持・向上をめざし総合的に援助し、家族や地域の人びと・機関と協力し、安心して自立した在宅生活が続けられるよう支援するのが介護老人保健施設の使命。各職種が連携を密にしてリハビリテーション介護を実践し、2020年の東京オリンピック・パラリンピックをみんなで、元気に応援しようではありませんか!

「黒の日」に思う

 去る96日。新聞折り込みのチラシに「96日は『黒の日』!」という文字が躍っていました。巨峰に黒酢もずく、切カレイ、アボカド、昆布にコーヒー・・・。必ずしも「黒」とは言い切れないものも含め、全部96円、196円、960円という特価で売られていました。

 そうなると期待してしまうのが「クロマグロ」(^o^)。果たしてどんな安値がついているんだろう?とワクワクして探すけどありません。そう思っているとありました!!チラシじゃなくて、同日付け宮崎日日新聞にそれは載っていました。「クロマグロ漁獲 1415%削減へ」と。

 それによると、資源減少が指摘されている北太平洋海域のクロマグロの資源管理を話し合う「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」の小委員会の話し合いの中で、2014年のクロマグロの未成魚の漁獲量を、2012年から2014年の平均値から15%減らすことで大筋合意したとのこと。

 クロマグロの成魚が近年、過去最低に近い水準まで減少しているのだそうです。獲りすぎ、そして食べ過ぎが招いたことによるのでしょうが、地球で暮らす同じ生物であるところの人間として、今できることを今やっておかないと、近い将来、その影響は私達自身に及びかねないと思いました。

夢は枯れ野を


「旅に病んで夢は枯れ野をかけめぐる」。これは松尾芭蕉の有名な一句です。辞世の句と思われがちですが、そうではないようです。

 さて、九月になったもののまだまだ「枯れ野」の風景になるには早いようではありますが、『夢は枯れ野をかけめぐる』という小説を紹介いたします。著者は西澤保彦さん。中央文庫から2010年の1220日に初版が発行されています。

 主人公の羽村裕太は一見優秀な百貨店社員だったが、本人は失敗が怖くて何事も無難にやりこなそうとしていただけ。失う事を恐れて結婚もせず独身を通し、無駄遣いせず菜食&自炊で経費節約し貯蓄に励みます。早期退職により無職となります。そんな裕太の同級生で主婦の膳場理津子は、認知症の両親が買い込んでは腐らせてしまう総菜の後始末をしてほしいと裕太に依頼します。理津子の娘、詩織は母親にばれないように裕太を手伝ううちに、母親と同じ年の裕太を好きになってしまいます。そんな裕太には色々な相談や謎解きが転がり込んできますが、裕太は実直に解決していきます。

裕太の隣に住む老人、弓削宗則の長女佐智子は自然食レストランのカリスマ経営者で、裕太より4つくらい年上の独身。宗則が総菜を買い込む事を厳しくとがめます。そんな宗則が心筋梗塞で急逝した後、佐智子は宗則宅跡にレストランを建てようとしますが、もうすぐそれが実現しようかという矢先、交通事故に遭い、記憶障害になってしまいます。読む者を「えーっ!!」と驚かせているうちに、物語は最終章へと突入するのでした。

認知症、そして記憶障害という、老健施設に勤める者にとって避けては通れない問題が作品の中で重要なポイントとなっています。そしてそして、記憶を失い、大やけどを負った佐智子が裕太に求婚をするのですが、それに対して裕太は「うん、結婚しましょう」などとは言いません。そのかわりに、とても感動的な一言を佐智子に向かってささやき、物語は素晴らしいエンディングを迎えます。はたして何と言ったのか・・・?残念ながらそれは明かすことはできません。しかしその一言で、それまでの辛い事、苦しい事が全て報われるような、そんなジーンとする言葉です。

ここでは触れていませんが、物語の終盤になって、とてもびっくりするような事態になっていることに気付かされ、思わず前のページをパラパラと読み返して、「うわぁー、こういうことなのかぁ!!」と、そこでこの作品のタイトルの意とするところを知り、著者の力量のすごさに平伏してしまう作品です。

 もしも松尾芭蕉がこの作品を読んでも、絶賛すること請け合いではないか?と思える名作です。枯れ野に思いを馳せながら、読んでみてはいかがでしょうか。

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